ざっきばやしはなあるき  

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奈良平城京散歩

2010-04-28 17:08:39 | Weblog
 ちょっとヒマになってしまったので、2泊3日で遷都1300年に沸く奈良に行ってきた。奈良は修学旅行以来なので、ほとんど未知に近い。とはいえ、世界遺産や有名な仏像はいろいろ見る機会があるので、ふと入ってみた御堂の中に見知った顔が居たりすると「あ、この人ここにいたのか!」と仏様を指さしてしまうのである。秘仏開帳期間と微妙にずれているために、見たくても見られない秘仏も多数あったので、超有名どころばかり回ってしまった。それでも修学旅行の思い出は「鹿」くらいなものだったので新鮮である。


唐招提寺
 晴天の日曜amでも、人影はまばらで、静かな境内を何物にも急かされずにブラブラ歩くのは気持ちよい。鑑真像は見られなかったが、光背に千のミニ仏がくっついた盧舎那仏や、ホントに千の腕を持った千手観音は大迫力。



薬師寺
 唐招提寺から歩いて数分、そろそろ修学旅行団体が見え始めた。玄奘三蔵院では故平山郁夫画伯の壁画が公開されている。「奈良で一番有名な寺は?」「法隆寺」「空気読め」という定番の説法で生徒たちが笑わされているのを背に、ダブル三重塔に向かう。1981年に再建された西塔は朱色が目立つ。創建当初からの東塔は、この秋から解体・再建されるので、10年間見られなくなる。薬師寺展の時に見た日光・月光菩薩も元の位置に戻って静かに佇んでいた。



興福寺
 国宝館では、どっしりとした千手観音の真正面に阿修羅がいて、阿修羅展に来た八部衆などもぞろぞろと並んでいた。境内の中心では中金堂建設中ということで白幕がかかっていて、平成30年にできあがるようだ。長い。



法隆寺
 「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」by 正岡子規の石碑もある世界最古の木造建築、市街地からちょっと離れているが観光バスがひっきりなしに出入りしている。金堂には有名な金銅釈迦三尊像があり、大宝蔵院には209センチのひょろりと長い百済観音像がある。



中宮寺
 法隆寺夢殿の裏へ進むと、さりげなく続きのように中宮寺がある。水をためた堀の中に建つこじんまりとした御堂に入ると、ピュンピュン丸のような頭に丸い団子を2個つけた菩薩半跏像が、モナリザの微笑みを湛えて座っている。



東大寺
 大仏殿はやはりデカい。「仏法興隆花まつり千僧法要 大般若法要」というのをやっていて、大仏の周りにはたくさんの僧侶が集まっていた。大仏殿の中は写真撮影ができるので、解放されたように皆パチパチ撮っている。大仏の左右には巨大な金色の虚空蔵菩薩と如意輪観音が座っている。その両脇後ろには巨大な多聞天と廣目天が立っている。南大門の運慶・快慶作金剛力士像も巨大である。巨大尽しな大仏殿。鹿も巨大だったら食われるな。 参道にも野原にも御堂の脇にも水辺にも、鹿、鹿、鹿、鹿、鹿のフン。



春日大社
 東大寺から造成中の若草山の脇を歩くと春日大社に着く。夕方近かったので、人気は少なくなっていた。でも、参道わきの飛火野という野っ原では鹿、鹿、鹿が飛び回っていた。



平城遷都1300年祭
 最終日は小雨模様。だだっ広い平城宮跡のはるか彼方にできたばかりの大きな大極殿が見えている。元は田んぼだった所を買い占めて国の管理地になったようだ。大極殿の中には高御座(たかみくら)という、天皇が儀式の際に着座した設備の模型が置かれている。大極殿はデカいが、大仏殿を見た後では、デカさのツボがマヒしてしまった。大極殿の正面からは近鉄の線路を挟んで朱雀門が見える。とにかくポカ~ンとした広すぎる会場に、時は今、とばかりに修学旅行の団体が山ほど来ていて大賑わい。


大極殿


東院庭園



 奈良県庁の屋上は大仏殿や興福寺、奈良市全域が見渡せる無料展望台になっている。遠くの山の上に、でずにらんどみたいなものが見えた。なにかと思ったら2006年閉園した奈良ドリームランドの残骸だった。



 3日間の万歩計は58000歩だった。

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