●瑠璃(るり)●ルリ
★瑠璃(るり) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
サンスクリット語はバイドゥーリヤvairya(俗語形はベールーリヤvelriya)で、吠(べい)瑠璃、琉璃(るり)などと音訳される。青色の宝石として仏典に頻出する。四宝(金、銀、瑠璃、玻璃(はり))または七宝の一つとしてつねに第三位に位置する。アフガニスタンのバダクシャーンに産地があったラピスラズリ(青金石)であろうとされる。西暦紀元以後は青色のガラス製品も瑠璃とよばれた。 [ 執筆者:定方 晟 ]
★玻璃(はり) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
サンスクリット語スパティカsphaikaの音写で、玻、頗黎とも書き、水精(すいしょう)と訳すが、赤・白などの水晶を意味する。古代インドで、この世における最高の宝とする七宝(しっぽう)の一つ。原語には石英の意味もあり、ギリシア語やラテン語のガラスを意味する原語の系統の継承で、パーリ語のパリカphalikaからサンスクリット語化したもので、一般にガラスの古名とする。 [ 執筆者:石上善應 ]
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★瑠璃 - Wikipedia http://p.tl/JO1U
瑠璃、または琉璃(るり)は、ラピスラズリの和名。
・瑠璃色 - 濃い赤みの青色。
・ガラス、ガラス工芸品の古称。
・オオルリ、コルリ、ルリタテハなどの古称。
★瑠璃色(るりいろ) - Wikipedia http://p.tl/JUOD
★オオルリ(大瑠璃、学名Cyanoptila cyanomelana)とは、スズメ目ヒタキ科に分類される鳥。http://p.tl/Xrp_
★コルリ(小瑠璃、Luscinia cyane)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目ツグミ科に分類される鳥。http://p.tl/ovKL
★ルリタテハ(瑠璃立羽、学名 Kaniska canace)は、チョウ目・タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。http://p.tl/39Bg
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★天然石図鑑 ラピス・ラズリ(瑠璃) http://p.tl/N88L
★天然石図鑑 http://p.tl/6wp3
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★しあわせ回廊 なら瑠璃絵 オフィシャルWebsite **トップページ** http://nararurie.exblog.jp/
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★瑠璃明王(るりめいおう) - Wikipedia http://p.tl/UfTI
(紀元前38年 - 後18年) 高句麗の第2代王(在位:前19年 - 後18年)であり、姓は高、諱は類利、または孺留。初代の東明聖王(朱蒙)の長子であり 、『三国史記』百済本紀によれば、異母弟に沸流と百済の始祖となる温祚とがいる。
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★ラピスラズリ - Wikipedia http://p.tl/6TiK
和名では瑠璃(るり)といい、サンスクリット語のヴァイドゥーリャないしパーリ語のヴェルーリヤの音訳である。深い青色から藍色の宝石で、しばしば黄鉄鉱の粒を含んで夜空の様な輝きを持つ。
エジプト、シュメール、バビロニアなどの古代から、宝石として、また顔料ウルトラマリンの原料として珍重されてきた。日本ではトルコ石と共に12月のほかに9月の誕生石とされる。主成分にもラピスラズリとは異なる日付が誕生石として設定されている。
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★獅子舞(大島山瑠璃寺)http://p.tl/3K0x
★永代供養納骨堂 東京牛込 琉璃殿 http://www.ruriden.jp/
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★2.ルリ http://p.tl/HUUQ
【瑠璃】 鳥綱スズメ目ヒタキ科に属するオオルリまたはコルリの略称。飼育家が使うことが多い名称である。ともに背面は美しい青色をしている。鳥の羽色の青色は色素によるものではなく、微細な羽毛の中の反射と干渉により生じ、同時に光沢があることが多いので、青い鳥のことを「ルリ――」という。これに対し、緑色の鳥を「アオ――」という。なお、中国や台湾にはコルリに近縁のルリチョウ属Myiophoneusが分布している。
3.コルリ http://p.tl/IC_Z
【小瑠璃】、 Siberian blue robin、[学名:Erithacus cyane]
鳥綱スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科の鳥。鉱物の瑠璃(ラピスラズリ)を連想させる青色の小形の鳥なのでこの名がある。同じ科であるがヒタキ亜科に属するオオルリとは、やや縁が遠い。また、単にルリというと、姿と声の美しさから飼い鳥として賞用されたオオルリをさす。コルリはエニセイ川より東のシベリア南部、中国東北部、樺太(からふと)(サハリン)、日本で繁殖し、中国南部、インドシナ半島からボルネオ島に渡り、越冬する。日本では九州から北海道までの、よく茂った落葉広葉樹林にすむ。南千島ではミズバショウの生えるヤナギなどの河畔林で繁殖する。巣は地上の物陰につくり、3~5個の卵を産む。ホトトギス科のジュウイチに托卵(たくらん)されることがある。地上を跳ね歩きながら、昆虫をとる。全長約14センチメートル。雄は上面が暗青色で下面は白い。雌は上面がオリーブ褐色。さえずりはコマドリによく似ているが、チッチッチッとしだいに速く大きくなる前奏がかならず入る。
4.サワルリソウ http://p.tl/B20f
【沢瑠璃草】、[学名:Ancystrocarya japonica Maxim.]
