■韓国映画「ソウルの春」 予告 ※公式HP
2023年の韓国映画
韓国現代史の暗部 民主化を阻んだ軍事クーデター、一夜の攻防。
これまでに1970年代の殺伐とした維新独裁体制に至るまでの、
金大中(キム・デジュン)と朴正煕(パク・チョンヒ)の
選挙戦を中心にした『キングメーカー 大統領を作った男』から、
朴正煕暗殺に焦点を合わせた『KCIA 南山の部長たち』、
全斗煥(チョン・ドファン)・盧泰愚(ノ・テウ)ら
新軍部による光州での虐殺を暴いた『タクシー運転手~約束は海を越えて~』、
“アカ”に仕立てて排除しようとする権力側と闘った
盧武鉉(ノ・ムヒョン)の前史『弁護人』を経て、
民主化への勝利を勝ち取った『1987、ある闘いの真実』まで、
軍事独裁とその終焉の歴史が映画に力強く描き込まれている。
しかし朴正煕暗殺と光州事件の間をつなぐ、新軍部によるクーデターを描いた作品が欠けていた。
このクーデターこそ、韓国現代史を闇の中に閉じ込める1980年代の幕開けであった。
「ソウルの春」は歴史的事実として誰もが知っているものの、
その詳細はほとんど知られておらず、長い間、漠然と
「朴正煕暗殺後の混乱の中、全斗煥・盧泰愚らが起こしたクーデター」
と国民に認識されてきた1979年12月12日の軍事反乱を描き、
公開とともに大反響を巻き起こした作品。
(Webより抜粋)
※ソウルの春とは
1979年10月26日、絶対的独裁者・朴正煕大統領がKCIA部長のキム・ジェギュによって暗殺され、
18年に及ぶ軍事独裁がようやく終わりを告げると、
民主化の訪れを期待する韓国社会の空気は「プラハの春」にちなみ、
いつしか「ソウルの春」と呼ばれるようになった。
だが軍事反乱に成功した新軍部は、かつての朴正煕と同様、
政治には関与しないと豪語しながらも、
名ばかりの大統領になり下がっていた崔圭夏(チェ・ギュハ)と閣僚らを威嚇し、
またたくうちに政治の前面に出るようになる。
その過程で新軍部は、金大中や金泳三(キム・ヨンサム)ら政治指導者の活動を制限、
国会を解散するなど民主化とは逆行する措置を強行し、
歴史の時計の針は再び軍事独裁に逆戻りする様相を見せていった。
こうしてついに「ソウルの春」は夢と消え、
韓国社会は再び「軍事独裁の冬」にのみ込まれていく。
したがって「ソウルの春」とは、1979年10月の朴正煕暗殺から
1980年5月に光州事件が起こる前日の非常戒厳令拡大までの間を示す言葉になった。
(Webより抜粋)
■韓国映画「ソウルの春」 ※この記事がとてもわかりやすい。
ファーストデーなので、早速この映画を観てきました。
ストーリーはほぼ実話同様に描かれているという事でしたが、
こんなことが民間人の知らないところで行われていたのかと思うと
本当に恐ろしいと思いました。
特に、ファン・ジョンミンさんが演じた保安司令官の
チョン・ドゥグァンの悪どさには呆れてしまう程でした。
ハナ会という陸軍士官学校時代から朴正煕を“太陽”と崇め忠誠を誓った
全斗煥を中心とした軍内部の私的組織のメンバーたちが
軍人であるからこその間違った「忠誠」により私情を押し殺して
「命令」に従っていくところは、「軍」の本来の働きを失ってしまって
反乱を起こしていくところはぞっとしました。
軍内で派閥があることによって、命令が機能しないなんて「軍」って何?
