相手は直也の身体がよろけた瞬間にロープからのカウンターを狙ってきたが直也は相手にクリンチで逃げクリンチ後1ラウンドのゴングで直也は助かった。直也は自分のコーナーへ戻らず朦朧としていた。相手のフックをまともに受けたせいか自分のコーナーを一時見失ったふりをしていた。
「直也ー!こっちだー!」
コーナーサイドからのコーチ達の声で息を荒くしながらフラフラしてコーナーへと戻った。しかしこれは直也の心理戦でもあった。相手に体力の低下があると思わせる為だった。
「直也、大丈夫か?左腕が下がってるぞ」
「すみません・・・」「左腕は、きついか?痛みは?」
「腕は下げてみたんです何かを見つけないと勝てない」
「左腕は大丈夫なんだな」
「はい問題ないです、ただ相手のパンチ力は凄いです」
コーチと直也の会話を聞きながら会話が終わるとプロテスト前の康志は囁いた。
「直也、お前何か、見つけたか?心理戦」
「心理戦は何となくですけど、どうしたらいいのか解らないです」
「なら当たりに行き当たった瞬間後ろに下がる事が出来るか?」
「え?当たりに行くんですか?」
直也はボディを受けた時の事を考えていた。相手のパンチが顔面を打って来た時もボディの時と同じように当たりながら後ろに下がる事が出来れば相手のパンチ力を軽く出来ると直也は思った。2ラウンド目には直也は実行に移す事を考える。
「フェイントで隙を作り当たりに行くか?」と直也は考えた時に直也は深呼吸をした時だった。
「カーン!」2ラウンド目のゴングが鳴った。
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