佇む猫 (2) Dr.ロミと助手のアオの物語

気位の高いロシアンブルー(Dr.ロミ)と、野良出身で粗野な茶白(助手のアオ)の日常。主に擬人化日記。

これまでの画像23 猫との距離感

2019年07月05日 | 主に画像(ロミ)

【いったい猫は何匹いるのか?と聞かれるようなトイレ事情】

 
初めてウチがこの家に来た時、フード付きトイレが設置されていた。
だが、ウチが「トイレに隠れる傾向がある」ことに気付いたのり丸は、すぐさまフードを取り払ってオープンにした。
一旦トイレが「隠れ部屋」になってしまうと、そこはもうトイレでなくなってしまうからの。
 
神経質な猫には広々としたトイレが向いているという。
また鉱物系の砂は(猫の先祖が)砂漠で砂を掘っていた感じに近く、猫が最も好むタイプだと言われている。
(…信憑性はわからんし、猫によって違うと思うが。)
 
そんな訳で、小柄なウチは大型猫用のオープントイレで思う存分「砂」を掘るようになった。
小さいトイレの方はゲージ用じゃが、ウチがこのサイズにも慣れる為に時々設置してある。
 
 
 
東京でチビとピキャンという老猫を飼っていた時は、のり丸の「猫の飼い方」は今よりずっと乱暴じゃった。
チビとピキャンは「仕方なく」のり丸が引き取った猫で、のり丸は2匹の存在をかなり負担に感じていた。
東京で勤労学生をしながら家賃が割高のペット可住宅に住むという状況自体にも、そこそこ追い詰められるものがあった。
 
しかしそんなのり丸を励ましていたのもチビとピキャンの存在だった。
2匹は約17歳まで生きた…寿命だったかもしれないの。
 
チビとピキャンが相次いでいなくなった後、のり丸は「猫に関する知識が乏しかったこと」を深く反省した。
その経験が、現在のウチへの過保護に繋がっとるのは言うまでもないが…。

 

【のり丸が作業をしている時、ウチは気配を消す】
が、大抵のり丸の半径1.5m内にはおる。
のり丸がふっと顔をあげてウチを見た時に喜んでもらえるポーズを研究中?じゃ。

 

 【羽根のオモチャで遊ぶウチ、まるでメガネをかけているよう】
犬好きでもあるのり丸がなぜ猫といるのかというと……たぶん「猫との距離感」が心地よいからじゃろうの。

 

 【ポーズとは裏腹に顔はかなりの魔物ぶり】
猫の目や、猫の顔が苦手な人にはかなり怖い顔じゃ。

 

 【時には顎が長い】

 

【普段のウチはこんな顔】

 

【この画像なんか、ともすれば哲学的にも見えるウチの雰囲気そのままじゃ】

 

 

【ちょっと魚眼】

 

【…なぜ近づいた顔をわざわざ写す?】

 

 【絨毯のシワシワはウチのせいじゃが、散らかった本は…】

 

東京にいた時、のり丸はフランクルの本を何度か読み返していた。
フランクルの本では「夜と霧」が有名であるが、のり丸がよく読み返していたのは「それでも人生にイエスという」という本である。
 
本の内容は現代にも十分通じるテーマである。
 
「不治の患者、とくに不治の精神病患者は、そんな病気にかかっているだけで、『生きる価値のない生命』と決めつけられ、そのために殺されかかったり、また実際に殺されたりしました。それに対してどんな見解をしめすべきでしょうか。」
/不治の精神病患者より
 
 
東京ではフランクルがよく「効いた」そうじゃ。
四面楚歌で視野狭窄になっている時に読むと、本に書いてあるような「コペルニクス的転回」をしなければ、と気付かされたらしい。
 
 
この尼崎に越してきてからは、ミステリーばかり読んでいるのり丸じゃ。
尼崎は下町で、人々は庶民的で気取らず、どこかのどかなところもある…そういう場所にはミステリーがよく合う。
土地を移動すれば読みたい本も変わっていくのかもしれんの。
 
 
もうすぐ…7月7日でウチは2歳になる(人間でいうところの23歳)。
チビとピキャンのように17歳(人間でいうところの84歳)まで生きることができるかの?
 
