グテーレス国連事務総長がロシアやイスラエルが処罰されないと訴え「彼らは国際法を踏みにじり国連憲章を侵害し、国際法廷の判決に目をつぶることもできる。他国を侵略することもできる。でも何も起こらない」と演説
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ロシア軍によるウクライナ侵略開始から2年半以上、ハマスによるイスラエル越境攻撃とイスラエル軍によるガザ地域侵攻から1年近くが過ぎた2024年9月24日から、国連総会で各国首脳が演説する一般討論演説が始まりました。
その冒頭で演説したグテーレス国連事務総長の演説が、悲壮でもありますが非常に大事な内容を含んでいます。
グテーレス氏はウクライナやガザ地区などで激しい戦闘が続く中で今年の一般討論演説を迎えたことについて、
「戦争は終結の見通しが立たないまま激化し、核兵器による威嚇や新たな兵器が暗い影を落としている。
私たちは想像を絶する事態へと近づきつつあり、世界を巻き込む火薬庫のような危険性をはらんでいる」
と強い危機感を示しました。
核兵器による威嚇はロシアのプーチン政権によるもの、新たな兵器はイスラエルが他国であるレバノンのイスラム組織ヒズボラに対して仕掛けた携帯通信機器の無差別爆破攻撃を指しているのは明らかです。
イスラエルがヒズボラを狙ってレバノンでポケベルなどを相次ぎ爆発させ、あわせて数十人が死亡し5000人以上負傷。国連総会はイスラエルに対しパレスチナ占領政策を1年以内に終結するよう求める決議を採択。
そして、グテーレス事務総長はこの危機の原因の一つとして、今の国際社会が、ロシアやイスラエルの国際法違反や国連憲章の根幹を脅かす行為が
「処罰されない世界」
になっていることが問題だと指摘したのが重要です。
グテーレス氏は
「いまやますます多くの政府や組織が処罰されないカードを手にしていると感じている。
彼らは国際法を踏みにじり、国連憲章を侵害し、国際法廷の判決に目をつぶり、国際人道法を平然と無視することもできる。
他国を侵略し、社会全体を荒廃させ、自国民の福祉を完全に無視することもできる。
でも何も起こらない」
と述べました。
これはこの地球に暮らす市民誰しもが感じている無力感でしょう。
グテーレス事務総長は「自由も権利も尊厳も奪われたパレスチナ人を1国に取り込む未来を世界が受け入れられるわけがない」「パレスチナ人の集団懲罰は正当化できない」とパレスチナの名前はあげてイスラエル批判に踏み込んだ。
ロシアのプーチン大統領やイスラエルのネタニヤフ首相に対する逮捕状を請求した国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官がロシア・アメリカ・イスラエルからの不当な圧力を告発。「裁判所への攻撃は許されない」
この演説の中で、グテーレス事務総長はロシアやイスラエルの名前はあげませんでしたが、
「国連憲章を侵害」「他国を侵略」
だけはロシアのプーチン政権の非難になるものの
「国際法を踏みにじり」「国際法廷の判決に目をつぶり」「国際人道法を平然と無視」「社会全体を荒廃」「自国民の福祉を完全に無視」
はロシアにもイスラエルにもあてはまる話です。
さらにはグテーレス氏の批判は、国際法を無視するロシアを支援する中国・北朝鮮・イランや、ウクライナを侵略するロシアを非難しながらガザで無差別殺戮を続けるイスラエルをダブスタで支援するアメリカやNATO諸国すべてに対する非難であり批判です。
自国兵士の命を顧みない「肉ひき器」戦術でロシア軍がチャシウヤールの東端地区を制圧したが、3カ月で10万人損耗。自国民の命さえ一顧だにしないプーチン政権が占領地でウクライナ人を犠牲にするのは必然だ。
【#イスラエル戦争犯罪】イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートでヒズボラ幹部を空爆・暗殺。イランの首都テヘランでハマス最高指導者を暗殺。ネタニヤフ首相は自分の権力維持のために戦争拡大しか考えていない。
本気でそう思うならアメリカ合衆国がイスラエルのネタニヤフ政権への軍事支援を止めればいい。
