佇む猫 (2) Dr.ロミと助手のアオの物語

気位の高いロシアンブルー(Dr.ロミ)と、野良出身で粗野な茶白(助手のアオ)の日常。主に擬人化日記。

これまでの記録15 やめてほしい事

2019年04月26日 | 主に画像(ロミ)

のり丸はリーマンではないので、連休は全く関係ない。
(むしろ業界的には稼ぎ時かもしれないの。)

そして毎日のように面白い人に出会っているようじゃ。
特に連休中は普段見かけないタイプに出会う確率が高い。
それらの「愛すべきピープル」の事を書きたい気持ちはあるらしいが、本日も「これまでの記録」シリーズじゃ。

相変わらず、いつもの部屋の光景である。

【のり丸がウチに一番やめて欲しいのはコレ↑らしい】
「どうやってそこに上ったのか?降りれるのか?…もう知らんからな」とウチを見上げながら、のり丸は言う。
すかさずウチはのり丸の肩にポンと飛び移って、見事床に着地じゃ。

 

【のり丸が出かける前に、下駄箱を開けて靴を落とす(恒例)】
高等テクニックじゃが…ただ、ウチもなぜこんな凝った困らせ方をするのかわからんのじゃ。
ウチには時々「黒子」みたいな正体不明なものがついているのではないか、とのり丸に言われるの。

 

 

【ウチはいつものり丸を(めっちゃ)見ている】

【ウチはまっすぐに見る】
最初は「人間の目」など見ていなかった。
そもそも人間の目が、人間の身体のどこらへんに付いているのかも知らんかったしの。
しかし、いつのまにか人間の目を見て意思表示すると「すこぶる効果的」だということを学習したのじゃ。

 
【サイドからのり丸の手が来た…】
 
【一応、穏やか】
 
【まだセーフ】
 
【ギリギリセーフ】
 
【ちょっと微妙…】
 この時はまだ、撫でたければ撫でろ、という感じじゃの。
 
 
…さて、このカウンターバーみたいな机と椅子じゃが…
  
オシャレで置いているのではない。
 
のり丸はめんどくさがり屋なので、部屋のレイアウトやデザインはあまり考えていない。
ただ、能率良く、便利に過ごしたいとは思っているようじゃ。
 
のり丸は座ると腰が痛い、胡坐をかいても腰が痛い…ので、これまでずっと立って作業をしていたのじゃ。
しかし立っていると、今は割れた半月板が痛い…という訳で、とうとう立机に会う高さの椅子を購入したのじゃ。
 
で、現在も立ったり座ったり、座ったり立ったりしながら作業をしておる。
 
【のり丸が今、ウチの画像をupしようとしている】
 
 
この顔を見てもらったらわかるように、ウチはすでに怒っておる。
今から下に降ろされることが、経験的にわかっておるからじゃ。
 
 
【いつものパターン】
やっぱり自分の思い通りにならないことはすべて腹が立つものじゃ。
 
 
この連休に面白い人達に出会って、のり丸がいろいろと記録することができればいいとは思うが…。
 
 
 
じゃあ、またの。

これまでの記録14 一年後 

2019年04月19日 | 主に画像(ロミ)

この家に来て、一年が過ぎた。

ウチがのり丸の家に来たのは昨年の4月18日。


のり丸はノートをきちんと付けることができない人間で、子供の頃から学校のノートは大概最初の3ページで終わっていた。
もちろん日記なども、まともに付けたことはない。
今でもチラシの裏などの適当な紙に重要なことを書きなぐり、それを大きいホワイトボードに貼ったり、(カテゴリー別の)大きな箱に放り込む癖がある。
そんなルーズなのり丸じゃから、ブログは到底続かないだろう、と本人も思っていた。

「猫を飼ったから、ブログを書いて記録を付けていこうと思う」
と数人の友人に報告したものの、ブログ開設後、しばらくは何も書かずに放置していた。

なんとなく書き始めた最初の頃は「gooブログの説明」をきちんと読んでなかったし、システムもよく把握していなかった。
今年になって、いろんな機能があることに気が付いたようじゃ。

 

ある日ウチが机の下に潜んでいると、パチッとスマホで撮影された。
それから、だんだんと撮影される回数が増えていった。
最初の頃、写真はほとんどピンボケじゃった。

【今より小さい。2.3㎏の頃】

のり丸は「記録を付けてやらないとな…」と呟やきながらも、何もせずにゴロゴロしとることが多かった。

【ウチも一緒にゴロゴロしていたが】

 

ウチと過ごすうちに、のり丸に起きた変化

1.自炊をするようになった。

それまでは、99.7%ぐらいの外食率だったが、夜は早く家に帰ってくるようになった。
そのせいなのか、夕食の自炊率があがった。
とはいえ、肉や野菜をぶった切って大きな鍋に入れるだけ、という大雑把な男料理である。

