「幻夢追凶~ドリーム・インセプション」感想
(ネタバレあり)
全話完走しました。
欧州めいた架空の都市 夢都(むと)と呼ばれる架空の都市、
江城(こうじょう)の雰囲気がとても神秘的でした。
人の夢の中に入り込み謎を解いていくソン・イン演じる解夢師(かいむし)。
第一話から最終回まで見事に繋がり、仮面を被った連続殺人犯は誰か?に
的が絞られていきます。
バイ・リンシー令嬢の小悪魔ならぬ巨大悪魔ちゃん何を
しでかすかが怖かった!
ダークな雰囲気ですが、残酷描写も節度を持って描かれ、
特にクライマックスは何が現実で何が夢なのか、めくるめく展開が見事です。
肉親が犯人だったというのは、よくあるパターンで、
少々がっかりした部分もありましたが、肉親だったからこその
ラストに向かっての憎しみが描かれます。
謎解きが幾重にもなっていて、張られた伏線が丁寧に
追想の繰り返し中で上書きされ、回収され、分かりやすく
出来上がっています。
ただ最終回近くになると多くの人が亡くなるのは、
中国ドラマの常なのでしょうか?
それと途中まで巨大な存在だった白夢海(バイモンハイ)と
娘のリンシーが急速に力弱き存在になってしまったことに
肩すかしを感じました。
陳思(チャン・スー)の隠された病はどうなったか?も、
気になるまま終わりました。
(カットされていたのなら仕方ないですが)
そして、他のドラマのように、母と子の結びつきが
とても強固に描かれています。
不幸を招いた幼児期のトラウマについても。
犯人が哀れです。
そもそも主人公親子3人は何故、監獄に入っていたのか?も
気にかかります。
とはいえ夢を巧みに利用し、悪夢と人間の切なさを
見事に描かれた作品でした。
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