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第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー8話

2021-05-27 12:10:21 | 第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー


真一と直也が同じクラスで、席も前後になるのは偶然だったのだろうか?と直也は考えていました。ドリームキャッチャーが引き合わせてくれたのでしょうか。真一は、さりげなく小さな声で直也の耳元で声をかけます。
「直也よ、これ久美子ちゃんが、オレにくれたもので、お守りだって、お前も持ってるって言ってたような」
「あ?なんだそれ、オレ、お守りって持ってねえんだけどな?」
「え?持ってねえのか?そう言えば、いつか直兄ちゃんに渡すっていってたな」
「バーカ、お前の記憶って、どうなってんだよ」
「ん?ごめん、オレの勘違いだったのかもしれねえ」
「真一よ、やけに素直になってんじゃんか?」
「え?素直?」
強気な真一は直也に言われた事で、気付かなかった素直な自分を気づいた時でした。久美子は海に行った時いつもの友達と真一にドリームキャッチャーを渡していたのです。直也は、真一の持っていいるドリームキャッチャーを見て何を考えてるのか、なぜそんな行動をするのか、久美子の事が以前よりも気になりはじめます。久美子は大人になったのか、あまりおしゃべりすることがなくなっていました。勉強もよくできる、冷静に物事を考えられる、久美子の気持ちがわからなくなっていきます。直也が青少年期の学校の学生になるまでは、誰よりも久美子の事を理解し良くわかってたつもりでした。久美子の事が気になり苦しくなる時がありますが、青少年期の学校での友達らが苦しみを軽くしてくれています。青少年期の学校に入るとちょっと授業についていけないところもあった直也で、しかし真一はしっかりと授業についていってるようです。学校で勉強している感じはないのですが、真一には、かしこく理屈というものはなく何気に素直に聞き入れるような感じでした。直也は真一とは違い、かしこさはありますが理由を知りたがる感じで先生達を困らせます。2人の行動は似たもの同士のようです。抜き打ちテストの点数も80点から100点満点の間で、テスト後、真一は直也を見るたびに、苦笑いというより馬鹿にしたような顔をしていました。
「くそ野郎、今に見てろよ。得意科目で勝負だな」
直也は、口には出さないが心のどこかで叫んでいたようです。見た目は冷静沈着、内面では炎の柱が立っている直也で楽しみながら直也の炎に油を注ぐのが真一であります。クラスの中で周囲からも、生意気と思われてても、真一の優秀さには頭が上がらないという感じでした。真一をねたんでいる生徒達もいて、カンニングしてるんだよという思いを持つクラスメイトもいたようです。優子は直也の青少年期6年間の学校の過去を振り返ります。体育の授業では様々な競技があり鉄棒や跳び箱や陸上や水泳などがあり真一や誰よりも早く直也は何でもこなし体育では誰にも負ける事はなかった。そして青少年期6年間の学校では中学年の3年生になると生徒達に部活の誘いがあるのですが小学2年生の時で声を掛けられ直也は体操部に入ります。小学1年生の時から直也達は鉄棒や跳び箱をしていて遊んでいたのを体操部の部活の顧問の先生に観られていて声を掛けられたのです。この頃の直也の体はとても柔らかくてマットの上で前転やバク転そして鉄棒等の練習をしていました。また体育での水泳の授業ではプールで25mから50mから100mを自由型のクロールで泳げると帽子に1本から3本線の印が付きます。直也は幼少期から海で泳いでたので海の浮力とプールの浮力の違いを気づいていたようで小学1年生の時期で100mを泳げすぐに3本線になりました。それを知った水泳部の顧問の監督は直也の能力に気づいていたようで直也は小学2年生の時にも誘われています。そして直也は体操部と水泳部と掛け持ちになりますが、どちらかを選択し中学年3年生の時に水泳部を選び、その理由とは直也は幼少期から海で泳いでいたからでした。そして直也は中学年から高学年まででは水泳部で自由形のクロールでは一番早いタイムで泳いでいました。