 
 
【水を出せ、と要求するウチ】
 
 
【猫背で爪を研ぐウチ】
 
 
フランクルの本に書いてある。
 
「…どのような未来もこわくはありません。
未来がないように思われても、こわくはありません。
もう、現在がすべてであり、その現在は、人生が私たちに出すいつまでも新しい問いを含んでいるからです。
すべてはもう、そのつど私たちにどんなことが期待されているかにかかっているからです。
その際、どんな未来が私たちを待ち受けているかは、知るよしもありませんし、また知る必要もないのです。」
 
 
まぁ、確かに。
東京にいた時ののり丸にウチは言ってやりたいけどの。
 
「そのうちウチが会いにいくからジタバタせずに生きていろ」と。
 
 
じゃあ、またの。

これまでの画像22 家庭教師

2019年06月25日 | 主に画像(ロミ)
のり丸が今、試験勉強をしとる。
ハッキリ言って、ものすごく迷惑じゃ。
 
 
 
 のり丸の勉強方法は一言でいうと「うるさい」。
 
 
 
のり丸は(姿の見えない)透明な誰かに向かって「授業(説明)をする」というやり方で記憶を強固にしておる。
(人には見せられない姿じゃの)
 
「自分が把握していないことは人に教えることはできない」という原理を応用しとるらしいが…。
 
 
 
 
「ここまでで何か質問はありますか?…では、そこのロミさん」
(やめてけれ)
 
 
【逃げるに限る】
 すたこらサッサとウチは逃げていく。
 
 
【ん。窓の外には…】
 
 
【窓のすぐ側まで近づくこともあるカラス】
 
このカラス、ウチが外に出れないことを知っている上で、ウチをおちょくっている。
 「ぐぐぐぐぐぐ…うるるるるる…んけけけけけけ……」
カラスを見つけるとウチの喉から変な音が出る。
 
 
 
「ねぇ、のり丸、ちょっとお願いがあるんやけど」
ある日、知人の舞さん(仮名)が唐突にのり丸に言った。
「太郎(仮名)の数学を見てやってくれへん?」
 
太郎というのは舞さんの息子で、不登校気味の中三じゃ。
「えぇーっ…いやだよ。無理だよ。そもそも自分がバカだったのに人に教えられるわけないよ」
のり丸の率直な気持ちである。
 
「だからよ。のり丸がバカだったのがいいんや。できない子がどこでつまずくか、すぐにわかるやろ?」
 
舞さんが言うには、何度か優秀な大学生の家庭教師を雇ったけれど、全員太郎と合わなかったらしい。
 
そんなこんなで太郎の家庭教師?を始めたのり丸じゃったが、ひどい先生じゃった。
 
まず太郎に薄っぺらい「自由自在中学数学問題集」を与え、「これだけを完璧にすればいいからな」と言う。
そして自分は「わからんところあったら聞いて」と言いながら、太郎のベットに寝転がってマンガを読む。
ちょうどヤングジャンプで『ゴールデンカムイ』が連載を始めた頃じゃ。
 
「ここわからん…」
と太郎が言えば、のり丸は毎回のように変な図を描いて説明する。
 
(変な図の例:マイナス×マイナスがプラスになる図。)
🌓マイナスを半月に例え、🌕プラスを満月に例える。
🌓×🌓=🌕
🌕×🌕=🌕
🌓×🌓×🌓=🌓
 
「それ、全くつじつまが合ってないけど。ただのイメージで捉えろってこと?」
と太郎に言われる。
「んじゃ、太郎だったらどう説明する?」
と聞くと、グラフを書いてマイナスがこう移動するから、こっちになっていく、などと言う。
「太郎、めちゃくちゃ説明うまいな~」
 
どうやら太郎は原理をわかっていたようじゃ。
いつもすごくいい所まで解いているが、最後ら辺でつまづいていたようじゃ。
もともと自力でクリアできる能力を持っておったらしい。
 
のり丸がしていたことは、太郎の部屋でマンガを読んだり、寝たり、おやつを食べたりしながら、
太郎が問題を解くと「(どういう風に解いたか)説明して」と言葉をかけていただけじゃ。
 
太郎はほぼ自力で成績がアップした。
 
のり丸はその時の経験から、自分が勉強する時は「説明する」ようになったのじゃ。
まぁ、だれも聞いてないのじゃが…。
 
 
 
【隙間にネズミを置かれると】
 
 
【狩猟本能が刺激される】
 
 
 【ウチも単純じゃの】
 
 
 【それにしても、今日は特にのり丸がうっとおしかったの~】
 
 
【…やれやれな一日じゃったわい。(トイレ初公開)】
 
 
じゃあ、またの。

これまでの記録21 原始の勘について

2019年06月21日 | 主に画像(ロミ)

先日ウチはワクチン接種をする為、動物病院に連れていかれた。
のり丸が部屋に入ってきた瞬間、動物病院に行くことがわかった。

 

【これは以前の写真。瞬間移動ごっこをしている時】
ウチが入ると、自動的にあちこち?の場所に移動する魔法のバック。
 
しかし先日はそんな単純な遊びをする為に出されたキャリーではないとすぐに気づいた。
なぜ一瞬でわかったのか?
 