イスラエルのネタニヤフ首相がアメリカ上下院で演説。ガザで無差別殺戮を行ない、国際司法裁判所からは攻撃を差し止められ、国際刑事裁判所に逮捕状が請求されているネタニヤフ容疑者に演説させるアメリカは異常だ。
そして、グテーレス事務総長は主語を「多くの国々が」として、
「ますます多くの国々が地政学的な分裂を利用して説明責任を問われることなく、やりたい放題にしているときだからこそ、国連憲章を再確認し、国際法を尊重し、国際法廷の決定を実施し、人権を強化することがあらゆる場所でこれまで以上に重要だ」
と述べました。
彼が言っていることこそが「法の支配」です。
特に日本国内で憲法を守ることで平和や人々の命や人権を守ろうとしているリベラル派・護憲派こそ、国際社会においても
「国連憲章を再確認し、国際法を尊重し、国際法廷の決定を実施し、人権を強化する」
という、法の支配の貫徹を目指さなければなりません。
それは、安倍晋三首相以来、自国の憲法を踏みにじりながら中国には「法の支配」と言い募るダブスタのエセ「法の支配」とは全く別物の思想です。
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さて、グテーレス事務総長と同じ9月24日、トルコのエルドアン大統領はガザにおけるイスラエルの軍事作戦とイスラエル支援を行っている西側諸国に対して批判して
「ガザの子どもたちとともに、国連システムも真実も、西側諸国が守ると主張する価値観も、より公平な世界で生きたいという人類の希望も、次々に死につつある」
と述べました。
世界市民の命と人権を守る法の支配の原則は平等に適用されなければならないのは自明の理であって、西側諸国がダブスタでイスラエルは支援するという態度によって
「西側諸国が守ると主張する価値観も、より公平な世界で生きたいという人類の希望も、次々に死につつある」
という批判は、日本を含む西側諸国の国民が正面から受け止めるべき言葉です(国内外で人権弾圧や武力行使を続けるエルドアン大統領が言うなという話ではありますが)。
イスラエルがガザで学校を空爆して、子どもたちを含む100人以上の市民を虐殺。イスラエル大使が招待されないと言って長崎の原爆平和式典への参列を拒否した欧米諸国はパレスチナの民に何と言って詫びるのか。
これから日本では政権の担い手が変わるわけですが、ロシアを非難しながらイスラエルを支援して国際社会で孤立する西側諸国とは一線を画して、日本はロシアもイスラエルにも厳しく対峙できる、国際社会で
「より公平な世界で生きたいという人類の希望」
を達成するのに役立つ「名誉ある地位」を占める国(日本国憲法前文)になりたいものです。
画像はBBC『プーチン氏、侵攻の目的達成すれば「ウクライナに平和訪れる」 非ナチス化の目的は「変わらず」と』より
プーチン大統領はロシア軍が侵略したウクライナ4州の確保と、ウクライナの非ナチ化=ゼレンスキー政権打倒、非軍事化=ウクライナ軍の武装解除、中立化=NATO非加盟が前提でなければ絶対停戦しない。
プーチン大統領がウクライナとの停戦について、ロシアが国際法に違反して強制併合したウクライナ4州からウクライナ軍が撤退することが前提と演説。即時停戦論者はウクライナの領土放棄が前提になることを認めよ。
編集後記
ロシア大統領府のペスコフ報道官はグテーレス演説と同じ9月24日に「われわれにとって設定した目標を達成する以外の選択肢はない」と述べ、あくまでもプーチン大統領が示した目標が達成されるまで戦闘を続ける考えを強調しました。
反米拗らせ論者や親露派陰謀論者ががロシアのプーチン政権を事実を曲げて応援したり、親米右翼がイスラエルと欧米諸国を無理やり弁護することは、まさに法の支配の貫徹を妨げ、最終的には私たち自身の首を絞めることになります。
だからこそ、市民の側も、ウクライナを侵略するロシアもパレスチナに侵攻するイスラエルも同じく批判する公平な態度が必要なのです。
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国連総会の一般討論演説が24日始まり、冒頭、国連のグテーレス事務総長が演説しました。
