<その1>
宮廷の陰謀に巻き込まれ、なかなか結ばれない男女の話だが、ロミオとジュリエットでもなし、
後宮の女同士のドロドロの戦いでもなし、運命のすれ違いの連続、
皇太子(三男)と父皇帝との確執、父皇帝の長男への偏愛とでもいいましょうか。
主人公は皇太子・蕭定権(ショウテイケン)と、お妃候補だった陸文昔(リクブンセキ)なのだが、
ふたりはなかなか結ばれない。
➀惹かれあってるのだが、皇太子の師範が推薦していた縁談だったというだけで
屏風越しにしか会ったことがないので、互いの顔が分からない。(もどかしい〜〜)
➁父皇帝は皇太子が15年も師事した師範を慕っているのが面白くない。
③父皇帝の信用を得ようとして、毎回【涙目で頑張る皇太子の蕭定権】なのだが、
苦労は全て裏目に出て父皇帝から褒めてもらえない。
(褒めてもらえないことによるファザコンそれとも、もはや、父VS息子?)
④陸文昔の父と兄は、謀反を企んだ李伯舟の三族?と間違われて投獄、と思われたが、
死刑囚の陸英と息子を憎む朝臣の張の目論見だったことが後に判明。
皇太子は婚礼の恩赦によって彼らを救おうと張念之(チョウネンシ)を妃にしてしまう。
しかし恩赦にならず、父と兄を救うため宮廷に別人として潜入した陸文昔は、皮肉にも
皇太子の婚儀の席で酒を注ぐ役目になったり、辛い思いをしたというのに、
次第に妃の張念之に気に入られる。
心優しい張念之は皇太子の子を懐妊するが、
悪事を企む者の手によって趙貴妃きひの誕生祝いの席で毒殺されてしまう。
陸文昔は犯人の疑いをかけられて窮地に追い込まれる。
➄父皇帝が長男とその母親(趙貴妃)を偏愛している→皇太子妃の張念之を亡き者にしたと思われている
貴妃の罪をもみ消すために女性最高位の皇后に昇格させる。
それは、皇太子蕭定権にとって亡き母親の地位を奪われるという一番つらいことだった。
監禁された寺から皇后即位祝いの花火を見て、文昔の膝の上で涙にむせぶ皇太子。
★ああ、イライラ〜★
一体なんなの、父皇帝は一体、皇太子が何をしたっていうの!
どうして皇太子にばかり辛くあたるの!?
ただいま37話。全60話+外伝10話。
外伝では、本当の黒幕が明らかになるのか?
……と思っていたら38話、「このおなごは私のもの」発言で、意外な方向へ好転。
さて、この後どうなるか
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<その2>
文昔は父と兄を救うため、宮廷に潜入するが二人は処刑され、誤解されたり嫉妬されたりで
何度、杖罰(杖で打つ)や首締められそうになったことか。
「お前は何者だ」と、皇太子から詰め寄られても、絶対に口を割らない強情ヒロイン文昔。
正体が分からないけれど、文昔に惹かれていく皇太子の態度はバラバラ。
監禁先の寺でヒマつぶしに雀捕りごっこしたり。
やっとキスできたのは毛虫のおかげ(笑)
後半、文昔に甘えるようになった皇太子を、筆者は「冬彦さん皇太子」と呼ぶことにした。
←だって、文昔にミカンの皮むいてもらうんだもん。(冬彦さんはブドウ)
ようやく文昔の正体を分かった? 冬彦皇太子を待つものはパパ皇帝の、文
昔の父と兄の処刑問題の審議だ。どうなるのかな?
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<その3>
「鶴唳華亭かくれいかてい 〜Legend of Love〜」外伝「別雲間」感想
最初からショッキングな皇太子任命式だったんですが、やっぱり難しかった
内容もセリフも。仏教用語と考えが混じっていた。
演出が凝っていて回想シーン多数。
(実はあの時、続きがあって、こうだったというパターン)
主人公の皇太子(絵に描いたようなルオ・ジン)が母親を亡くして危うげな感じだったので、
リーちゃんと無事に結ばれるのかな?と見ていた。
次々と事件が起こる度に朝臣が黒幕と判り、処刑されていく。
パパ皇帝と皇太子の確執+兄の陰謀が半端でなく、どうやら親の代まで遡った確執がある様子。
前の代の皇太子妃が、流産した経緯がいまひとつよく理解できていない。
(おそらく自害した夫を発見?)(許昌平の回想にある)
BS放送分しか見ていないのでカットされた可能性あり。
本編60話は長々として、ようやくパパ皇帝と皇太子が打ち解け、兄を追放できて、
リーちゃんと結ばれたと思ったら、外伝として後10話が続いて放映された。
(本編だけなら父息子が打ち解け、リーちゃんとも結ばれて、HappyEndで終われたのに……。)
外伝の方が長い本編より高く評価されただけあって内容が濃すぎる10話。見応えありすぎました。
本編から三年という月日が過ぎ、後宮の隅の屋敷に放っておかれた文昔。
ある夕暮れ、突然、皇太子が来て、ようやく結ばれる夕陽の中のシーンは美しい。
ところが、皇后が急死。
急に態度を変えて牙をむき出した(不満、爆発?)今までリーちゃんに陰ながら味方をしていた
五番目の趙王、蕭定楷(しょうていかい)。
文昔にはっきり振られたせいか、真っ白な顔になり、企みに失敗して刑罰を言い渡されてからの顔が
不気味にさえ思えた。結局、彼も皇帝家に生まれたが故の苦しみに喘いでいたのだろう。
母親(趙皇后)まで殺したのは「無間地獄」【無限ではない】という絶対に生まれ変われない運命から
解脱させるためだと言い切る。(つまり助けてやったと)
長州で亡くなった伯父の顧思林の遺体を引き取るため、当地へ旅立つ皇太子の馬上の姿は颯爽としていた。
なのに、最終回の一歩手前で顧報恩の謀反発覚でショック大きすぎて……。
油断していたわぁ~
この手の華流ドラマが平穏にHappy Endになるわけなかったんだ。
せっかく爽やかにお別れした「許昌平」が生きていたとは!
そして、幼なじみの顧報恩が父を亡くしたショックで謀反を起こすとは!!
筆者は「戦う男好き」っていう看板を下ろさなきゃならない。
【終わってから感じた疑問】
どうして皇太子は自ら死を選んだか?
<推測>
蕭(しょう)家と顧(こ)家の確執に挟まれて、戦になってしまい無辜の民を死なせ、
報恩まで亡くし、皇族としての人生に疲れた。……でしょうか?
切ないですが、こういう終わり方の方が作品としては印象に残ります。
(オマケ)
前半に出演していた朝臣役の李伯舟(りはくしゅう)さんが、
「九州縹渺録」の「雷碧城さん」と分かり、「アラッ」!
★漢字、その他に間違いあればすみません。
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