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ボルゲーゼ美術館展

2010-01-17 00:22:58 | 美術[は]
「ボルゲーゼ美術館展」@東京都美術館
 
 ローマのボルゲーゼ美術館所蔵作品が約50点展示されている。点数が少ないので展示室はゆとりたっぷり。初日午後はまったりしていた。

 ラファエロの《一角獣を抱く貴婦人》は、後から他人に描き加えられた衣装や車輪を、修復によって取り除いた絵となっている。取り除く前の写真と比べて見ることができる。車輪の下にはちっこい子ユニコーンが出てきた。ユニコーンの前足がかわいい。

 マルチェッロ・プロヴェンツァーレ《オルフェウスの姿のシピオーネ・ボルゲーゼ》というモザイク作品には動物がたくさん集まっていて、金色ドラゴンが尻尾を折りたたんで正座してるのかあんたは?

 ヤコポ・ズッキ《アメリカ大陸発見の寓意(珊瑚採り)》はけっこう好きかも。んで、前のほうに描かれている女性がみんな同じ顔で六つ子かあんたらは?

 ボルゲーゼ所蔵品ではなく個人蔵の《支倉常長像》というのも特別出品されていた。伊達政宗の命令で慶長遣欧使節としてローマを訪れた時の肖像画らしい。白地に草花や動物を描いて金色の線を入れた、やや派手めな衣装で刀を差して立っている姿だが、偉いんだか偉くないんだか微妙な雰囲気に仕上がっている。足元にいる犬は健気にカメラ目線、窓の外には帆船が停泊し、その上空には変な人たちが神々しく浮かんでいる。
 
 この展覧会が終わると4月から2年間、改修工事のため全面休館となる。そのためか、出口調査をやっていた。リニューアル後にどんなことを希望するか、などのアンケートに答えたら、粗品としてポストカードをくれた。《一角獣を抱く貴婦人》・・・さっきショップで買ったやつじゃんかい。こんなことなら買わなけりゃよかった、って、そんなの予想するのは無理だよなぁ!


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