グテーレス事務総長は、ウクライナやガザ地区などで激しい戦闘が続くなか、ことしの一般討論演説を迎えたことについて、「戦争は終結の見通しが立たないまま激化し、核兵器による威嚇や新たな兵器が暗い影を落としている。私たちは想像を絶する事態へと近づきつつあり、世界を巻き込む火薬庫のような危険性をはらんでいる」と強い危機感を示しました。
そしてこの危機の原因の一つとして、国際法違反や国連憲章の根幹を脅かす行為が「処罰されない世界」になっていることが問題だと指摘しました。
グテーレス事務総長は「いまやますます多くの政府や組織が処罰されないカードを手にしていると感じている。彼らは国際法を踏みにじり、国連憲章を侵害し、国際法廷の判決に目をつぶり、国際人道法を平然と無視することもできる。他国を侵略し、社会全体を荒廃させ、自国民の福祉を完全に無視することもできる。でも何も起こらない」と述べ、具体的な国名はあげませんでしたが国際法を無視する国々を批判しました。
そして「ますます多くの国々が地政学的な分裂を利用して説明責任を問われることなく、やりたい放題にしているときだからこそ、国連憲章を再確認し、国際法を尊重し、国際法廷の決定を実施し、人権を強化することがあらゆる場所でこれまで以上に重要だ」と訴えました。
またグテーレス事務総長はガザ地区について「地域全体を巻き込むおそれがある悪夢が続いている。それはレバノンを見れば明らかだ」とした上で、「われわれは事態の悪化を警戒しなければならない。レバノンはいま瀬戸際に立たされている。世界の人々はレバノンがもう一つのガザ地区になるのを許すわけにはいかない」と強調し、緊張の緩和を呼びかけました。
バイデン大統領 レバノン情勢「外交的な解決まだ可能」
アメリカのバイデン大統領は24日、国連総会で演説し、ガザ地区での停戦や緊張が高まるレバノン情勢の外交的な解決などを訴えました。
演説の中でバイデン大統領は、去年10月7日、イスラム組織ハマスがイスラエルに越境攻撃をしかけたことに触れ「どんな国もこのような攻撃が二度と起きないようにする権利と責任があるはずだ」と述べ、イスラエルの自衛権を支持しました。
そのうえで、イスラエルとハマスの間で続く停戦と人質の解放に向けた協議について「今こそ当事者たちが条件で合意し、人質を帰還させ、ガザ地区での苦しみを和らげて戦争を終結させる時だ」と述べ、双方に協議を前進させるよう求めました。
また、イスラエル軍がレバノンでハマスに連帯するイスラム教シーア派組織ヒズボラへの空爆を続けていることについて「全面戦争は誰の利益にもならない。情勢が激化したとしても、外交的な解決はまだ可能だ」として、さらなる戦闘の拡大を防ぐため、外交的な解決を目指す姿勢を強調しました。
さらに、バイデン大統領はロシアによるウクライナ侵攻について「われわれは疲れてはいけない。目を背けてはいけない。ウクライナへの支援を緩めることはない」と述べ、国際社会に連帯を訴えました。
また、中国をめぐっては、両国の競争関係が衝突に発展しないよう責任を持って管理すると強調しました。
その一方で「アメリカは不公正な経済競争や、南シナ海における他国への軍事的威圧に反対し、台湾海峡の平和と安定を維持する」と述べて中国をけん制したうえで、インド太平洋地域の協力関係を強化する考えを示しました。
中東各国の首脳たち イスラエルに対し激しい非難
国連総会の一般討論演説では、中東各国の首脳たちからイスラエルに対して激しい非難が続きました。
このうち、トルコのエルドアン大統領は「イスラエルの攻撃の結果、ガザは女性や子どもたちの世界最大の墓場と化した」と非難した上で、「即時で恒久的な停戦と人質などの交換が不可欠だ。ガザへの人道的な支援は妨害や中断されずに届けられなければならない」と訴えました。
また、イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦協議の仲介役を務めているカタールのタミム首長は「イスラエルはレバノンでの戦争を仕掛け、誰もどこまでエスカレートするかわからない。これはガザでの残虐な戦争が終わらなければ直面すると私たちが繰り返し警告してきたことなのだ」と述べました。