何のための「軍」なの?っと思ってしまいます。
何かを実行するためには上官の許可も必要なのに、
反乱軍に逆らえず言いなりになる情けない国務長官には腹が立ちました。
チョン・ウソンさんが首都警備司令官として軍人としての役目を果たそうとしたり
チョン・へインさんが「D.P.脱走兵追跡官」の姿で登場し上官を守ろうとしたり、
危険で危うい立場の中でも、任務を全うする姿はとてもカッコ良かったです。
ほか、この映画に出演している俳優すべての演技が良くて、
韓国の歴史の中で知らなかった部分を観ることが出来て良かったです。
■STORY
1979年12月12日。
韓国を激震させた朴正煕大統領の暗殺後から膨らんでいった民主化への希望を嘲笑うかのように、
保安司令官のチョン・ドゥグァン(ファン・ジョンミン)が反乱を起こす。
チョンは自ら率いる軍内部の私的組織ハナ会(ルビ:フェ)を総動員し、
最前線の部隊までソウルに呼び寄せる。
権力に目がくらんだチョン・ドゥグァンの反乱軍と、
これに立ち向かう首都警備司令官のイ・テシン(チョン・ウソン)の鎮圧軍は、
一触即発の対峙を続け、両勢力の攻防は次第に反乱軍に有利な方向へと傾いていくのだが…。
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こちらの感想を読み、どうしても見たくて行ってきました。感想としては、自分の没入感が半端なくて
画面に、映画に吸い寄せられるように見入ってしまいました。
もう、俳優陣の演技対決が凄すぎて、圧倒されました。しかも、ついこないだまで聞いていた韓国大統領たちが、こうやって政治を牛耳るようになったとは、全く知らなくて、私にとって驚愕の歴史でした。
今、この平和そうな韓国社会の裏柄には、こうやって血なまぐさい自分達のねじ曲がった正義を押し付けて、成り立ってた時代があったのかと。
しかもそれが正義より悪が勝ってたとは!!
無知であることはとても残念な結果を生むことも
思い知らされましたね。
今の日本は平和に総理選挙を争っていますが、もしもっと深刻な事態になったとき、それに立ち向かえる総理でないと、日本の舵取り出来ないだろうと、そこまで感がさせられましたね。(自民党員でないので、投票は出来ないですが)
なので、総理選挙を見ているとイライラします
ちょっと話がそれましたが、ちょと良く判らないところがあるので、もう一度見てみたいなと思うくらいです。
ファンジョンミンssiの憎たらしい演技が流石ですね!日本にこんな役者は居ない。
チョンウソンssi、大好きなイソンミンssiの役になり切った演技で、グイグイ引き込まれてあっという間でした。
この生きる力強さを持った韓国には、今の日本は立ち向かえないなとつくづく感じました。
それにしても「ハナ会」メンバーには癖癖しましたね。それに国防大臣も!腹立った!!
ハナ会メンバーが政治を動かしていたなんて、その
事実を知り、その前後の韓国の事を知りたいなと
思わせるエンターテイメント、韓国映画やドラマの功績は大きいですね。
とても衝撃的な映画でした。
>没入感が半端なかったです!... への返信
ミヤコフさんの感想を知ることが出来て嬉しい限りです。
この映画を観てから、誰かと語りたかった!(笑)
コメントありがとうございました。
韓国の実話系作品を観るたびに、その作品を観なければ知り得なかった事実に驚きますよね~。
韓国は分裂国家といいますが、同じ国内で、しかも国を守る名目の軍内で
たくさんの軍隊がそれぞれの動きをしていて、まるで将棋の駒のようで
こんなことが起きていたのかと、私も食い入るように観てしまいました。
おっしゃる通り、主演だけでなく俳優一人一人の演技もその個性に合っていて
キャスティングが凄く良かったと感じました。
チョン・ドゥグァン役のファン・ジョンミンさんは
「ナルコの神」でも異質な人間を演じていて、周りの人を圧倒させていましたね。
こういうカリスマ性のある役を演じると魅力が増します。
みんな「おかしい、間違っている、無謀だ」と思いながらも
逆らえずに言いなりになってしまう弱さも愚かだし、
そこまで圧倒させる異常さが迫力もあって流石でした。
でも、こうして手に入れた政権だったから、光洲事件を起こしてしまうのも納得です。
力で何でもねじ伏せてしまう大統領なんて悲惨過ぎる。
韓国の人たちのご苦労が本当に大変な時代だったろうと思いました。
ブログの中でリンクした記事に、その後のイ・テシン(チョン・ウソン)や
戒厳司令官のチョン・スンファ(イ・ソンミン)の家族が自殺したり行方不明になったありましたが
きっと、殺されてしまったんだろうなと思うと悲しくて本当に酷すぎる!!
それに、イ・テシンが陸軍士官学校出身ではなかったことが
軍人たちから徹底的に差別されていたという背景から
命令を出しても部下たちが従ってくれないという悲劇もあって、
一人でも指示に従ってくれる軍人がいたならば、韓国も少しは違った歴史だったかもしれませんね。
こういう作品を観るたびに、平和な日本に産まれて
本当に良かったなと思ってしまいました。