オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

チャート・レビュー UKチャート 2022年8月18日付

2022-08-15 | チャート・レビュー (UK)

 

ファイヴ・フィンガー・デス・パンチ "Blue On Black"(カバー)をイヤホンで聴いたらかなり痺れた。⚡

彼らは新しいアルバムを8月19日にリリースする予定らしい。

8月19日はパニック!アット・ザ・ディスコもアルバムをリリース予定ということで、

ビッグ・アーティストのリリースは本当によく重なる。

でも、スリップノット、レッチリ等今年の後半期はロックがチャートを攻め上げることになるのは間違いない。

 


 

(集計期間:8月5日~8月11日)

  title artist
1 Afraid To Feel LF System
2 Break My Soul Beyonce
3 Green Green Grass George Ezra
4 Not Over Yet KSI, Tom Grennan
5 DOJA Central Cee
6 Last Last Burna Boy
7 Crazy What Love Can Do David Guetta, Becky Hill, Ella Henderson
8 Late Night Talking Harry Styles
9 I Ain't Worried Onerepublic
10 B. O. T. A. ( Baddest Of Them All ) Eliza Rose, Interplanetary Criminal

 

 変動の大きい週...。知らない曲が一気に増えた。

(コメント)

> LFシステム、6週目の1位!2020年にジョエル・コリーの "Head & Heart feat. MNEK" が同じく6週連続の1位をとって以来の、EDMソングの1位連続記録です。それ以上の記録を直近から探すと、カルヴィン・ハリスの "One Kiss with デュア・リパ" が2018年に8週連続の1位をとっています。この曲は今年も、少しリバイバル・ヒットしていますね。見た目は普通の若者、でも音楽は革新的なLFシステムは、スコットランド出身の2人組。結成は2020年とけっこう最近です。OCCの特集で「全英1位をとったスコットランド出身アーティスト」というのがあったので見てみたら、最近だとLFシステムやルイス・キャパルディ、そして先述のカルヴィン・ハリスくらいしかいないよう。スコットランド出身の人が売れると、何かとそこを強調される感じがあったんだけど、それは少数派だから、ということか。

 

> 先週に引き続きビヨンセが2位をキープし、首位にプレッシャーをかけています。7枚目のアルバム『ルネッサンス』はイギリスでも大成功のようで、UKアルバム・チャートでは2週連続の1位。この "Break My Soul" に関しては先日、全米1位獲得が達成されています。ただ、イギリスでも1位いけるかといったら、ちょっと難しいかな~と思います。2位までは上がってこれましたが、イギリスの1位はいつも堅い。LFシステムを抜けずにいるうちに、勢いがある(上昇率が高い)別の曲に抜かされてしまいそうです。安定的なヒットにはなっているんですけどね。

 

> 新曲の上位初登場などにより一旦は少し順位を下げた "Green Green Grass" ですが、再び最高位の3位に上がってきました。この曲も1位は難しいかもしれませんが、かなりいいチャート・パフォーマンスを見せてくれています。個人的に聴けば聴くほど好きになっていく同曲ですが、ジョージ・エズラさんは勢いがすごかった2018年、UKチャートを見ていたにもかかわらずまったく聴いていませんでした。"Paradise" とか "Shotgun" とか、代表曲が次々に出ていたあの頃、まったく聴いていませんでした...すみません。

 

> KSIさんはこれが今年初めての曲のような気がします。すごかったのは一昨年~去年なので、これが今年初のアクションですね。一方トム・グレナンは "Remind Me" などが今年すでにヒット。彼は去年 "Little Bit Of Love" という曲の大ヒットでメジャー・デビューしました。相変わらずKSIさんのゲスト・チョイスは豪華で、旬のアーティストをうまく起用しています。今回の新曲はまだ聴いていませんが、チャート・アクションが少し楽しみです。👓

 

> ネット上では「汚い音楽」と批判されていたみたいですが、それはともかくセントラル・シー "DOJA" の威力はすごかった。グローバル・チャートでまさかのTop20入りで、これはUKラッパーとしては初の快挙な気がします(リード・アーティストとして)。ちなみに "DOJA" はあのドージャ・キャットのことで、曲中には "Cardi" (=カーディ・B)という言葉もありました。

 

> #8 "Late Night Talking"、格が違う...。やっぱり自分もこういう欠点のない音楽が好きなんだなと思わされました。まあ、ずっとチャートを見てるのに、今さら聴いたの?という話ですが。この曲、"As It Was" とヒットの時期がかぶってしまったせいでちょっと地味なヒットに終わってしまうのかなと思いきや、今週急にその "As It Was" を抜かしました。ハリー・スタイルズの時代はまだまだ終わらなそう...!