【動物病院の待合でハードキャリーの中にいるウチ】
 
【心臓バクバク…瞳孔が開いている】
 
↑キャリーバックの種類が違うから?
どちらのキャリーでも瞬間移動ごっこをしておったからそれも違うのじゃ。
 
 
 

…しいていえば、のり丸の雰囲気かの。

 

猫の勘は人間より鋭いのか?
そうではない…本当は人間だって「猫と変わらないぐらい」鋭いのじゃ。

人間は大脳新皮質が発達しているが、古い爬虫類の脳も持っている。

ひとりひとりの人間が、いろんなものが寄り集まった集合体でできているのじゃ。
人間も猫と同じように本能の研ぎ澄まされた原始的な感覚を持っているが、ただそこにフォーカスしてないだけじゃ。
 
人間は潜在意識で「嘘」に気付いていても、顕在意識ではそれを見事に無視して「信じたいものに浸りたい」欲求を通すことが多々あるようじゃ。
その上、言葉という「非常に狭いもの」を使って世界を限定した枠の中で捉えておるしの。
…人間は自分に制限をかけるのが好きで…自分を騙すことにおいてはトップクラスの能力を持つ生き物じゃ。
 
 
今回の件では
 「ワクチン注射でアナフィラキシーショックがおこることもあるらしい…」
と、のり丸はリスクも考えていた。
 
「いや、しかしワクチン注射をしていなかったら(いろんなシーンを想像して)…困るしなぁ。
それについでに血液検査をしてもらうこともできるから…耳の中も見てもらって…うん、そうしよう。
朝一番で病院に行き、注射後30分経ってから帰ろう…。
帰ってから具合が悪くなったらすぐ対処できるように、病院が午前中だけの日は避けよう…」
…のり丸の頭の中はざっとこんな感じ。
頭の中がいつも「考え」の運動会なのじゃ。
 
 
そんなのり丸が、変な迷いを全身に漂わせながらキャリーを出し、
「ロミ氏、瞬間移動ごっこしようか」
と言う。
(気付くに決まっとろうが)
 
 
さて、動物病院への道すがらウチはずっと叫んでいた。
「あああああ、おおおおお、ももももも…」
(訳:のり丸のバカ、バカかのり丸、もういやじゃもういやじゃ…)
 
 
そういえば、約一年前、避妊手術をするために病院に行った時はスーンとして一言も発しなかった。
あの頃はのり丸をよく知らなかったからじゃ。
 
今のウチは(良く言えば)のり丸に対してそのままの自分をさらけ出している。
 
 
 
【帰ってきてから、顔が少しこわばっている】
 
 
【怒りがまだ残っている】
 
 
【耳の中に薬を入れられ、耳毛が濡れている…】
 
 
【まぁ、でも昼寝をすると…】
 
 
【気分も良くなり…】
 
 
【ワクチンで具合が悪くなることもなく…】
 
 
【壁引っ掻き防止で設置された爪とぎでガリガリして…】
 
 
【大好きな風呂場で遊び】
 
 
【いつもの日常に戻り、おなじみのポーズで】
 
 
 バタフライ・エフェクト……というか、個々のすべての動きが何かしら世の中に影響を与えている。
生命エネルギーはすべて関係し合っており繋がっている。
 
だから心の中でわずかながら何かがザワザワする時、人間はその勘を信じた方がいい。
(別に無視しても現代生活に差し支えないのじゃが)
 
ザワザワ…そこに何らかのキーポイントがあるような気はするけどの。
 
(…ウチは毎回、心の信号に従っておるが)
 
 
じゃあ、またの。
 

これまでの記録20 猫の飼い方

2019年06月12日 | 主に画像(ロミ)

「知人に猫嫌いがいたらどうするんじゃ?」
とウチが尋ねると、のり丸はこう答えるだろう。
「わざわざ猫の話をしない」
 
そして、決して「猫好きの価値観」を相手に押し付けることはないじゃろう。
 
たぶんのり丸は、相手が「いかに猫の事が嫌いか」を語ったとしても、そのことで不快になることはない。
あれが好き、これは嫌い、こういう風に感じる、こういう風に思っている…それは誰もが持っている自由な感性じゃ。
 
のり丸が気を付けていることは、ルールやマナーを守って暮らすことを前提に、「ウチに危害を加えるものからは遠ざかる」ということだけである。
それでも想像もできない理不尽な「何か」が襲ってきた時は、のり丸はウチを必死で守ろうとするじゃろう。
 
