こないだ、手相占いにいくことを思い立ち、行ってきました。というのも、前から気になっていた、「仏眼」の相(親指の関節に目のようなしわ)が私の親指両方にあるぞ・・と思い、直接聞きに行きたいと思って、グーグルマップで手相占い師を探すと、近くに一つありました。
私は今までけっこうたくさん占いに行ってるほうだと思います。高雄の廟、新北市の占い師、行天宮の地下の占い横丁(一般的に一件500元・多くの内容で1000元。でも多くのことでも500元で見てもらったこともあります。)、台中の一中街の紅楼の二階の占いコーナーでタロット占い(一回200元で30分くらいですかね。すごくよくあたりました)、あと、台北での本格的な占いは今回含め二回ですね。行天宮の占い横丁のはちょっとした楽しみ程度だと思います。そこまで一人をじっくり鑑定しません。
日本でもここ数年では三回くらい行ってますね・・・・。
高校生のときはゲームセンターのオーラ占いが始めてです。赤と紫だったか、二色のオーラで意外と当たってると思いました。赤は情熱、紫は芸術家ぽいみたいな診断でした。
レビューを見てみるに、よさそうだと思って、行ってきました。決め手は「きついことを言われた」というレビューでした。良い事ばかりいう占い師よりも、本当に思ったことを言ってくれる人のほうが良いと思って。それを聞いてそれが本当かどうか判断するのは自分ですしね。
台北駅の北のバスターミナルから中山駅までの道のりの途中にあるかんじです。
ここかな・・と思って路地を入ると、すぐに手の看板が見えたのでわかりました。
おじいさんと中年の男がタバコを外で吸いながらおしゃべりしてました。
「すいません、ここ占いですか?先生いらっしゃいますか?(Qin-wen, zhe li shi suanmin ma? Laoshi zai ma?請問、這裡是算命嗎?老師在嗎?チンウン、ツァーリー スー スワンミンマ? ラオスー、ザイマ?(片仮名発音では決してないのですが強いて書きました)」
すると、「請進(qin3jin4)チンジン」(どうぞ)とおじいさんが中に入れてくれました。
「雑誌を見てきたんでしょ?うちのやり方知ってるよね。予約はある?」などのことを言われたので、何の話か、誰か勘違いしてるのかなと思ったんですが、日本人の客はだいたいその雑誌を見てくるとのことで、雑誌を見せられました。
怪しいところじゃないぞ、とアピールしているのだろうか?と思ったので、大して中身は見ませんでした。(これはたぶん私の邪推。雑誌のことを聞いても私がちんぷんかんぷんな様子だから会話の流れで見せてきただけでしょう。)
おじいさんが先生でした。
そのおじいさん先生と10分くらい話したりして(生年月日をまず聞いてきます)、「29歳のとき、あなたが男だったらもう死んでた」というのを聞いて、私にはピンと思い当たるふしがあったので、詳しく聞きたくなりました。
ちょっと面白そうだと思った。あと私の苗字が間違っている、とも。
***生年月日が間違いと言い当てたとある占い師の話・・
こういうことを突然言う占い師というのは、いるらしいです。私の台湾の友人の母親も香港だったかマカオで占いに行ったらしいのですが、生年月日が間違っている、と言われたそうです。
実際、彼女がいつも使っている生年月日は戸籍上のもの、政府の登録によるもので、占いのときもそれを言ったそうです。しかし、実際の生年月日は一日か二日ずれていたというんですよね・・だからその生年月日は間違いでは?と言われたんだそうですけど・・・
簡単な話はある程度私の中国語でも通じましたが、占いに出てくる専門用語が全くわからないので、やはり通訳に来てもらいました。専門用語はネットでも出ている、正官、偏官、七殺、とかね。
通訳の方(日本人)は15分くらいで来てくれました。
たまたま誰の予約もなかったので、私のために取れる時間はけっこうたっぷりありました。制限時間も特に決まってはおらず、一応私が納得するまで質問させてくれたし、先生とお話した後、通訳者による細かいデータの説明も情報量が多くてよかったです。先生に習ったそう。
所定の紙を通訳者が自作していて、そこに情報を書き込んでくれました。
***
あまり内容的には良くないものもありました。良くない、というかちょっと残念、というものも。
通訳の方が笑いもせず淡々とまるでレコーダーのようにつらつら述べるので、思わず笑えました。でも、そのぶん、真面目さというか、ふざけた人ではないな、と思いました。
残念なのは、有益な友人がほぼいない、というのですね。聴いた瞬間は笑ってしまいましたが同時にショックでもあり。でもまあ、少し「覚悟」ができたというか。
最近、一度離れた友人が戻ってきたという珍しい経験をしました。