 

> 改めてワンリパブリックの "I Ain't Worried" を聴いてみて、よく聴いたらジョナス・ブラザーズに雰囲気が似ていると思いました。ワンリパは『ネイティヴ』(2013) 時代のシングルに比べるとかなりポップになってきたイメージがありますが、そうなると以前の幻想的な音楽も恋しくなります。もちろんポップの体制を否定しているわけではない(2019年の "Rescue Me" は好き!)のですが、なかなかワンリパの変化に慣れることができません。

 

> 珍しい...というか、初めてです、女性DJのヒットを見るのは。正確にはクリーン・バンディット(男性2人、女性1人)がいますが、彼らはグループなので、ソロとしてはこの Eliza Rose(エリザ・ローズ)さんが初めてですね。そしてコラボ相手の名前が怖い!「インタープラネタリー・クリミナル」と読むのでしょう、これは「惑星を超えた犯罪人」という意味になります。いったい何をやらかしたのか...。

 

  title artist
11 Stay The Night Sigala, Talia Mar
12 21 Reasons Nathan Dawe, Ella Henderson
13 Stay With Me Calvin Harris, Justin Timberlake, Halsey, Pharrell
14 Running Up That Hill ( A Deal With God ) Kate Bush
15 Bad Habit Steve Lacy
16 As It Was Harry Styles
17 Ferrari James Hype, Miggy Dela Rosa
18 No Excuses BRU - C
19 Massive Drake
20 History Joel Corry, Becky Hill

 

 ここから飛ばし飛ばしのレビューになります...。

(コメント)

> 今週の最重要人物が、13位のカルヴィン・ハリス。5年振り6枚目のアルバム『ファンク・ウェーヴ・バウンシズ Vol. 2』がリリースされ、その効果で "Stay With Me" が13位まで上昇した。ただ、チャート成績の衰えはいがめない。UKアルバム・チャートでは前4作がTop3入りを記録していたが、今作は5位。もちろん5位は高い順位だが、あれ?意外と低いな、という感想がすぐに出てきた。UKシングル・チャートでも同様で、"One Kiss" でコラボしたデュア・リパと再びタッグを組みリリースした先行シングル "Potion with デュア・リパ & ヤング・サグ" は1位をとった "One Kiss" とは違い、全英Top10入りも逃した。"Stay With Me" はアメリカのポップ/R&Bスターが3人も参加しているのにもかかわらず、実は全米チャートにはランクインすらしていない。そんなわけで、デヴィッド・ゲッタと肩を並べる最強のDJにも、時代の「波」が来てしまった模様。

...カルヴィン・ハリスは前作『ファンク・ウェーヴ・バウンシズ Vol. 1』の "Slide feat. ミーゴス & フランク・オーシャン" が狂おしいほど好きです!!🌊

 

> 15位のスティーヴ・レイシーはジ・インターネットというR&Bバンドのメンバーです。ジ・インターネットはグラミー賞に何度もノミネートされているので名前は知っていました。また、シドというバンドの別のメンバーは何かと名前を見ます。そんなレベルの認知度ですが、この "Bad Habit" は世界的なヒットになっているので、しっかり追いかけていきたいですね。そろそろどこかのチャートで1位とるかも。

 

> "As It Was" がついにTop10から下降。これを筆頭に、今週は本当にTop20の動きが激しかった週でした。ケイト・ブッシュとリゾも急落しており、新旧交代が一気に起きている感じです。ただ、それでもこの3人はかなり長くTop10をキープできていた3人で、特にハリー・スタイルズは気の早い話ですが今年の年間チャート1位の大本命です。"As It Was" はしばらくはTop20を維持するでしょう。

 

> "Massive" が残った...!激しい変動の中で "Massive" はTop20に残留。ドレイクの新作『オネストリー・ネヴァーマインド』、米国でヒットしている "Jimmy Cooks feat. 21サヴェージ" では21サヴェージが珍しく強めのラップをしていて、「あ、これが21サヴェージ!?」と少し驚きましたが、英国でヒットしている "Massive" の方がやっぱ好きかな~という感想です。

 

> 飛ばした順位は、みんなよく知らないアーティストの曲ですね...、かろうじて性別とどのジャンルに属する人かが分かるくらい。11位、12位の人は過去にヒット曲を持っているので名前は分かるのですが、当時聴いていなかったため全然親近感はありません。その一方で17位、18位の人は完全に初めましてです。James Hype(ジェイムス・ハイプ)さんの方はグローバル・チャートでも見ました。すでにけっこう有名な人なのかな...?

 

> ジョエル・コリーか...早くも最強のDJ(?)に近づいてきている人だ。ただ、この人は北アメリカ大陸でのうけがいまいちで、そこがカルヴィン・ハリスとの違いかなと思います。ジョエル・コリーはサウィーティーなどアメリカ人気の高いアーティストともコラボするのですが、ポピュラー音楽の違いもあり、それは必ずしもアメリカでのヒットに結び付かないようです。アメリカでヒットするEDMソングは、もう限られていますからね。🔘

 


 

スリップノットは、去年初めてかじってみた。

やっぱり激しいハードロックやメタルはタイプじゃないかな。

でも、聴くと気持ちいい、スカッとする、っていうのは全然分かる。

音の激しさで他の音楽とは一線を画しているのも、リフレッシュになる。

🦓 今週は以上です。読んでくださった方ありがとうございました。 🦓

 



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