 
のり丸の親(から上の世代)は猫を自由に外出させている人が多かった。
猫を閉じ込めて飼う、という発想がのり丸の親にも(ほとんど)なかった。
 
のり丸が成長するにつれ、周囲の環境は変わっていった。
山がどんどん切り崩され、巨大な建物がたくさん建ち、車はビュンビュン走るようになった。
もはや田舎ではなくなり、のんびりと猫を放し飼いにはできない環境になっていった。
 
自然環境は目まぐるしく変わっていったが、猫もまたペットとして人間社会に組み込まれないと生きにくくなっていった。
 
 
のり丸が子供の頃、近所で猫嫌いによる残酷な事件があった。
のり丸家も攻撃された。
 
のり丸も妹も、子供の力ではどうしようもできないことに対面したのじゃ。
それは動物と暮らす環境にいなければ経験することのなかった「悪意」との対面じゃ。
 
その経験から「憎い」「許さない」のなどの強い感情に支配されないようにしながら、「どうしたら相反するものと共存していけるか」ということを考えるようになっていったのじゃ。
(のり丸きょうだいの場合)
 
 
 
 

「ウチを守る」それがのり丸のミッションじゃが、なにが正解かは模索中。

 

ウチには人間界のルールはわからん…ま、知るわけもない。

 

以前、のり丸は東京でチビとピキャンという2匹の猫と暮らしていた。
時々お隣の猫がベランダ伝いにやって来て「入れてくれ、入れてくれ」とのり丸の部屋の窓を引っ掻いたそうじゃ。
 
のり丸は猫をいったん自室に入れて確保し、お隣のピンポンを押して猫を渡していた。
いつも「あーすんませ~ん」と隣人が猫を受け取っていた。
 
お隣の猫を部屋に入れて、玄関で手渡すのはなぜか?
部屋が11階だったからじゃ。
 
 
『What's Michael?』小林まこと 
 
 
ベランダの手すりの幅は8cmぐらいじゃったらしい。(…しかも手すりの上は平面ではなく若干丸みを帯びていた)
猿も木から落ちる、猫だって万が一滑ったらアスファルトの道路側に落下する可能性もゼロではない。
 
 
隣の猫は綱渡りのような絶妙なバランス感覚で手すりを渡って来ていたのじゃ。
もしのり丸ではない別の人が住んでいて、モップなどでシッシと激しく猫を追い払うタイプだったら…猫は手すりの上で方向転換できたじゃろうか、或いは上手に後ずさりできたじゃろうか…。
 
のり丸は猫が手すりの上を歩くのを見るとドキドキした…きっと隣人はドキドキしないタイプだったのじゃろうな…。
のり丸は心配しすぎなのじゃろうか…。
 
のり丸の性格上、これからもあらゆることを想定して考えてしまうとは思うのじゃ。
 
 
いまのところ、ウチは未知の世界が怖いので脱出することはないのじゃが…最近、玄関の外が少し気になっとる。
のり丸の警戒網は突破できないと思うが…。
 
 
 じゃあ、またの。
 
 
 
 
 
 
続(古いネガフィルムから再現された、昔の実家の猫など)
 
(恐る恐る庭に出てみた猫…)
 
 
(庭で遊び、一通り庭を探索すると家に帰って来る子猫)
 
 
 
(子猫が生まれると、ほとんどが引き取られていった。)
 
 
 
(このハチワレ猫に出産経験はない)
 
 
(ハチワレはグレー縞の最初の子供である。ハチワレだけが家に残った。)
 
 
親子、そっくりじゃ。
 
 
もらわれた先で、どんな猫生を送ったのか……。
遺伝子は受け継がれているじゃろうか。
 

これまでの記録19 Somebody To Love

2019年05月31日 | 主に画像(ロミ)

 【日々の出来事1】

他の方のブログを見ているだけで、結構充足した日々を送っているのり丸じゃ。
素晴らしい写真が多く…時に息をのむほどだが、その感覚をうまく表現する言葉は出てこない…
「自分が見ることのない世界」を拝見することは、この上なく楽しいことじゃ。
 
…で、ウチの記録は?
ウチはのり丸の顔を見る。
 
 
最初にウチの喋り言葉を「広島弁」に設定してしまったことも、ブログ停滞?の一因じゃ。
 
のり丸の耳にはウチの声が
「もぅ、なんねぇ~」
「ね~なにしとんよ~」
などと聞こえるらしい。
ウチの精悍な顔をじっと見ていると、性格のキツい(広島弁の) 女の子を思い出すらしい。
 