唐突にメッセージが来て、当時は仕事や健康、家族の世話などで・・と理由をいっていた。不思議だなあとも思います。でも私のところに来てくれるのは光栄です。
ただ、何らかの私のサイドの原因もあったと思う(すでにほとんどわかっています)ので、気をつけようと思います。
「家族運は?」と聞くと、「家族も友人も同じく、人間関係」としてとらえるとのこと。家族は最初の人間関係だから、のちの人間関係の前提になってるとの考えによるのかもしれませんが、家族と友人は全然別だと私は思ってますね。家族が最悪であるほど友人は自分にとって大事なものですし。家族が理解者とは限りませんからね。理解者は外で得られると私は・・私はそういうタイプだなと思ってます。
台湾の占い師はけっこうきついことを言うこともあるようです(まあ日本も人それぞれですが)。
台湾のまた別の友人の話。彼女が悩んでいるとき、彼女の友達が占い師のところに行こうと誘ったらしく、すると「一生けっこんできない」と言われたそうで。それを聞いて「何だって?!」と腹が立ったそうで、そもそも占いに興味のない人ですが、ますます興味なくなったみたいです。
日本の占い師のサイトを見ると、時々注意事項とか書いてありますね。「人の生死やギャンブルに関わるご質問はうけかねます」と。のちのちクレームになったら困るのと、法律的な部分も関係してるのかもしれませんが・・・・。
台湾ではそこまで細かく前もって文面にしたりしてるのは見たことがないですね。
民間医療にしても、歯科治療の自己負担にしても、それほど詳細な告知事項は見たことが無いです・・・
でも今回私はこのおじいさん先生に「何歳まで生きられるのか」と聞いてみたら、はっきり7○歳、・・の峠をうまく越したら8○歳の可能性といわれました。(ピンポイントで言うところがまた不思議)
これは嬉しかったです。けっこう長生き。
人生を仮に80年として、自分の地点がどこかと、そして全て、80歳までの年月を紙に書き出したんです。すると、○○歳から○○歳の間の○年はとても短かった。これがあと何回あるのか・・といったふうにとらえると、残りはとても短くなります。
しかも、年をとるほど、時間のスピードは早く感じられるし、しかも色々と制約も加わり、さらに金も時間も必要だ。。と思うんですよ。
**行天宮の占い横丁は基本情報のみかも
以前、行天宮の地下の占い横丁では、とある占い師に、1000元(2019年5月)とられたんですけど、終始ニコニコニコニコと、これでもかというほどニコニコされて、ニコニコしかできないのか、と思わせるほどの、徹底的なニコニコぶりの占い師だったんですが、
「あなたの悪運は今月で全て去った。あなたの人生の中の悪い運は全部去った。これからはいいことだ、大丈夫。すごく運がいい、これからすごく運がいい」といわれました。
これは嘘だな~と思いますよね。人生の中の全ての悪運が全て去ったという言い方でした。
でもほんっとうにポジティブなオーラにあふれた笑顔で親指を立てて、GOOD!サインをしてるので、こっちも思わず笑うしかない。「仕事、これからすごくいい、老後、安泰だ」などと・・・
あまりに占い師さんがポジティブな様子なので、ほんとかな?信じてみようかな?なんて思ったりも。
こういう観光地の占い横丁は、観光客が多いし、観光気分を上げるためなのかなあ・・なんて邪推しちゃいましたね。
**十干干支は60通り
で、こないだの話に戻ります。おじいさん占い師の占いは「八字(バーズー」という占いと手相と、二つを組み合わせてみてました。でもその先生の「八字」は他の先生のとは少し違うらしいですが。。。私はその先生によると「七殺」とか言われましたが、ネットでは違いました。何か計算方法とか違うのかも。でも先生の判断のほうが合ってるような気はしました・・
「八字」によると、生年月日と生まれた時間から導き出される文字が八つあるそうで、生まれた年、月、日、時間の四つの軸からそれぞれ二つずつ、文字が出てくるみたいです。四柱推命の四の文字は、生まれた「年」、「月」、「日」、「時間」の四つからだそうで、日本では四柱推命と、台湾では「八字」という言い方をする・・・・とこれは聞いた内容と素人の私の推測を織り交ぜた判断で、気になる方はもっと調べてみてください。
紫微斗数(しびとすう)ともいうそうで、十二支(12年で一回りですね)は日本でもご存知、それに加えて、十年で一周する十干(じっかん)というものを組み合わせて全部で60種の「十干干支」があるんですって。
「丙午(ひのえうま)」の女性は性格がきついとかいう迷信がありますけど、その「丙」の部分が「十干」の中の一つだったんだと、こないだ勉強になりました。でも平安時代とか江戸時代とかには使われたんじゃなかったっけ・・・?