しかし水泳大会に出るには背泳の選手が必要で監督から声を掛けられ背泳(せおよぎ)の選手に直也になりクロールでのタイムより早いタイムで泳ぐ事になります。しかし大会前に直也の体調には成長するごとに身長が伸び足の関節痛という異変があり水泳大会に出場する事が出来なくなったのです。青少年期3年間の学校の話に戻ります、この頃にも水泳部の部活があり直也は水泳部に入ろうとしていましたたまたまそれを知った真一は、水泳部に入部しようと考えていたみたいです。真一は、教員室にいき水泳部顧問に水泳部員に入りたいことを伝え、部員の許可をもらいました。水泳部の顔合わせで、直也をおどろかそうとしたのかもしれません。しかし真一は部活には入らず「帰宅部」で学校が終われば自由の身になるのです。でも真一の思いは本当は入部したい気持ちもありました。直也にとって優先されたのは、久美子がいつでも描いてくれる、両肩のドリームキャッチャーです。小学校の時や普段の遊びではビニールのガムテープで隠していましたが、中学の部活となると隠せません。それは人には絶対に見せられてはいけないもので、久美子との「絆」であったと思います。久美子に対する直也の気持ち、これが「恋」のはじまりだったのでしょうか。
「えーっ、直也はいないんですか?あの野郎!」
真一は、水泳部員の顔合わせの時、自分がおどろいてしまった。
「なんてヤツだ、裏切りにもほどがあるよな。泳ぐしかないか」
そんなことを考えながら一人部員になる思いの真一でした。しかし部員になろうとしたが、この先、父親の転勤が気になるところでもあったようです。5月頃から、真一はプールで夕方遅くまで泳いでいました。なんと真一についていける先輩はいません、水泳の運動能力には、誰もが認めるしかありませんでした。身体の節々に痛みを持ちながら泳ぐ真一の姿がありました。直也は、小学校からの友達といつも通り遊び、時には泳ぐ真一を友達らと一緒に笑いながら応援していました。勉強も真一に負けられない、直也にはライバル意識が前よりも高まっていきます。ライバル意識が強くなるにつれ、久美子への苦しい思いはあまり感じることがなくなっていきます。久美子の事よりも真一の事よりも、水泳部に入部したかったと強く感じていたのです。夏休み前の抜き打ちテストで、真一は「白紙のテスト用紙」を提出しました。教員室に呼ばれ、理由を先生は聞きますが真一は何も話さずにいたようです。真一の両親の連絡で、先生はすでに理由を知っていたのかもしれません。青少年期3年間の学校に入ると、身体の成長する生徒、成長が遅れる生徒、成長が維持される生徒に分かれます。成長する生徒の中で、直也と真一の成長は誰よりも早く、直也の身長は170センチ、真一の身長は168センチと急激に成長します。学年集会では、一番後ろ壇上から顔が見えるくらいでした。身体の節々が痛く、成長が落ちつくまで我慢するしかありませんでした。7月11日、この月の下旬から夏休みに入ります。直也達は、すぐに波乗りの準備をして、8月中旬には、クラゲがではじめるから早めに海に行く予定を立てました。身体の節々が痛くても夏休みに入るとすぐに、みんなで海に向かう準備をし出発です。直也が海に行く準備をして海へ向かう友達らの中には久美子の姿はありなせん。波乗りにはバーベキューがつき物、友達の一人は必ず一式を持ってきてくれます。直也は真一に気になる事がありました。以前よりも元気がなく波に乗るよりも浜辺で海を眺めることのほうが多かった真一でした。
「よぉー、真一、元気ねぇぞ、サーフィン教えてくれよ」
直也は真一に声をかけます。
「直也、お前は自分で出来るだろう、何で教えなきゃいけねぇんだ」
真一は、そう答えてきました。
直也は真一に何かがあったことを隠していると思い声をかけます。
「おまえ、オレに隠しごとしているだろ、みんなにもよ」
真一は体育すわりをして顔をうずめてこう言ったのです。
「ごめんな、直也、八月に入ったら、また転校なんだ、この七月しか遊べねぇんだ」
「えっ!転校してまだ半年も経ってねぇじゃんか、水泳部はどうすんだよ」
「水泳部はもうやめたよ、だから、今こうして遊んでんじゃんか」
こんな会話が続き、もう直也は真一の気持ちを考えると何も言えなくなりました。
友達らは雰囲気を変えようと「コマネチ!」して真一の馬鹿にした笑いを見て、それでも良かった。