その上で「戦争の終結は、イスラエルの指導者たちがよく理解しているとおり、迫られた選択なのだ。ガザへの攻撃をやめろ。レバノンへの攻撃をやめろ」と強く訴えました。
さらに、早くからイスラエルと国交を結ぶなど、アラブ諸国の中でも比較的、穏健な路線をとってきたヨルダンのアブドラ国王も「イスラエルに対する国際社会の不満は長く高まってきたが、これほどまでに表面化したことはない。激しい怒りの声が世界中に響きわたっている。どの都市でも大規模な抗議活動が起き、イスラエルへの制裁を求める声が大きくなっている」と述べ、イスラエルは耳を傾けるべきだと主張しました。
レバノン情勢受けて安保理緊急会合開催へ
イスラエル軍がレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対して大規模な空爆を行い、大勢の死傷者が出ている事態を受けて国連の安全保障理事会の緊急会合が25日に開催されることになりました。
この緊急会合はレバノンの旧宗主国でいまも政治や経済に影響力を持つフランスが開催を要請していたものです。
安保理で議長国を務めるスロベニアによりますと、緊急会合は現地時間の25日の午後6時から(日本時間の26日午前7時から)始まる予定で、冒頭、国連のグテーレス事務総長が状況を説明します。
イスラエル軍がレバノンの各地で空爆を続け、ヒズボラもロケット弾で応酬するなか、事態のエスカレートを食い止めるため、安保理が一致できるかが注目されます。
ゼレンスキー大統領 各国に平和サミットへの参加を呼びかけ
ニューヨークの国連本部では、国連総会の一般討論演説と並行してウクライナ情勢をめぐる安保理の首脳級会合が24日、開かれ、ウクライナのゼレンスキー大統領が去年に続き対面で出席しました。
この中で、ゼレンスキー大統領は「きょうもまたロシアの爆弾が住宅に直撃し、普通のパン工場が標的になった。パンを焼くことが、ロシアに何の脅威なのか。プーチン大統領は何も答えない」と述べ、軍事侵攻を続けるロシアを非難しました。
また、ロシアがこの秋にウクライナの原子力発電所を標的にしようと準備している情報があるとして、ロシアによるインフラ施設への攻撃を強くけん制しました。
その上でロシア軍の撤退や領土の回復などウクライナの和平案を話し合う「平和サミット」について触れ「私たちは、ロシアの戦争を本当に止めたいのであれば、何をすべきかを知っている。最も重要なことは、ともに団結して行動することだ」と述べ、各国に、ことし11月の開催を目指す2回目の平和サミットへの参加を呼びかけました。
イスラエルの孤立鮮明 非難相次ぐ、米国にも矛先
【ニューヨーク共同】各国首脳らが演説する国連総会一般討論で24日、パレスチナ自治区ガザやレバノンを激しく攻撃するイスラエルへの非難が相次いだ。ウクライナ侵攻でロシア批判が相次いだ昨年と異なり、今年はイスラエルの孤立が鮮明化。擁護する米国にも不信の矛先が向けられた。
「自由も権利も尊厳も奪われたパレスチナ人を(イスラエルという)1国に取り込む未来を世界が受け入れられるわけがない」。パレスチナ自治政府のアッバス議長らが見つめる中、国連のグテレス事務総長がイスラエル批判に踏み込んだ。「パレスチナ人の集団懲罰は正当化できない」。ガザ住民の苦しみを語ると、議場に拍手が湧いた。
© 一般社団法人共同通信社
ウクライナのゼレンスキー大統領が「戦争の終結に近づいている」と述べたことについて、ロシア大統領府の報道官はあくまでもプーチン大統領が示した目標が達成されるまで戦闘を続ける考えを強調しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領はアメリカのABCテレビとのインタビューで「戦争の終結に近づいている」と述べ、プーチン大統領に軍事侵攻をやめさせるためにもアメリカとその同盟国に対し、ウクライナへの支援を強化するよう訴えました。
この発言についてロシア大統領府のペスコフ報道官は24日「われわれにとって設定した目標を達成する以外の選択肢はない」と述べ、あくまでもプーチン大統領が示した目標が達成されるまで戦闘を続ける考えを強調しました。