そんな訳でウチの言葉は「広島弁」に設定されたが、書き始めてみると「広島弁」に苦戦しとるようじゃの。
(完全な言い訳じゃ…)
 
 
 
【日々の出来事2】
 
のり丸が立った隙に椅子を陣取る。
「ロミ氏、どいてくれ」
と言われても、動く訳なかろうが。
 
そんなウチじゃが、よくのり丸にくっついて部屋を移動する。
のり丸の顔をチラチラと見上げながら「んでな~、んでな~」と言いながら廊下を一緒に歩く。
「なんて?」
とのり丸に聞かれるけど、
「んでな~、んでな~」
と答える。
ま、会話は成立しとらんが和気あいあいとしとる。
 
 
風呂に入っているように、足がピーンと伸びる。
 
 
 
見下ろすのって最高じゃ。
 
 
 
この先に行きたい。
 
 
 
この先に何があるのか…。
 
 
  
【日々の出来事3】
 
最近、のり丸はYouTubeでしょっちゅう音楽を聴いているのじゃ。
「青い影」(プロコルハルム)の映像はのり丸のお気に入りじゃ。
同級生に話すと「それ何?誰?」と言われることが多いそうじゃが…。
 
クラシックがベースにあるロックはのり丸の好み。
映像なども70年代は面白い。
 
映画「ボヘミアン・ラプソディ」でクイーンを知った人も多いみたいじゃが。
今、ちょうど流れてきとるから、今日の日記の題名にしたんじゃ。
 
 …
 
毎朝少しずつ自分が死んでいく
足で立つのもやっとのこと
鏡を見ると、泣いてしまう
神よ、僕に何をしたんだ?
あなたを信じることに全人生をかけてきた
でも神よ、もう安心できないんだ

誰か、ああ…誰か
僕が愛する人を
見つけてくれるかい?

この人生、僕は毎日働いている
骨が痛むほどに
一日の終わりまで働いて
その日の給料を手に取る
ひざまずき、祈る
目から涙が流れ落ちるまで
 
誰か、ああ…誰か
僕が愛する人を
見つけてくれるかい?
 
彼はよく働く
頑張って、努力するけど
みんな押し潰そうとしてくる
みんなは言う、僕はイカれたって
頭に水が溜まって腐っているって
感覚が普通とは違うって
信頼できる人なんて現れないって
 
誰か、ああ…誰か
僕が愛する人を
見つけてくれるかい?
 
感覚がない、何も聞こえない
ビートも刻めない
大丈夫さ、きっと大丈夫
僕はどんなことでも乗り越えみせるさ
いつかこの独房から抜け出して
かならず自由になるんだ
自由になるんだ、神よ
 
愛する人を見つけてくれるかい?

『Somebody To Love』より
 
 
 
フレディ・マーキュリーの孤独が聴こえてくるようじゃ。
 
 
じゃあ、またの。
 

これまでの画像18 美女とカラス

2019年05月23日 | 主に画像(ロミ)

【駅前の家で保護されていた飛べないカラス】
カラスの姿が消えてから数カ月経つ。
のり丸が尼崎に来てから5年間、毎日のように接していたカラスじゃった。
 
カラスといえば、ゴミをあさるとか、ズル賢いとか……一般的には害鳥のイメージが強いようじゃの。
 

【特にハシブトはこんなイメージ↑】

 

けれども、世の中にはカラスが大好きな人達がいる。

 

「カラス友の会」 吉野かぁこ さん
http://karasu.petit.cc/banana//

(余談じゃが…)のり丸は全冊持っており、『CROW'S』第4号も先ほど注文したばかりじゃ!

 
 
のり丸は新神戸で暮らしている頃にカラス好きになったらしい。
 
 【布引ハーブ園】
神戸市は南が海、北が山、とハッキリ目印があって方向がわかりやすい。
 
 
新神戸はカラスやイノシシがしょっちゅう出没していた場所。
 
のり丸が出会ったのは山に住んでいるハシボソカラス。
クチバシが細いタイプのカラスじゃ。
 
 
https://www.torinozukan.net/hashibosogarasu.php
【出典:鳥の図鑑】
 

新神戸でカラスと仲良くなったいきさつは(やたら長くなる為)ここでは省略するが…。
 
そのハシボソカラスは上空からのり丸の姿を見つけると急降下してきた。
のり丸が歩いている傍らの塀に着地して、真っ黒いまん丸の目をクリクリ動かしながらのり丸を見つめていたそうじゃ。
 
