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短編:想いのメモリ<4>:絵画と動物図鑑

2018-01-20 10:26:59 | 短編小説:想いのメモリシリーズ


短編:想いのメモリ<4>:絵画と動物図鑑


ボクは泣き虫で弱さもある。そして今、大きくて重い図鑑を開いている。

どこにも遊びにいけないときは、スケッチブックや広告チラシの裏にボクは絵を描くようになった。
納得いくまで描き続けることもあったし、描き切れないと頭を抱え良く泣いていた。
そんなボクを見ていた両親は、いろいろと考えていたようだった。
やんちゃに友達と遊びまわれないときのボクの思いや気持ちを母と父は受け止めてくれた。
そしてしばらくしてボクの誕生日にロウソク5本立ててあるイチゴがあるジョートケーキを食べながら母に唇についた白いクリームを拭かれ、おめでとうと言って大きな箱で、その中には、クレヨンと色鉛筆が入ったプレゼントをもらった。
ボクは、すごく嬉しかった、どうしてなんだろう。これも愛情かと思った。

絵を描きはじめたのは「ムク」という子犬が家に来てから、動物図鑑を見はじめたのも、この頃だったけど、この頃のボクには大きくて重い図鑑だった。
雨が降ったときは外にいる「ムク」にくっついて一緒に雨に濡れ屋根はあったけど寒かった。成長が早い「ムク」は飼いきれず親戚の家に預けた。
そのあとに来たのは「うさ」と「ピーコ」だ。
「うさ」はウサギで「ピーコ」はインコ。「うさ」は、親戚の家のハウスの中で育てられていたけど野良犬に親戚の家で食べられた。
「くそったれ!」とボクは思った。
見かねた叔父は「ミーコ」の子猫を連れてきて、ボクはすぐに諦めることができて、これが嬉しくってね。
父親は釣りが大好きで良くボクを連れて一緒に釣りをして釣れた小鮒(こぶな)はミーコのために焼いて与えた。
焼かれた小鮒の小骨をとるのがボクの仕事で、動物の絵を描くのが好きになった。
動物図鑑、昆虫図鑑、植物図鑑に絵で載られてる図鑑はボクの宝物は、他にも歴史(世界史や日本史)や世界地図や日本地図などの地理図鑑などもボクの宝物になった。
「ミーコ」と一緒に良く寝たな。2才違いの弟と奪い合いもあった。
「ミーコ」にとっては悲惨だったというより尻尾をふってニャーニャー鳴きながら人見知りしないで喜んでいたようなメモリがする。

色々なことを動物と図鑑から何かを学んでいたような気がする。
動物は子どもが産まれたら飼いなさいとボクは母さんからよく言われたけど、5歳のボクには理解することはできずにボクは小学一年生になった。
保育園時期の体験が小学校で図画工作や美術の授業で能力が発揮された。
小学校に入学してから教室の机に鉛筆で絵を描いていた。
先生に叱られるどころか、上手に描けたねと言われつつ机の上は綺麗にしましょうねと言われ、消したり描いたりの繰り返しだった。

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