プーチン大統領はことし6月、和平交渉を始めるための条件として、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナの東部と南部の4つの州からウクライナ軍が撤退することやウクライナがNATO=北大西洋条約機構への加盟を正式に放棄することなどをあげています。
一方、ウクライナ大統領府によりますと、イエルマク大統領府長官がニューヨークで講演し、ゼレンスキー大統領がバイデン大統領などに示すとしている「勝利計画」について、NATOがウクライナの加盟に向けて正式な手続きを始めることが盛り込まれていると明らかにしました。
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五大国のほぼ絶対的な特権である“拒否権”が強力極まりないことにより、“国際的な正義”よりも“大国の既得権”を優先する組織なのですから、『大国は国連によっては処罰されない』というそもそも欠陥システムなわけですね。
『国連の抜本的な改革』は『五大国によって拒否される』(特に米中路によって)のは一目瞭然なのですから、『新たな国際組織を作る』方が手っ取り早いかもしれませんね。
国連安保理における常任理事国の拒否権も不合理なだけではなく、世界大戦だけは防ごうという国際連合の設立趣旨のプラスの面の表れでもあります。
また、ハーグ陸戦法規やジュネーブ協定から核兵器禁止条約の成り立ちなど、戦争の違法化の歴史を見れば、そこに国家の権力より以上に、市民の絶え間ない努力があることがわかります。
ウクライナ侵略を軍事作戦と言うプーチン氏とガザ侵略を軍事作戦というネタニヤフ氏。
おまけ
満蒙開拓団とイスラエル人入植者。
占領軍→進駐軍という言い換えもあったようです。
自由党と民主党、合わせて自民党・・。どこがリベラルでどこがデモクラティック?
おっしゃるように日本が本当の意味での自立をするためには『米国や日本の既得権層の圧力』をなんとしてでもはねのける必要があり、多くの日本国民がその事実を認識するだけで大きく流れが変わりうると確信しています。
ただ、『国連が基本的には既得権のための組織』であることを認識していないと、『狡猾な五大国の首脳(特に米国)』に足元をすくわれると思っています。
なお、西側諸国ではマスメディアに騙されていますが、NATO諸国は少なくとも対外的には『中露と同レベルの侵略国家』でしかないことも多くのNATO諸国の国民は認識できていないでしょう。
(※トランプ曰くの『米国の正義』に多くの米国民が騙されているのがいい証拠です。)
全ての国の国民に『国際政治のインチキぶり』を徹底周知することで、遠回りでも世界が正常化していくのは『ガザの虐殺でイスラエルのインチキが世界中にばれ、国際的にイスラエルが孤立している』ことからも伺えそうです。
お互いにがんばりましょう。
しかし、それでは74年にわたるUNRWAの活動をきちんと評価していないのではないか。それ以外にも国連の活動は非常に多岐にわたる。その全体像は「基本的には既得権のための組織」と見ることはできない。
国連の主な活動
https://www.unic.or.jp/activities/
これら全てが創立当初から全てあったわけでもあるまい。人間の安全保障を求める運動の中から育まれたものも多数あるだろう。
無論、国連の活動に限界がないわけではない。しかし、これまで積み上げてきた成果をきちんと評価することも大切で、それをさらに発展させる運動、また反動的動向をきちんと批判する力が必要。私たちには日本政府が間違った政策をとらないよう監視する責任がある。
☆UNRWAの活動をきちんと評価していないのではないか。>
そのUNRWAの活動を『NATOのごり押しでやばい状態に追い込まれた』…国連の多くの人たちが誠実に頑張っておられるのは事実ですが、『五大国のエゴを抑えるのが難しい』ことが今回のスレでも話題になっているわけですね。