最初は「何か食べ物でもねだっているのだろうか?」と思ったのり丸だが、回数を重ねるうちに(どうやらカラスはただのり丸に挨拶をしているだけという)驚愕の事実が分かってきた。
カラスは毎回好奇心いっぱいの目でのり丸を見つめた後、飛び去っていった。
 
それまでカラスに対して何の感情もなかったのり丸じゃったが、それを契機にカラスに興味を持つようになったのじゃ。
熱心に観察しているうちに次第に惹かれていった…という、まぁよくあるパターンじゃの。
 
 
尼崎のカラスは猛暑の日も極寒の日も、日中は外の檻にいた。
檻の中で過ごすことがカラスにとって幸せだったのかは誰にもわからない。
そもそも幸せという概念自体が「人間的」なものじゃ。
 
あの環境の中で、あのカラスは何か楽しみを見つけることができたのだろうか…とのり丸は時々考えていた。
ウチに言わせると、それもひどく人間的な捉え方じゃ。
 
人間はあのカラスを見て「かわいい」と言ったり「かわいそう」と言ったり「面白い」と言ったり「うわっ」と言ったり、普通に無視したり…まぁ、いろんな反応をしておった。
 
のり丸が檻をのぞき込んだ時、新神戸で会ったハシボソカラスと同じように好奇心溢れる目をしていた。
その目を見たのり丸は、その「恐竜の子孫」に敬意を払わずにはいられなかったのじゃ。
 
 
 
 
「ウチはカラスを狙う、だって本能じゃからの」
と、言ってはみたが……ウチはたぶんカラスは怖い。
 
 ウチはこのオモチャの毛虫でいいかもしれん…
 
人間は孤独じゃが、猫だって孤独じゃ。
けど、動物は「孤独だから」とは考えない。
 
自分を分析するのは人間という種だけ。
猫はずっとシンプルじゃ。
 
 
さて今回も、「題名」と内容が違うような気がするのじゃが…。
 
 
じゃあ、またの。

これまでの画像17 過去からの囁き

2019年05月15日 | 主に画像(ロミ)

【ウチに友達が…】

と言いたいところじゃが、このロシアンブルーはウチではない。

今、のり丸は実家から持ってきたネガフィルムをデジタル化してデータ保存する作業をコツコツと(先延ばしながらダラダラと)しておる。

つまり、これらの猫達は古いネガフィルムからポジ画像に変換された「過去の猫」の一部じゃ。

(よその家の猫も複数交じっている)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
猫だけでなく、犬や鳥の写真も多い(…多すぎる)。
のり丸は、子供の頃から動物と過ごしてきたようじゃ。
 
「わっ、こんなに猫がいたのか?」
何よりものり丸自身が一番驚いたようじゃ。
 
 
過去を思い出している時は過去に戻っているのではなく、現在の自分の脳が「過去」を再現している。
それらは都合よく着色されていることも多い。
 
時に写真はあいまいな記憶を強固な記憶に蘇らせることがある。
「やっぱりこれらのことはまぎれもなく『あった事』だったのだ」と再確認させられるのじゃ。
 
思い出を共有していない赤の他人が「ネガフィルムの写真」を見ても、それはどこにでもある他人の「スナップ写真」にすぎないのじゃ。
誰でも赤の他人のスナップ写真を見た時、印象に残るものは少なく、感情が湧き出てくることもないじゃろう。
たぶん、のり丸(及びその関係者)がこの世から消えると、これらの写真の役割も終わるかもしれん。
それでいいのじゃ。
 
 
 
【今日のウチ】
今日もPCの前で機嫌が悪くなりかかっておる…
 
【相変わらず、風呂場で】
なぜ、こんなに風呂場が好きなんじゃろうか…。
 
 
 
じゃあ、またの!

これまでの記録16 ほぼ画像ばかり…

2019年05月10日 | 主に画像(ロミ)

【こういう写真を一枚撮るだけで、毎日UPできるような気がするのじゃが…】

実際はそう簡単にはいかないのじゃ。

のり丸の場合、ほとんどの写真が…

 

【ブレにブレまくっているものばかり】

のり丸はいつも作業の合間に片手スマホで写すことが多い。

なぜなら「おっ!」という一瞬は本当に一瞬。しかもウチは高速移動中…。

 

【よくて、こんな感じ】

 

【これなんかは、ウチの決めポーズが写っとるかの?】

ピンボケの画像から、かろうじてハッキリしているものを選別しているらしい。

 

それにウチも猫のはしくれ、カメラは嫌いなんじゃ。

【またカメラを向けおってからに。チラッと見るだけ…】

 

