古の文化に学ぶ生活の知恵‘ひも’の効能

2019-08-21 09:58:22 | イベント
8月3日(土)「信玄ミュージアム 堀田古城園において、古の文化に学ぶ生活の知恵‘ひも’の効能」と題しまして、日本の伝統文化である「はちまき」や「たすきがけ」には、隠された効果があったことが、最近の研究で分かるようになりました。

山梨学院大学ICLA学部 ウィリアム・リード教授に‘ひも’の効能にいてご講演をいただき、また、山伏であり、山梨学院大学ICLA学部の長谷川智先生より山伏につたわる体の使い方について講演をいただきました。

 
ウィリアム・リード先生



長谷川智先生

長谷川先生は、山伏の装束を身に纏っていますが、それぞれが長い距離や山道を歩くために意味のあるものであることが、紐トレに触れることで分かってきたそうです。



女子スピードスケード小平奈緒選手も練習で使用している一本歯の下駄。実は、山の中で修行をする山伏が山道を歩くときに履いています。バランス感覚が身につき、インナーマッスルが鍛えられます。当然このようなことは、分かるわけでもなく、修行の末に行き着いたのが、一本歯の下駄でだったのでしょうね。



長谷川先生は、バスケットボールを教えていたことがあり、この様子は体の寄せ方について説明いただいています。力のベクトルが双方とも横ですので、中々動きませんが、下から斜め上方向に体を寄せると、相手の上体が上に上がり、簡単に崩すことができます。こちらも山伏の教えの中にあるそうです。

この他にも、力の入れ方や柔軟性の向上など、「へぇー!」っと言うような話ばかりで、しかも、日常生活に活用できるものばかりで、参加者は一様に感嘆していました。



リード先生の腰に巻いてあるのが、今回使用した紐です。
決して特別な紐ではないようです。

専用の紐も販売しているようですが、太さが8mm~10mmくらいで、若干の伸縮性がある紐なら100円均一のものでもOKだそうです。

この紐を使って、襷がけをしたり、腰に巻いてみたり、ハチマキのように頭に巻いてみたりしながら、その効果について、紐をつける前と後の変化について、参加者と一緒に検証しました。
参加者は一様に、その効果の不思議さに驚いていました。




紐トレの講義を受けている様子です。

柔軟性について、紐を使用している時と使用していない時では、腰の可動域が使用している時の方が、増しました。

この他に、たすきがけは、体の中心が安定する、ハチマキは、集中力が増す。などの効果があることがわかってきたそうです。

古の文化であるハチマキやたすきがけ、また、山伏の装束には、それぞれ意味があり、介護現場でも使われているそうです。
古の知恵は、科学的な検証ができるようになった現代において証明されているものが多くありますが、その当時は、日常生活の中で培われた経験に基づくものです。
日本人の知恵の奥深さに、感銘を受けた一日でした。

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