※『やりたい放題の五大国の牙を抜く』こと、少なくとも今回のガザ虐殺のような『世界の大半が反対する事案)』では『拒否権の使用を覆せる』くらいのことはできるようにすべきですね。
https://www.fnn.jp/articles/-/667651
☆“UNRWA”が存続の危機 イスラエル「職員450人以上がハマス工作員」 16カ国の資金供与停止でガザの状況悪化
2024年3月7日 FNNプライムオンライン
「やばい状態」とは資金拠出停止のことですね。しかし、停止したのは18の国と地域で、NATOではないですよ。もちろん、この非人道的措置にNATO加盟国が多数あったことは否定できませんが、米国とそこに追随した国とみるのが正確でしょう。ちなみにNATO加盟国で停止をしなかった国は、ベルギー・ノルウェー・スペイン・トルコくらいだったかと思います。そして米国と一部の国を除き資金拠出を再開しました。
UPDATED: List of Countries Suspending and Reinstating UNRWA Funding
(UN WATCH 2024/5/26)
「五大国のエゴ」は安保理での停戦決議案協議に何度も現れましたが、それでも粘り強く進めたことでようやく採決に至りました。
国連安保理、ラマダン中の即時停戦と全ての人質の即時解放を求める決議採択
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/03/025873e38be64076.html
国連安保理がガザ停戦協定案支持の決議採択、米国務長官はヨルダンとカタール訪問
https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/06/e3d8bdff9b9b4cc0.html
残念なことですが、イスラエルは応じることなく虐殺を続けました。しかし、国連決議を無視しての大量殺戮は、イスラエルの蛮行がいっそう浮かび上がったのではないですか?
イスラエルが国連を罵るのも厳しい批判をされるからで、その役割は軽視できないでしょう。グテーレス事務総長の民間人殺戮批判の言葉を想起してください。
国連をはじめとする国際機関は強制的に執行する力が無いので(法的拘束力があっても)、国際世論を高めることまでが限界でしょう。それに必要なのが「法の支配」です。米国のダブスタは徹底批判すべきですし、ハマスの戦争犯罪を免罪する陰謀論系の一部護憲派にはイスラエルを批判する資格などないのです。
なお、新規に組織を立ち上げる提案ですが、それは拒否権という既得権を排除した組織でしょう。しかしそこに米中ロなどの大国が加入するでしょうか? 不十分であってもタガを効かせられない国際社会はどうなってしまうでしょうか?
拒否権行使には説明責任が要請される総会決議に至りましたが、そのような積み重ねを繰り返していくしかないのではと思います。
それでも粘り強く進めたことでようやく採決に至りました。>
当初は『既得権のための組織』の色彩が強かった国連も、『独立したアジア&アフリカ諸国』が大量加盟することで、『公平性が強まった』のは事実で、一定以上の役割を担ってきたと思います。
そして、ご指摘のように様々な『停戦決議』がなされましたが、それらはすべて『停戦を強行させられない』限定的なものです。
それでももちろん十分意味はありますが、米国(五大国)が同意しないことは実行はできない『国連の限界』をも浮き彫りにしていると思います。
※国連が『既得権のための組織』だからあきらめろ…と言うのが趣旨ではなく、『もともとは既得権のための組織とわかったうえで対処を』をいうのが一番訴えたいことです。
☆新規に組織を立ち上げる提案 >
『国連しかない』という視点ではなく、『国連以外の動きも視野に入れたら?』という話なので、全然具体的なことではないのですが…。
『“イスラエルの悪逆の完全な共犯者”米国の横暴にこりごり』という国が増えた(現状増えつつありますが)際に『米国などの首に鈴をつけられる組織を』という動きは起きうるのではと思います。
それを『国連の内部から進めろ』と言うのがおっしゃっておられる趣旨なのですね。
それももちろんとても大切なことだと思います。