【フン、と背を向ける】

ウチが逃げるから「瞬間をとらえられない」と、のり丸は言い訳する。

 

【こんな風に撮れたとしても…】

 

【イカ耳になる】

 

【すぐにこんな顔】

 

【しゃくれた顎が写っている画像】

 

【フレーメン現象になりかかって、顎が伸びている画像】

のり丸は意地悪なので、こんな画像も多いんじゃ…。

なんとなく…おかしな顔ばかり狙って可愛く撮ろうとしていない気がするの。(女子に嫌われるタイプじゃの)

 

ウチも負けておらん。

 

【靴を落として何が悪いんじゃ】

挑戦的なウチの目つき。

 

そんなのり丸に対して、ウチはいつも親切じゃ。

 

【毛づくろいをしてやっている】

のり丸のくせ毛剛毛にひるまない。

 

【それもわざわざ肩に乗って…】

おせっかいと言う人もおるかもしれんの。

【時々は、カカカ…と噛むこともあるけれど】

これは背中に乗って背後から攻めておる。

 

【のり丸の頭が鳥の巣に思えてきた…】

ウチがなめるせいか、のり丸はワックスやムースを付けるのをやめたらしい…。

 

 

【もう、キリないわ。…はぁ~疲れた】

人間の頭はなんてやりづらいんじゃ。

 (…本当に世話が焼けるの)

 

【ウチはもう眠たいんじゃけど】

 

【目もトロンとしてきたし】

 

【そして寝る…】

 

毎日、こんな感じで過ごしている。

これがウチの一週間分の画像である。

 

じゃあ、またの!

 

 


これまでの記録15 やめてほしい事

2019年04月26日 | 主に画像(ロミ)

のり丸はリーマンではないので、連休は全く関係ない。
(むしろ業界的には稼ぎ時かもしれないの。)

そして毎日のように面白い人に出会っているようじゃ。
特に連休中は普段見かけないタイプに出会う確率が高い。
それらの「愛すべきピープル」の事を書きたい気持ちはあるらしいが、本日も「これまでの記録」シリーズじゃ。

相変わらず、いつもの部屋の光景である。

【のり丸がウチに一番やめて欲しいのはコレ↑らしい】
「どうやってそこに上ったのか?降りれるのか?…もう知らんからな」とウチを見上げながら、のり丸は言う。
すかさずウチはのり丸の肩にポンと飛び移って、見事床に着地じゃ。

 

【のり丸が出かける前に、下駄箱を開けて靴を落とす(恒例)】
高等テクニックじゃが…ただ、ウチもなぜこんな凝った困らせ方をするのかわからんのじゃ。
ウチには時々「黒子」みたいな正体不明なものがついているのではないか、とのり丸に言われるの。

 

 

【ウチはいつものり丸を(めっちゃ)見ている】

【ウチはまっすぐに見る】
最初は「人間の目」など見ていなかった。
そもそも人間の目が、人間の身体のどこらへんに付いているのかも知らんかったしの。
しかし、いつのまにか人間の目を見て意思表示すると「すこぶる効果的」だということを学習したのじゃ。

 
【サイドからのり丸の手が来た…】
 
【一応、穏やか】
 
【まだセーフ】
 
【ギリギリセーフ】
 
【ちょっと微妙…】
 この時はまだ、撫でたければ撫でろ、という感じじゃの。
 
 
…さて、このカウンターバーみたいな机と椅子じゃが…
  
オシャレで置いているのではない。
 
のり丸はめんどくさがり屋なので、部屋のレイアウトやデザインはあまり考えていない。
ただ、能率良く、便利に過ごしたいとは思っているようじゃ。
 
のり丸は座ると腰が痛い、胡坐をかいても腰が痛い…ので、これまでずっと立って作業をしていたのじゃ。
しかし立っていると、今は割れた半月板が痛い…という訳で、とうとう立机に会う高さの椅子を購入したのじゃ。
 
で、現在も立ったり座ったり、座ったり立ったりしながら作業をしておる。
 
【のり丸が今、ウチの画像をupしようとしている】
 
 
この顔を見てもらったらわかるように、ウチはすでに怒っておる。
今から下に降ろされることが、経験的にわかっておるからじゃ。
 
 
【いつものパターン】
やっぱり自分の思い通りにならないことはすべて腹が立つものじゃ。
 
 
この連休に面白い人達に出会って、のり丸がいろいろと記録することができればいいとは思うが…。
 
 
 
じゃあ、またの。

これまでの記録14 一年後 

2019年04月19日 | 主に画像(ロミ)