十干干支なら、漢字二文字になります。「丙午」なら「丙」と「午」ですね。十干の文字と十二支の文字の組み合わせで、二つの漢字。
十二支に十干が加わることによって、「十干干支」は60通りになるでしょう?つまり、自分の生まれた年の十干干支が再びめぐってくるのは60年後、60年で回ってくる、だから60歳は、「還暦」とは、ああ・・そういう意味か、と納得。「還」はめぐる、一周の意味ですよね。
で、先生が書かれたメモをみると、(のちほどもらえます。ピンクの紙に草書体みたいな文字で書かれています。)生まれた年、月、日、時刻の四つの軸、それぞれに対応して二文字ずつ書いてあるので、全部で八つの文字が書いてありました。たとえば「正官」「偏官」とか。
意味は聞いたけど、だいたいわかったくらいでしょうか。
**感想
今回の占いのあと、以前のとある占い師に言われたことを、今は信じなくなりました。
というのも、占いをたくさんやってみると、色々な人が色々な推測をしていて、どれも確かに当たっていますが、もちろん100パーセント当たってるわけではないし、自分がたとえそれに従っても従わなくても、自分の意思で決めたら、占いはもう過去のもので、気にする価値はもうないですね。
占いに従わない時点で、もうその占いは効力が消えたと思います。そこから別の道ができたんですから。
2007年ごろか、とある廟のお坊さんに見てもらったのがはじめての本格的な占いなのですが、日本に帰るかどうか迷っており、帰るな、と言われたものの、帰りました。この廟は友人の紹介で、料金はなく、お坊さんが神様に祈り、声を聞く。お金は払わない代わりに、ウーロン茶などもっていきました。
帰国後、色々と私にとっては不運なことがありました。悪い病院にひっかかったのが最大の損でした。かなり恐ろしい経験で、人間不信とその以後の数年の病気はそこから始まりましたね。
でも、占いの効力はそう長く続かないし、自分で決めたならそれがベストだと思っています。
それに死ぬ直前に全てを総合して、自分で納得いく人生だったか、思うんでしょうしね。私は今の人生に納得していませんが、納得いくようにこれから作っていけばいいんだから、過去の失敗もそのきっかけの一つになりますよね。
今回の先生は「そのつど、正しい選択をしてきた」と言ってくれたので、慰めにはなりました。
自分を信じるにはいいことばですね。
**私が占いに対してポジティブに感じること
占いの醍醐味は内容そのものよりは、それを聞いて、自分や先生がどう解釈するのか、これからどうするのかって部分だと思ってますよ。そのためにお金を払っているかんじです、私はね。
人生最大の不幸は「死」と誰か哲学者が(おそらく複数の)いってたんですけど、私もそのとおりだと思います。まだ死んでないのだから、それだけでラッキーなんでしょう。生まれてすぐ死んだり、生まれることもできなかったり・・っていう人間も存在するんですから。
感謝すべきですね。まだ夢は絶たれていないんだから。感謝を他の人のための力として使えたらいいなと思いますが・・・
寿命は70か80代かそこららしいので、今までの自分は焦り、短気な部分があったけれども、もう少し寿命が延びるなら焦らずに他人にも自分にも厳しすぎないほうがいいんでしょうね。
まあ・・30代後半ですでに老化のきざしとして内部で何か故障が起きていると数年前から感じ、そこから私は焦るようになりました。人生は永遠ではないとわかってはいたものの、思ったより早く終わりそうだぞという意識が出ましたので。
最近思うのは、直観に従うことの重要性ですね・・
私はどっちかというと、周囲や理性を重視して直観に忠実になることに引け目と罪の意識をもつような部分がありました。だから、そうではなくて、第一優先事項は直観で決められるのではないかと最近思い始めています。そうしないと、そのチャンスは二度と巡ってはこないだろうし、今できることは次の日にはできない・・ということを最近意識してます。
