本日茂原二日目です。
昨晩は茂原駅前の居酒屋で地魚と千葉のお酒をいただきました。ひとり用の刺し盛を注文したら「しいら」の刺身が入っていて、ヘミングウェイ『老人と海』の老漁師のような気分に。
あの小説はまあまあ好きですが、読後感としては、遭難した老漁師が飢えをしのぐために腹が減るとシイラを捕まえて、片手は常に舵を取るため、空いた片手でひたすら生のシイラを食べるシーンしか頭に残りませんでした(笑)。
そんなヘミングウェイ気分の次の朝。
腹減ったなと思いましたが11時まで我慢。
今回茂原に宿泊した最大の理由は三連休でも安かったからですが、その他にも茂原でなければならない理由がありました。それがタイトルの「北海道の絶メシ」。因みに絶メシとは、後継者がいないなどの理由で絶滅したorしてしまいそうな各地のグルメのことです。数年前の深夜ドラマのタイトルのために作られたのか、もとからあった言葉なのかは知りません。
「北海道の絶メシ」「千葉」と見た瞬間に勘のいい方は全て理解されたかと思います。茂原には「音威子府蕎麦」を出す食堂があるのです。真っ黒の蕎麦です。
もともとは北海道は宗谷本線の音威子府駅構内の駅そば常盤軒さんで出されていたものですが、経営者の方が亡くなられて後継者もいなかったために駅そばのお店を閉められたようです。
しばらくは音威子府村の一路食堂というお店で引き続き出されていたのですが、そこも一昨年か昨年くらいに閉店されて。道の駅でも出していたはずですが、噂では製麺所も音威子府蕎麦を作るのをやめてしまったという情報もあるので、今はどうなっているのかわかりません(検索すればわかるんでしょうけど)。
音威子府駅の駅そばが正式に閉店したのが2021年2月とのことですが、僕はその数年前から何度か行きました。しかし大体いつもお休みされていて、「一路食堂」に行ってくださいとの張り紙がしてあったのでいつもそっちでいただきました。
古参の鉄の皆さんは駅構内のお店で召し上がった人の方が多いと思います。
音威子府のお店が閉店になった後、数年前に都内で音威子府蕎麦を出すお店が開店して、僕が知る限り音威子府蕎麦を北海道以外で食べられるのは、茂原の「音威子府食堂」と都内のお店の二軒だけだと思います。他にもあるのでしょうか。
開店の11時過ぎにお店に行くと先客が2組。ランチは蕎麦と本日のミニ丼のセット。僕はもり蕎麦とミニ丼のセット(1000円)にしました。セットだと蕎麦の大盛が無料になるとのことだったのでお願いして。
「あ、それとビールもください。」
ほどなくして蕎麦もやってきました。
これこれ、この真っ黒蕎麦が美味いのです。たっぷり大盛をいただて大満足でした。
そのあとは上総一ノ宮あたりの九十九里まで海を見に。車だとさっといけて快適なんですが、駅前の観光案内所で自転車も借りられるので、それでもかなり楽しめると思います。
昨日もでしたが、旅先でママチャリを借りて一人で走っていると、小田和正さんの「優しい風が吹いたら」を歌いながら、「遺留捜査」の上川隆也ごっこを一人でするのがお気に入りです。ドラマのエンディングのところです。
あまりに自転車を漕いでいる時間が長いと暇すぎるので、遺留捜査同様、犯罪の裏側にあるやるせない物語を自作して、「5分いただけませんか?」と上川隆也エンディングまできっちり演じたのち、「優しい風が吹いたら」を歌います。
皆さんもやってみたら楽しいのでやってみてください。
人に見られたらサイコだと思われるので、人目を気にしつつ。
でも、今日は車だったので、遺留捜査はなしでした。昨日はやりました。
しばらく海を眺めた後、昨日の勝浦同様に、上総一ノ宮あたりのスーパーをパトロール。
産直コーナーで青唐辛子を買いました。一袋130円。
ここ最近(特にトマトベースなど)イタリアン的な料理をした時にちょっと辛いソースが欲しいなと思っていたのですが、タバスコだと全部タバスコ味になってしまうので、久しぶりに唐辛子オイルを作ろうと。
あとは別に買わなくてもよかったんですが、関東一円のスーパーでたまに見かける「水沢風うどん」の生麺。前橋市の製麺屋さんが作っているのですが「水沢風」と言うところが奥ゆかしい。麺の細さが絶妙で美味しいのです。似た感じの麺がハナマサオリジナルでも売っていますが、もしかしたら同じメーカーが作っているのかもしれません。
僕はこの麺がとても好きなのです。1パック100円前後で売っている物なのですが、今日はそれが30%オフで69円。
そんなにお得だと買ってしまう。(北海道弁でいうところの「買わさるぅ~」です。)
賞味期限迫ってるからなんでしょうけど、生めんは冷凍しとけばしばらく大丈夫です。
それで今日の観光は終了。茂原に帰ってきました。
それにしても今日の音威子府蕎麦は美味しかったなぁ。そんなに遠くないからまた食べに来ようと思います。