「お染久松」をご存知ですか?
宝永7年(1710)
大阪で起きた油屋の娘のお染と丁稚の久松の
心中事件を題材にした
浄瑠璃「新版歌祭文」(しんばんうたざいもん)
歌舞伎「於染久松色読販」(うきなのよみうり)の
お染と久松です。
時代変わって
明治24年2月
日本でインフルエンザが大流行しました。
インフルエンザに罹ると
発熱で体に赤い斑点が出るため
インフルエンザを別名「おそめ風」といったとか。
そしてそして
お染の恋人、久松が留守なら
久松を追ってお染(=インフルエンザ)が家に入り込むことはない!
・・・という訳で、
「久松不在」などと
家の戸口に紙を貼った家が少なからずあったようです。
(「甲斐の落葉」より)
信玄ミュージアム内の
旧堀田古城園では
「歌祭文 お染久松」の人形を展示していますが
残念ながら休館のため
現在ご覧いただくことができません。
当時の人たちの
半ば本気?半ば遊び心?の感染症対策の一方で、
現代のわたし達は
マスク着用や手洗いなどを行い
新型コロナウイルスの終息と
1日も早い開館を願うしかありません。
※「甲斐の落葉」
メソジスト派の牧師であった山中共古氏が
明治中頃、甲府教会在職中
見聞収集された民俗資料を記したものです。
イラストも多数
もし見かけることがあれば
ぜひお手に取ってみてください📖