@telier OWLのブログ(アトリエ アウルのぶろぐ)

くつと修理とその周辺…日々の記録です。

婦人ブーツのファスナー引き手とカカト修理

2022-01-14 16:33:13 | くつ修理
婦人ブーツのファスナーの引っ張るところが壊れたのとカカトすり減りの修理依頼です。

①ファスナーの引っ張るところの修理。
ご自分で代用の金具をつけておられました。

■ファスナーについて
本体金具は"スライダー"、引っ張るところは"引き手"といいます。
ブーツのファスナーは"ストッパー付き"のスライダーがつけてあります。引っ張らない状態ではロックがかかり勝手に開いたりしません。ブーツやジャンパーはだいたいストッパー付きです。引き手も抜けないようになっているため引き手が破損しても『引き手』交換はできませんでした。しかしファスナー自体は壊れてなければ何か別の金具で代用すれば使えるのです。

今はネットでファスナーのパーツなども売っていて、ストッパー付きファスナーに簡単に取り付けられるバネ式の引き手も個人で入手できます。
昔はそういものはなくてスライダーごとの交換を提案していました。両足だと値段が結構しますので心苦しかったです。
修理のために縫い目をほどいたり分解したりするとどうしても負担がかかります。愛用品に負担をかけず安価でまた使えるようになるならそれがいちばんです。

合いそうな引き手を取り寄せて取り付けました。


②カカト修理
新しいゴムでカカトを交換しました。

↓修理前
両足とも引き手が壊れています。





↓修理後






ガレージ作業場始動

2022-01-14 03:33:25 | @telier OWL(アトリエ・アウル)について
2012年11月末
自宅横のオンボロガレージで自称靴修理屋さんの始まりです。看板を出したわけでも、広く人にいってまわったわけでもないので(パソコンで価格表と名刺を自作して職場や数少ない友人知人には配りましたが)、お客さんは絶対に来ませんので、夜勤明けや休みの日にただガレージにいるというだけのことです。

自分の靴を直したり、職場の人の靴を直したり、ただぼんやり椅子に座ってたりです。まだ全然設備も足りてないので次に何を買うべきか考えたり。

ちょうど寒くなる時期でしたので湯沸し器と紙コップを持ち込んでインスタントのコーヒー・お茶・紅茶・ココア・ぜんざい・スープ類も常備しお茶ばっかり飲んでいました。


先日古いものの整理をしていたら自作の価格表が1枚だけ出てきました。
同じデザインで名刺も作っていましたが、旧@telier OWLのものは全部処分したようです。自分で作った稚拙なものなんか残しておいてもしょうがないと思ってばっさり捨ててしまっています。

寝る間も惜しんで作ったんやなあと懐かしくなりました。今見ると恥ずかしくなる代物です。

今の名刺もフライヤーもプロに作ってもらった非常に立派なものなので比べようもありません。




カカトすり減りとカカトの縫い目

2022-01-14 02:14:59 | くつ修理
婦人ブーツのカカトが減っているのと、片足カカトの縫い目が裂けているので
修理を依頼されました。

①カカト修理
一体型のソールなのでカカト部分削りこんで嵌め込みの修理です。減り過ぎていたため継ぎ足しが必要でした。
修理部分はわかります。

②カカトの縫い目裂け
結構大きく裂けていました。
負荷のかかる部分です。
残念ながら見た目まったくわからないようには難しいです。修理跡は出ます。
接着だけでは弱いです。
ステッチをかけると縫い目が表に出て目立ちます。
目立つのがイヤなら接着のみ、
強度重視なら接着&ステッチ。
修理跡目立っても強度があるほうが良いとのことでしたので縫いました。
同系色の糸でなるべく違和感なく強度もでるような修理を心がけています。

★目標
『最初からこういうデザインだったみたいな』修理


↓修理後