ムラサキ科の多年草。日本固有種で、1属1種。茎は高さ50~80センチメートル。葉は茎の中部付近に集まって互生し、長楕円(ちょうだえん)形ないし卵状長楕円形。5~6月、茎の上部に渦巻形の花序をつけ、瑠璃(るり)色の小さな花を開く。花冠は5裂し、短い花筒がある。萼片(がくへん)は5枚で線状披針(ひしん)形。分果は灰白色で光沢があり、角状である。丘陵帯から山地帯の林内の水はけのよい所に生え、東北地方南部以西の本州のおもに太平洋側、および四国、九州に分布する。名は、沢に多く生え、花が瑠璃色であるからいう。
5.ルリアリ http://p.tl/I57X
【瑠璃蟻】、[学名:Iridomyrmex glaber]
昆虫綱膜翅(まくし)目アリ科に属する昆虫。本州南部、四国、九州に分布する。小形のアリで、体長は働きアリで2~3ミリメートル、女王で5~6ミリメートル。黒色で腹部は瑠璃(るり)色の光沢がある。樹木の腐朽部や木の枝やススキの茎などの空洞部に営巣する。
6.ルリカケス http://p.tl/Ncv9
【瑠璃懸巣】、 Lidth's jay、[学名:Garrulus lidthi]
鳥綱スズメ目カラス科の鳥。日本の奄美(あまみ)大島と徳之島にだけ分布する。全長約35センチ。頭部と翼と尾が光沢のある濃い瑠璃(るり)色で、他の部分は栗(くり)色。ギャーギャーと鳴き、森林から人里まで広く生息する。天然記念物。
7.ルリシジミ http://p.tl/hDCS
【瑠璃小灰蝶】、 holly blue azure blue hedge blue、[学名:Celastrina argiolus]
昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。北海道より九州にわたり各地に普通にみられ、日本ではシジミチョウ科のもっとも普通の種。しかし、吐喇(とから)列島以南の南西諸島には分布しない。国外では極東アジアからヨーロッパまでのユーラシア大陸、および北アメリカに広く分布する。はねの開張は27~33ミリ程度。雄のはねの表は淡い瑠璃(るり)色で、黒い縁どりは細く線状であるが、雌は黒色の縁どりが拡大し、黒化の強い夏生の雌では後ろばねは一様に黒褐色となる。はねの裏は雌雄同様で、白色ないし灰白色の地に黒褐色の小斑点(はんてん)がある。春季もっとも早くから現れる種の一つで、日本西南部では第一化の春型は3月中・下旬から、第二化は5月下旬から6月上旬より、以後引き続き発生を繰り返して秋季に及ぶ。幼虫のおもな食草は各種のマメ科植物の花蕾(からい)・新葉であるが、ときにバラ科、タデ科、ミズキ科、ミツバウツギ科、ヒルガオ科、ブナ科、ミカン科、シソ科などでも幼虫が成育することが知られている。蛹(さなぎ)の状態で冬を越す。
8.ルリタテハ http://p.tl/pQxJ
【瑠璃〓蝶】、 blue admiral、[学名:Kaniska canace]
昆虫綱鱗翅(りんし)目タテハチョウ科に属するチョウ。日本では北海道より八重山(やえやま)列島にわたって分布は広いが、とくに普通のチョウというわけではない。国外では朝鮮半島、中国、台湾よりインドにかけて分布、またスマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島、フィリピンなどのマレー諸島の山地にも産する。はねの開張は63ミリ内外。中形のチョウではねの表は黒色、瑠璃(るり)色を帯びた白帯が外側を走り、きわめて特徴があってこれに紛らわしい種は日本およびその近隣地域には存在しない。はねの裏面は枯れ葉状。敏感なチョウで飛び方も速く、これをとらえることは容易ではない。腐果や樹液に集まるが、普通は花にこない。日本西南部の暖地では普通年3回(6~7月、8月、10月)の発生であるが、北海道あたりの寒冷地では年1回の発生となる。幼虫の食草はユリ科のサルトリイバラ、シオデ、ヤマガシュウ、ホトトギス、各種のユリ類など。近縁のキタテハ、ヒオドシチョウなどと同じく成虫の状態で冬を越す。
9.ルリハコベ http://p.tl/NxW8
【瑠璃繁縷】、[学名:Anagallis arvensis L.]
