昨日、鬼月が始まったようです。「鬼」(guiグェイ↓↑)は日本昔話に出てくるような鬼ではなく、「霊」の意味です。こちらでは。「好兄弟」(ハオ↓↑ションディ↓)「好姐妹」(ハオ↑ジエメイ↓)とも呼ぶようで、親しみこめてる呼び名ですね。
昨日(旧暦七月一日)「地獄の門が開いた」ようで、いつも責め苦を受けてる霊たちがこの世に来るってことになってるらしいです。
そういえば、店の前に供物を用意して、黄色い紙(神様や霊にあげるお金。「金紙」とも言うらしいが、銀紙もあるらしい。誰に上げるかによって、お金の名前が少し違うようですけど。)をドラム缶のようなものの中で燃やしているのを見かけました。燃やして届けるんですね。
スーパーでも果物を入れたバスケットのセットがあり、お菓子(「零食」=スナック菓子や飴など。)も値引きされてました。
生菓子なら、緑豆の粉を固めたお菓子とか、なぜか、日本のおはぎも売られていました。
昨日、テレビで、「宜蘭」でなにやら祭りがあった模様。友達が数日前に宜蘭に遊びに行くといってたので、ああ、この祭りが目当てだったんだな、と納得しました。
四月に「清明節」という墓参りの祝日もあるんですけど、この鬼月は、全体的にシーズンで一つの単位となっており、色々やってはいけないこと・禁忌があるみたいで、なんとなく、こっちのほうが大々的な雰囲気がありますね。
実は、私、この時期に引越しをしようかと昨日考えていました。鬼月は引っ越しもそうなんですが、大々的な物事(転職、旅行なども)を避けるべきという考え方があるので、良い物件が安値であるチャンスなんですよね・・・。また、卒業・入学シーズン(6月卒業、9月入学)なので、引越しの時期でもあるのですが。物件が空いたり埋まったりする。
私が見聞きした禁忌を書いてみようと思います。
以下↓
○転職、旅行、引越しなどしない。
○水遊び(川や海)も避ける。水の中にいる霊が身代わりを得ようとするらしい。
○靴を外に出さない、ドアの外に並べない。靴を外に置くと、霊が、その家に何人、人が住んでいるか数えるんだそうです。で、家の中に入ってなりすまそうとしたりするそう。
○服も夜間は干さない。霊がその服を着る、と聞きました。着て、家族になりすまして入ってくるのかもしれません。
○口笛を夜に吹かない
○人の名前をフルネームで呼ばない。これも霊がその人の名前を聞いて、なりすます、との考えらしいです。
とにかく霊はできる限り人間界にとどまりたい、人間と取って代わりたいので、自分の身代わりになってくれる人を探すんだそうです。
○傘を部屋の中に干さない。これは、傘の下に霊が隠れる場所を得るからダメなんだそうです。
○山や森にいかない。なるべく市街地にいるようにする。山には霊がたくさんいるそうで。
・・・・・実は昔の友人もなぜか、傘を室内で干さなかったのですが、理由が違いました。彼いわく「太陽に対して失礼だから」これについてはよくわかりません。
日本のお盆は祖先対象ですけど、台湾では地獄から這い上がってきたふだん苦しんでいる複数の知らない霊たちを含めての慰め・・という雰囲気ですかね。
それから余談です。道教の廟の神様の誕生日に行うようなものも見られました。
お盆に限らないですが、定期的に拝む日(旧暦の15日だったかと思いますが)にも見られます。
廟の前にステージを作り、40代くらいの女性が水着みたいな露出する服をきてストリップ(?)ダンスをする、または人形劇を行う。
長いおみこし行列が通っていったりするときもあります。
派手な荷車の上のステージで踊る(さきほどの露出した服装の中年女性の踊り)とか、太鼓・どらをたたく人、大きな人間に見える人も来るんですけど(かぶりものです。人か地獄の鬼か動物かの上半身が被り物で、それをかぶって歩いている人。2メートルくらいあるかと思います。今度見たら写真に収めるかも・・台北で半年ですがまだ見てないです。別の都市ではうちの前とかでも見られました)
おみこしの中で座っているのは小さい人形ですが、道教の神様らしいです。
以前、二階のレストランの窓から、交差点が見下ろせたとき、そこの交差点をおみこしが一周するのを見たことがあります。
一緒に食事していた台湾人の友人がそのとき、「交差点では事故が多いから、ここを守るという意味で、一周するんだ」と話していました。
道教はいわゆるTaoism ですが、あまり詳しくないので見聞を書いておくのみ・・
では失礼します。