この家に来て、一年が過ぎた。

ウチがのり丸の家に来たのは昨年の4月18日。


のり丸はノートをきちんと付けることができない人間で、子供の頃から学校のノートは大概最初の3ページで終わっていた。
もちろん日記なども、まともに付けたことはない。
今でもチラシの裏などの適当な紙に重要なことを書きなぐり、それを大きいホワイトボードに貼ったり、(カテゴリー別の)大きな箱に放り込む癖がある。
そんなルーズなのり丸じゃから、ブログは到底続かないだろう、と本人も思っていた。

「猫を飼ったから、ブログを書いて記録を付けていこうと思う」
と数人の友人に報告したものの、ブログ開設後、しばらくは何も書かずに放置していた。

なんとなく書き始めた最初の頃は「gooブログの説明」をきちんと読んでなかったし、システムもよく把握していなかった。
今年になって、いろんな機能があることに気が付いたようじゃ。

 

ある日ウチが机の下に潜んでいると、パチッとスマホで撮影された。
それから、だんだんと撮影される回数が増えていった。
最初の頃、写真はほとんどピンボケじゃった。

【今より小さい。2.3㎏の頃】

のり丸は「記録を付けてやらないとな…」と呟やきながらも、何もせずにゴロゴロしとることが多かった。

【ウチも一緒にゴロゴロしていたが】

 

ウチと過ごすうちに、のり丸に起きた変化

1.自炊をするようになった。

それまでは、99.7%ぐらいの外食率だったが、夜は早く家に帰ってくるようになった。
そのせいなのか、夕食の自炊率があがった。
とはいえ、肉や野菜をぶった切って大きな鍋に入れるだけ、という大雑把な男料理である。

しかし時たま偶然が重なり奇跡的に「抜群の味」になることもある。
酒は弱いのに、たまにワインを開けたりして「豪華なディナー」感に浸る日もあるようじゃ。

2.「玉ねぎ注意報」を出すようになった。

自炊をするのはいいのじゃが、「玉ねぎ」などの(猫に有害な)ネギ類を使う時は、ウチは猫部屋に閉じ込められる。
玉ねぎの切れ端がどこにも落ちてないことが確認されてから、キッチンに入ることを許される。

他に残留洗剤がないようにシンクをキレイに拭いたり、(猫に有害な種類の)アロマが入った製品を購入しなくなった。
そして、なんとなく水回りだけは清潔に保たれておるの。

本物のルーズではなくて、実は完璧主義の神経質の裏返しなんでは?と本人も疑い始めておる。
人間は相反するもので構成されているので、案外そういう部分もあるかもしれんの。
(ま、どちらも人から好まれない性質じゃが)
 
3.スマホで写真をたくさん撮るようなった。

一応、オリンパスのミラーレス一眼があるが、あまり活用されていないようじゃ。
いつも手軽なスマホで写されることが多いの。

のり丸は「自撮り」に興味のない人間だったが、時々ウチと一緒に写るようになった。
人にスマホの中を見られたら、ただの「激ヤバ野郎」なので、一応秘密じゃ。

4.安全に気を付けるようになった。

一年前まで「危険運転する奴」と一緒の車で移動していた。
(のり丸は矯正視力が上がらない為に、運転免許を返納している。だから他者の車に便乗することが多い)

いい奴だったが、運転は最悪だったらしい。
分かりやすく説明すると、運転中に「ポケモンGO」をしたり、汁物を箸で食べながら右折をするタイプである。
誰かが注意などしようものなら速度をグンと上げ、更に危険運転が増す傾向にあった。

ある日、そいつはのり丸が乗ってない時に衝突事故を起こした。
幸い誰も命に別状はなかったのだが、以来のり丸はそいつと組むのをやめた。

ウチと暮らすようになって、避けられる危険は避けたいと思うようになったらしいの。

5.生活に責任感のようなものが芽生えた。

オトンのような責任感なのか、オカンのような心配性なのかわからんが…。
守ってやらなければならない、最後までウチを守り切れるか、という観点で生活を考えるようになったらしい。

どうやらウチがひとりでポツンと家で待っとる、ということが、いつものり丸に緊張感を与えているのは確かなようじゃ。

現実なのか夢なのか、生きているのか死んでいるのか…すぐ物事の境界線があいまいになるのり丸に、ウチは現実感を叩きつけておる。

【相変わらず、風呂場が大好き】

【季節が変わってきたの】

【建物の外はこんな感じ】

【いつもキリっと】
 
 
【のり丸を現実に引き留めるアンカー猫として】

今日もウチは苦戦している。


じゃあ、またの。