まだまだ寒い日、冷たい風が吹き下ろす日が続く甲府です。
そんな時はあったか~いものが食べたくなります。
山梨で「あったまるもの」と言えば、
信玄公も陣中で食された(???)というウワサのほうとう!
当館でも、お客さまに「ほうとうのお店を教えて。」と聞かれることしばしば。
そんな時は「ほうとうMAP」を差し上げておりますが・・・
ほうとうもお店それぞれ。
豪快に鉄鍋でぐつぐつさせながら登場するほうとうあり。
お肉なしでも、山菜野菜のおだしで満足感一杯のほうとうあり。
入ってみて、食べてみてのお楽しみ😋
ほうとう。小麦粉に水を加えて練って、のばして、寝かさず、そのまま切っちゃいます。
調理もシンプル。生のまま、かぼちゃなどの野菜やお肉を煮込んだ鍋に投入!
そのまま投入するから、汁にとろみがついて、「あったまるぅ」感、倍増です。
ちなみに汁は味噌ベース。
でも、これだけシンプルだから、意外といるのです。お仲間が。
群馬の「おっきりこみ」(こちらは醤油ベース)
深谷(埼玉)の「武州煮ぼうとう」
秩父(埼玉)の「ほうとう」などなど。
ほうとうって、いつから甲斐を代表する郷土料理になったんでしょう。
その始まり、実は定かではないようで。
でも、遅くとも、江戸時代に全国を旅した修験者・泉光院が甲斐を訪れた文化12年(1815)には、
ほうとうは「名物ハウトウ」として認識されていたようです。
では、なぜ「ほうとう」?なぜこのネーミング?
私たちがお目にかかれる、最も古い「ほうとう」は、
6世紀の中国北魏の時代に書かれた「斉民要術」(せいみんようじゅつ)という、
世界の農学史上、最も早い農業専門書にありました。
農業や牧畜だけでなく、衣食住技術に関しても言及する、
この書の中に、「水引・餺飥(はくたく)法」として、登場します。
「餺飥」とは、生地を薄くし、指で押すという意味。
いつ、日本に持ち込まれたかは不明ながらも、
平安時代後期の記録には、餺飥に「ハウタウ」というルビが。
突然ですが、「斉民要術」流、元祖はくたくクッキング♬
① 小麦粉をふるう
② ①に肉を煮込んだ汁を加えて練る
③ 生地を指で薄くのばす。親指の幅くらいが目安です。
④ 2寸(約6センチ)ほどに切る
⑤ 煮る!
今でこそ、親しみやすい郷土食、ほうとうですが、
実は実は、古代においては、特別な日のお料理にも一役買っていたとか。
ほうとうの意外な側面、気になります。
ちょっと長くなりましたので、、本日はこの辺で。
次回もお付き合いください。お待ちしております。
こちらも参考にさせていただいております😊
山梨県立博物館、企画展「甲州たべもの紀行」(2008年)