しかし時たま偶然が重なり奇跡的に「抜群の味」になることもある。
酒は弱いのに、たまにワインを開けたりして「豪華なディナー」感に浸る日もあるようじゃ。

2.「玉ねぎ注意報」を出すようになった。

自炊をするのはいいのじゃが、「玉ねぎ」などの(猫に有害な)ネギ類を使う時は、ウチは猫部屋に閉じ込められる。
玉ねぎの切れ端がどこにも落ちてないことが確認されてから、キッチンに入ることを許される。

他に残留洗剤がないようにシンクをキレイに拭いたり、(猫に有害な種類の)アロマが入った製品を購入しなくなった。
そして、なんとなく水回りだけは清潔に保たれておるの。

本物のルーズではなくて、実は完璧主義の神経質の裏返しなんでは?と本人も疑い始めておる。
人間は相反するもので構成されているので、案外そういう部分もあるかもしれんの。
(ま、どちらも人から好まれない性質じゃが)
 
3.スマホで写真をたくさん撮るようなった。

一応、オリンパスのミラーレス一眼があるが、あまり活用されていないようじゃ。
いつも手軽なスマホで写されることが多いの。

のり丸は「自撮り」に興味のない人間だったが、時々ウチと一緒に写るようになった。
人にスマホの中を見られたら、ただの「激ヤバ野郎」なので、一応秘密じゃ。

4.安全に気を付けるようになった。

一年前まで「危険運転する奴」と一緒の車で移動していた。
(のり丸は矯正視力が上がらない為に、運転免許を返納している。だから他者の車に便乗することが多い)

いい奴だったが、運転は最悪だったらしい。
分かりやすく説明すると、運転中に「ポケモンGO」をしたり、汁物を箸で食べながら右折をするタイプである。
誰かが注意などしようものなら速度をグンと上げ、更に危険運転が増す傾向にあった。

ある日、そいつはのり丸が乗ってない時に衝突事故を起こした。
幸い誰も命に別状はなかったのだが、以来のり丸はそいつと組むのをやめた。

ウチと暮らすようになって、避けられる危険は避けたいと思うようになったらしいの。

5.生活に責任感のようなものが芽生えた。

オトンのような責任感なのか、オカンのような心配性なのかわからんが…。
守ってやらなければならない、最後までウチを守り切れるか、という観点で生活を考えるようになったらしい。

どうやらウチがひとりでポツンと家で待っとる、ということが、いつものり丸に緊張感を与えているのは確かなようじゃ。

現実なのか夢なのか、生きているのか死んでいるのか…すぐ物事の境界線があいまいになるのり丸に、ウチは現実感を叩きつけておる。

【相変わらず、風呂場が大好き】

【季節が変わってきたの】

【建物の外はこんな感じ】

【いつもキリっと】
 
 
【のり丸を現実に引き留めるアンカー猫として】

今日もウチは苦戦している。


じゃあ、またの。
 

これまでの記録13 青年の木乃伊(ミイラ)

2019年04月15日 | 主に画像(ロミ)

今日はのり丸の仕事は休み。
一日何をして過ごすんかの?

汚い部屋を片付けるんか?まずは本棚じゃの。
地震の時に懲りて「本は捨てる」とか言うとったの。(ほとんど売れない古本じゃし)

のり丸はルーズな性格(…これが最大の欠点)。
一度も本をキチンと並べたことはない。
…ん?右端の白っぽい猫が気になるかの?

のり丸の友人からもらった「猫の経絡模型」じゃ。
猫も人間と同じ場所にツボがあるらしい。
 
本棚を片付け始めると、ダメじゃな。
案の定、本棚の前で座って読み始めておる…。

 

車谷長吉…いつ買ったのかさっぱり思い出せないそうじゃ。

車谷長吉の妻、詩人の高橋順子。

出会いのきっかけは車谷長吉から手紙をもらったことだが、その手紙の内容は薄気味悪かったらしい。
「最初は返事を書く気がしなかった」と高橋順子は言う。

やがて(この気持ち悪い人はどんな人だろう?)
という好奇心から長吉に会った順子であったが、会って見るとやっぱり陰気で「気持ちの悪い人」だった。
けれども、長吉の目は澄んでいて「目が綺麗だった」らしい。

二人のすばらしい点はお互いの作品を最初に見せあうというところじゃ。
「互いに一番大切なものを最初に読んでもらい、読ませてもらう。それが本当に幸せなことでした」と順子。

長吉には「理解者」がいた。
(この一点だけ、のり丸は長吉がうらやましいと思っている)
 
ともかく、偏屈な長吉の晩年に「理解者」が現れたのだ。
 
『私は自分の意識の中では、すでに死んだ人として生きてきた。とは言うものの、人間は矛盾していて、俺は年を取っても二十歳のつもりで生きていくぞ、という気持ちもあって、老人としての心構え、老人臭い考えなんか持たない、と思うて来た。但し肉体の方は衰えてきているから、とどの詰まり「青年の木乃伊」として生きていく以外に道はないのである』=車谷長吉=
 
青年の木乃伊…長吉は面白いことを言うの。
 
 
のり丸はどうじゃろう。
 
「将来は『老獪』になる予定だ」
とのり丸はぬけぬけ言う。
青年の木乃伊として生きていくつもりは毛頭ないようじゃ。
 
しかし、老獪のベースには「利口(クレバー)」という資質が不可欠なのではないかの?
賢老人はとても無理じゃろうが、老獪もハードルが高いという気がするのじゃが…。
 
 
ところで、本は捨てるん?どうするんね?