**「後悔」
もしあの時~していたら・・・と考えるといつまでも後悔しますけど、でもその「あの時の別の選択」は私の頭の中に存在しても、現実に存在してるかといえば、それは存在しようがないですよね。
何より当時の自分、自分で決めた自分に誠実であり、その自分を責めないことが大事かと思います。過去の自分は責める対象ではなくて・・・成長材料ですかね。誰かもそういってると思いますけど。自分で決めて失敗したら自分を責める。他人が決めて失敗してもどうせ自分を責めることになる。
失敗するときは、失敗する、努力しなくて成功することもあれば、努力しても失敗することもある(「白い巨塔」の主人公の妻の父親のことばでもある)。努力はすばらしいが、やり方が非効率的だったり、自分の知識や能力とは全然違う分野だと、より多くの苦労が必要で、いつまでたっても成功もしないですよね。成功するにしても時間がかかりすぎて自分の寿命は多く費やされる。
****占いの値段について また、私が信じる・信じないを判断するとき・・
私が今までの経験から思うに、変な占い師にひっかからないかぎり、7,8千、一万円くらいかかるのは妥当だと思っています。有名な人は二万円とか三万とかかかる場合もありますけど、特に商業目的の相談になると、かかりそう。
私にとっては、一般庶民で、一応、きちんと見てもらうとして、4,5千円くらいは最低料金かな、と思います。
プライバシーを守ることとか、占い師自身のリスクなど考えると、そのくらいは払えます。これは日本での話。
2000円、3000円なら、おそらく基本情報が得られるのと、今の困りごとを少し相談できるという感じかなと思いますが、その先生の経験などにもよるでしょう。
逆に私の場合は安い占いはもうやりたくないと思ってます。実はタロット占いはとてもよく当たり、200元という安さで台中でやったことがありますが、あれは自分の心がわからない時には、良いものだとは思いますが、それでは問題の解決にならないというような場合は、おススメしません。
なぜなら、あなたの心を問いかけるだけで、宇宙とか神様の声を聞くとか、古い人間の歴史からのパターンで占うという類ではないからですね・・・
宇宙とか神様の声とかいうと怪しいと思われそうですが、それらはいわゆる「他」の領域です。タロットは多分「自己」の領域からしか答えはでないと思います。
未来の要素が低いと思います。もしそのほうがむしろいいなら、いいですけどね。
高雄の廟のような、口コミで行く廟などは、けっこう当たるだろうと思いますけど・・・
結局、料金ではなく、その占い師がどの程度真剣なのか、どの程度、自分に自信があるのか、どういった洞察力を持っているのか、洞察力があるのかないのか、真面目なのか、嘘つきではないのか、妄想ではないのか、全ての人に敬意を払っているかどうか、自分中心で失礼な人間ではないか、演技してるだけじゃないか、・・・・・などなど、そこで見てます。
こればかりは会ってみないとわかりません。
人を差別したり、早合点の人はあまり信じません。
それと、自分しか見えておらず、この世界や他人に対する客観的洞察力が無いような人も信じないですね。
そして、とても当たるであろう人のことばも全てではなく、吟味して、部分的にここは役に立つ、ここは気にする必要は無い、など、それも自分の判断ですね・・・
その人が何か強く訴えてきたら、それはおそらく警告でしょう。それが正しいか間違いか別としてとりあえず頭の片隅に入れます。そして、何かのとき、この警告を思い出して、自分の行動をある程度良い方向へコントロールするようにすることはあります・・・
また次回、別の占いに関することをかこうと思います。