笑ってくれるだけでよかった。泣いてる真一を見るのは、はじめてでした。いつも笑顔か馬鹿にした顔しか見たことがありません。直也は、真一が落ちついた時に自分の過去の一つを話します。小学校へ入ると同時に、多くの友達ができたとき、夏休みに肝試しをしに行ったときのことで昔は火葬場があり墓もあり湧き水の出る荒地もあった。火の玉が出るという事で、その火の玉を見てこようと思った。でも、火の玉を見ることはできなかったが、白い煙が風に流され目の前を通り過ぎた時、ビックリして後ろの草むらや田んぼに友達らも皆、落ちていった時、黄色や緑時には白く光り輝く蛍(ほたる)の群れが数百の大群で空に飛び上がった。とても綺麗で肝試しで驚いた事を忘れさせてくれた。
あの大群を見て直也は思った事がある。
「友達をいっぱい作ろう、そして助け合えれば、自由に生きていける」
直也の言葉は真一の心に響いていきます。
「どんな時でも、友達同士でルールを作り助け合えるようにしよう」
6年間の青少年期の高学年まで直也は当時水泳部に入り、たった一人の背泳選手。無茶もしたし無理に頑張ろうと思いました。でも、大会が近づくごとに孤独になっていきます。そして学校や大会へは行かずにセキソン山の中腹にある基地に1人で隠れていたことがあったのです。
「そのとき誰も助けてくれなかった、他の選手たちは3人ずついたから、話し相手もいたし、助け合うことが出来たと思うよ」
直也の孤独感は、真一の孤独感とは状況は違っていても感じるものは同じものだった。真一の孤独感は父親の転勤によって作られます。
「友達としての思いがあれば、どこにいても孤独感を感じていたとしても、いい思い出が救ってくれるさ、久美子の作ったドリームキャッチャー持ってろよ、絶対失くすなよな」
直也が過去の出来事や感じた事を話をするのは、この時がはじめてでした。他の友達も、同じ思いをする時があり直也の話を静かに聞いています。転校を繰り返す真一にとって気持ちが通じ合い、こんなに楽しい時間を過ごしたのは初めてだったようです。
「電話くれよな、またこっちに来たとき波乗りしようや」
7月下旬の間、毎日のように海に行き思い出を作ります。
体力の限界であっても7月いっぱいは海で真一と遊びました。
「ありがとうなみんな、電話するからよ、そん時は話してくれよ」
8月1日、真一はもう一緒に波乗りはすることはなくなりました。
「アイツは、また、どっかで波乗りしてるよなー」
直也はみんなに声をかけます。友達らは、つらい顔しながら首を縦に振っているだけでした。
「楽しかったよな、あいつ生意気だけど、人の気持ちわかってたもんな」
県道沿いにあるドムドムバーガー店の近くの公園でみんなで涙を流し泣きました。8月中旬になるとほとんどの日を友達らも真一の事を考えながら、それぞれの家で過ごします。直也だけでなく仲良くなった友達らは同じ事を思いながら。直也の中庭の縁側では、ほぼ毎日久美子と宿題やアクセサリー作り直也の母の飲食店で食事をする事が当たり前になっていましたが異変が起きます。6年間の青少年期の学校へ入学してからは久美子と直也は全く会う事がなくなっていたのです。優子は久美子に起きた異変の理由は知っていたようですが優子は直也に話す事は出来なかったようで自分の事を直也にはなします。久美子は優子にドリームキャッチャーについての事を伝えて作り方のメモを見せ、青少年期6年の中学年の3年生になった頃に優子が久美子の願いを聞き受け止めドリームキャッチャーを作るようになっていました。そしてドリームキャッチャーを直也に渡したのは小幡優子でした。
「何で、お前がドリームキャッチャー作ってんの?」
「なんでか分からないけど?久美子ちゃんから作り方を教えてもらって作ったの、直也に渡して下さいって言われたから」
「クーコって、いまどこにいるの?小学生になってるはずなのに」
「私にはまったく分からないの、小学校に通ってなかったみたいだし」
「え?水泳部の時にクーコに油性ペンで入れ墨を書かれてたのは、オレの妄想の夢だったのか?」
「直也、しっかりしてよ、現実を見つめてよね、久美子ちゃんは学校にいないからね」
「うん、オレの思い込みか?」
「気にしてるのは分かってるから、これからは私がいるからね、私が現実だから」
きっと優子は直也の心のケアをしていたのかもしれません。過去を振り返った水泳部での出来事だけを優子は直也に優しい声で話していました。


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