捨てるほどではない…じゃと?
早よ、片付けてや。

 

【扉が閉まっていたら怒る】

【締め出して、のり丸が四畳半の部屋に籠った時】
ふすまを開ける為に、傍の箱から地図を引き出しグチャグチャにしたのはウチじゃ。

 

まぁ、いつもよりは大分遊んでもらったがの。

 

【昭和テイストがとても気に入っている店】

この後、のり丸はいつもの大衆食堂へと。

 

じゃあ、またの。


これまでの記録12 美醜の価値序列

2019年04月09日 | 主に画像(ロミ)

ウチは見たまま「ショータイプ」ではなく「ペットタイプ」じゃ。

人間の世界でも、スーパーモデルは一般人とはかけ離れたスタイルをしとるじゃろ。
ロシアンブルーのショータイプもそうじゃ。
誤解がないように言うのだが、ここではその比較を述べたい訳ではないのじゃ。
 
「何も考えず」に思いつきで付けた題名じゃが、なんとなく湧き出てくる言葉をつづっていくことにするの。
いつも(大抵)この方法で書いとるんじゃよ。(…なんて適当な)
 

のり丸には、猫のルックスの好みはない。
模様とか種類などにもこだわりはない。
人生の節目節目で「その時に縁のある動物」と巡り合うらしい。

 

【絵/リサ・ラーソン】
そして、ウチのことを「マイキー↑に似とる」とのり丸は言う。
マイキーは独特のルックスをしておるの。
「マイキーには、あふれんばかりの猫への愛情が描かれている」とのり丸は言う。

マイキーに似ていようが似ていまいが、のり丸の目に映るウチは美しい。
「美は、見る人の心の中に宿るもの」という言葉通りだからしょうがないの。
 
 

【折り畳みベットの移動中】
この細いスペースにひらりと優雅に乗るウチ。

 

 方向転換もする。

 

どうじゃ。

 

 そして、ウチにはいろんな表情がある。

 

 心があるからじゃ。

 

時にのり丸を「クスっ」と笑わせる。

 

 優しい気持ちだって表情に出る。

 

話は変わるが…
世界の大富豪、ウォーレン・バフェットという人は小さな中古住宅に住み、ハンバーガーとコーラ、ハムサンドが大好きで毎日食べている。
「私はずっと、お金は社会に返さなければならない預かり証だと思っていました」と彼は言う。
 
…例えばのり丸にバフェットと同じ資産を預けるとどうなるか、と想像するとウチは恐怖で震えるの。
それは、3歳児に核兵器をオモチャとして与えるようなものじゃ。
 
「50年たって、ここに座って、自分よりも上手に富を分配してくれる人のことを考えています」とバフェットは言う。
それこそが彼の役割じゃ。
 
知力もそうじゃ。
難しい学問を理解して、それを一般人にわかりやすく広めるために秀才はおる。
「みんなバカばっかり。なんでこんな簡単なことが解らないのか」と人を見下す為に「秀才」カードが配られた訳ではないのじゃ。
 
最初に強力なカードを配られた人は、そのカードの権力に酔って高慢になると自滅することが多いようじゃの。
もともと強いカードを持っている人は最初は得をしているように見えるけれど、それは諸刃の剣なのじゃ…。
 
この世の中は確かに不公平じゃ。
それに「大富豪」カード、「天才」カード、「超美形」カードをなどは持ってない人がほとんどじゃ。
 
「美形」カードについては、いつか消滅するじゃろうとウチは思っとる。
人間はこの先さんざん「外見主義」や「美醜の価値序列」であがいた挙句、ポンと変わるじゃろう。
各自が好きなアバターを選択できるようになるじゃろうの。
何十年後か何百年後かわからないが…。
やがては宇宙に出ていく人間は、変化せざるを得ないと思うのじゃ。
 
のり丸もこれといった強力なカードは持っていない。
ただ、ウチの中にささやかな「美」を発見して、日々の生活に彩りを感じておるのじゃ。
 
ホントに「凡人」カードを持っていてよかったの、のり丸。
 
 
追伸:
【のり丸のアバター】
 
指が滑ってボタンを押してしまうなどの誤作動が増えた。
リニューアルしてから、スマホでのgooブログの編集がやりにくい…困ったものじゃ。
(のり丸の場合、外出先での打ち込み作業がほとんどの為)