【のり丸と11年一緒にいる植物】
猫が食べたらいけない植物ばかりじゃけど、ウチは観葉植物はかじらないからセーフじゃの。
「場所を取るなぁ」と何度か誰かに託そうとしたらしいが…そんな自分勝手なのり丸をよそに、ますます元気な植物たちじゃ。
植物をジッと見ていると「植物は自分が死ぬと思ってない」ようにウチは感じるのじゃ。
そして植物は動物よりもずっと寛容じゃ。
エネルギーを無償で分け与えることができる大きな存在じゃ。
【ウチの画像がたった3枚しかない】
どういうこと?……まぁ、悪戯好きのウチがお茶目な3枚じゃ。
【わざと輪ゴムを噛んでいる】
のり丸が見とる時だけにする。
【チロっと舌を出している】
ウチって妖艶じゃの。
のり丸は「庶民的」な場所が好きじゃ。
例えば尼崎や大阪の下町などの…。
しかし最近、西宮や芦屋の方面に仕事で行っており、いつも最終電車で帰ってくるのじゃ。
おかげでウチもすっかり夜型になり(猫は本来夜型じゃが)、夜中の3時ぐらいにスイッチオンになりダッシュしてしまう。
余談じゃが、子供の頃からのり丸は国語が苦手で、漢字のレベルは今でもずっと低いままじゃ。
そんな人間が「何でライターをやっていたのか?」という疑問が出ると思うのじゃが、それに関しては「縁」としか言いようがない。
そんな人間が「何でライターをやっていたのか?」という疑問が出ると思うのじゃが、それに関しては「縁」としか言いようがない。
ダメ出しされて、書き直したものに校閲が入り、なんとかなっていたのじゃ。
(残念なことに、ブログはなんとかならんけどの)
先日、のり丸がとある上品街を歩いていた時に、要塞のような門構えの屋敷を見つけた。
その時、「広川(仮名)の家を思い出すな…」と思ったそうじゃ。
その時、「広川(仮名)の家を思い出すな…」と思ったそうじゃ。
広川君というのは、のり丸の小学生時代のクラスメートで、完璧な「陰キャ」だったらしい。
小柄で痩せており顔色が悪く(色黒で青ざめている)、無口で底光りする目をしていたそうじゃ。
ある日、のり丸は彼と目が合った時に聞いてみた。
「広川って、もしかしてみんなより2歳ぐらい年上?」
広川君はちょっと驚いたような顔をしながら、
「…初めて言われたわ。戸籍上は同級生だけど?」
と答えた。
「戸籍上は?ということは、2歳上というのは当たっとるん?…まぁ、事実ならここでは答えられへんよな…」
と、のり丸が言うと、広川君は「クックッ」と笑った。
広川君からはミステリーの匂いがした。(…と、当時のり丸は勝手に思ったようじゃ)
広川君が裕福な家の息子であることは、のり丸以外の誰もが知らなかった。
広川君には、のり丸の他に友人がいなかったからじゃ。
広川家の地下には防音完備の「音楽室」があった。
1階には図書室みたいな部屋があり、そこにはありとあらゆるマンガがそろっていた。
3階の広川君の部屋には、顕微鏡と天体望遠鏡があった。
「宇宙の知的生命体」「反物質の世界」「四次元の謎」「並行宇宙」などの宇宙の謎に関する本も揃っていた。
のり丸は広川家に入り浸るようになった。
未知でワクワクするものがあり過ぎたからじゃ。
国語嫌いであったのり丸が「活字」に親しむようになったのは、広川君の家に行ったことがきっかけかもしれないの。
もしも広川家に行くことがなければ、つげ先生の作品に触れることなく人生を過ごした可能性もあるのじゃ。
大人になって読む機会があったかもしれないが、読む時期、読むタイミングで人格形成に与える影響が変わるからの。
『やなぎや主人 / つげ義春』
こういう世界観に、のり丸はついつい引き込まれるようじゃ。
『男たちの風景 / 諸星大二郎』
世界観の構築がすばらしい。諸星先生は天才じゃ。
『おろち「姉妹」/ 楳図かずお』
いうまでもなく、恐怖マンガの巨匠、楳図先生。
広川君のことは「富豪の友人」という題名でいつか書こうと思っているらしいが…。
今回は広川君が裕福だという話ではなく、コレクションは無駄ではない、ということを言いたいのじゃ。
コレクションを保存できる環境にある人たちには、保存しておいて欲しいとウチは思うのじゃ。
今回は広川君が裕福だという話ではなく、コレクションは無駄ではない、ということを言いたいのじゃ。
コレクションを保存できる環境にある人たちには、保存しておいて欲しいとウチは思うのじゃ。
なぜなら、のり丸は広川君のお父さんの「マンガ」コレクションで人生の方向がガラリと変わったからの。
もともと非現実的な世界が好きなのり丸に、好奇心の火がついてしまったというのはあるけどの。
もともと非現実的な世界が好きなのり丸に、好奇心の火がついてしまったというのはあるけどの。
確かに、物に縛られて圧迫されることもある。
のり丸も沢山の物を捨ててきた。
毎日ネジを巻いている腕時計は使わず、普段は便利なアップルウォッチを使っている。
けれども、のり丸が手巻き腕時計を捨てることはないじゃろう。
本は全部電子書籍にして、必要最低限で暮らすのも「移動の多い生活」をしている人には良いのじゃ。
けれども、日常のすべてを合理的にしてしまうと、遊びがなくなって、きっとつまらないの。
無駄と回り道はアイデアの宝庫じゃ。
ファッションも隙なく決めるよりも、どこかに抜け感がある方が楽しめるの。
ある人には無駄に思える何かが、ある人には電撃を与えるかもしれないのじゃ。
そもそも日常における小説的な風景は、あらゆる無駄から生まれるような気がするの。
記憶の中にある風景は、無駄な物が彩を持って語りかけてくるのじゃ。
壊れかけたバケツや、夕闇の中に吸収されずにひときわ鮮やかに光を放っていた水色の傘や…。
「猫買うなんて何考えてるの?自分の事だけで精一杯の癖して!いつも無駄なことばかりして!」
と、のり丸もとある人物(オカン)に言われたことがあるが、何を言うとるのかの。
ウチはのり丸の人生における最優先事項だというのに…。
『レベルE / 富樫義博』
『宇宙兄弟 / 小山宙哉』
これからも、のり丸がいろんなマンガが読めますように!
まだ見ぬ未知のものに、たくさん巡り会えますように!