サクラソウ科の一年草。茎は四角形で細く、多数分枝してはい、広がる。葉は無柄で対生し、長さ1~2センチで先はとがる。茎葉ともに毛はなく、緑白色である。春、各葉腋(ようえき)に花柄を出し、約1センチの花を上向きに開く。花冠は五裂して先端は丸く、初め青紫色で、のちに赤く変わる。花期後、花柄は下向きになり、小果ができる。海岸に沿った日当りのよい道端に生え、西日本から熱帯地方に分布する。名は、花色を瑠璃(るり)に例え、草姿がハコベに似ていることによる。花が初めから赤色の品種をアカバナルリハコベといい、小笠原(おがさわら)では、これが普通である。
10.オオルリ http://p.tl/2twj
【大瑠璃】、 blue-and-white flycatcher、[学名:Cyanoptila cyanomelana]
鳥綱スズメ目ヒタキ科ヒタキ亜科の鳥。ロシア連邦のアムール地域およびウスリー地方、中国東北部、朝鮮半島、日本で繁殖し、インドシナから大スンダ列島に渡り越冬する。全長約16センチメートル。雌雄異色。雄は上面が濃いコバルト色で金属光沢があり、のどから胸にかけては黒く、腹は白い。雌は上面がオリーブ褐色で、下面は淡い黄褐色。日本では、九州より北の山地の渓流沿いにすみ、岩壁のすきまに巣をつくって、4~5個の卵を産む。ヒタキ類の典型的な昆虫のとり方をし、いくつかの決まった止まり場にいて、近くのカやゾウムシなどの小甲虫をみつけると、そこから飛び立って空中でつかまえ、止まり場に帰るという方法をとる。雄は渓谷の高木のこずえで美しい声でさえずり、縄張りを守る。美しい姿と声を楽しむために、かつては盛んに飼われ、ウグイス、コマドリとともに日本の三名鳥とされた。ルリと略称されることもある。
★瑠璃(るり) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
サンスクリット語はバイドゥーリヤvairya(俗語形はベールーリヤvelriya)で、吠(べい)瑠璃、琉璃(るり)などと音訳される。青色の宝石として仏典に頻出する。四宝(金、銀、瑠璃、玻璃(はり))または七宝の一つとしてつねに第三位に位置する。アフガニスタンのバダクシャーンに産地があったラピスラズリ(青金石)であろうとされる。西暦紀元以後は青色のガラス製品も瑠璃とよばれた。 [ 執筆者:定方 晟 ]
★玻璃(はり) [ 日本大百科全書(小学館) ] .
サンスクリット語スパティカsphaikaの音写で、玻、頗黎とも書き、水精(すいしょう)と訳すが、赤・白などの水晶を意味する。古代インドで、この世における最高の宝とする七宝(しっぽう)の一つ。原語には石英の意味もあり、ギリシア語やラテン語のガラスを意味する原語の系統の継承で、パーリ語のパリカphalikaからサンスクリット語化したもので、一般にガラスの古名とする。 [ 執筆者:石上善應 ]
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★瑠璃 - Wikipedia http://p.tl/JO1U
瑠璃、または琉璃(るり)は、ラピスラズリの和名。
・瑠璃色 - 濃い赤みの青色。
・ガラス、ガラス工芸品の古称。
・オオルリ、コルリ、ルリタテハなどの古称。
★瑠璃色(るりいろ) - Wikipedia http://p.tl/JUOD
★オオルリ(大瑠璃、学名Cyanoptila cyanomelana)とは、スズメ目ヒタキ科に分類される鳥。http://p.tl/Xrp_
★コルリ(小瑠璃、Luscinia cyane)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目ツグミ科に分類される鳥。http://p.tl/ovKL
★ルリタテハ(瑠璃立羽、学名 Kaniska canace)は、チョウ目・タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。http://p.tl/39Bg
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★天然石図鑑 ラピス・ラズリ(瑠璃) http://p.tl/N88L
★天然石図鑑 http://p.tl/6wp3
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★しあわせ回廊 なら瑠璃絵 オフィシャルWebsite **トップページ** http://nararurie.exblog.jp/
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★瑠璃明王(るりめいおう) - Wikipedia http://p.tl/UfTI
(紀元前38年 - 後18年) 高句麗の第2代王(在位:前19年 - 後18年)であり、姓は高、諱は類利、または孺留。初代の東明聖王(朱蒙)の長子であり 、『三国史記』百済本紀によれば、異母弟に沸流と百済の始祖となる温祚とがいる。
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★ラピスラズリ - Wikipedia http://p.tl/6TiK
和名では瑠璃(るり)といい、サンスクリット語のヴァイドゥーリャないしパーリ語のヴェルーリヤの音訳である。深い青色から藍色の宝石で、しばしば黄鉄鉱の粒を含んで夜空の様な輝きを持つ。
エジプト、シュメール、バビロニアなどの古代から、宝石として、また顔料ウルトラマリンの原料として珍重されてきた。日本ではトルコ石と共に12月のほかに9月の誕生石とされる。主成分にもラピスラズリとは異なる日付が誕生石として設定されている。
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★獅子舞(大島山瑠璃寺)http://p.tl/3K0x
★永代供養納骨堂 東京牛込 琉璃殿 http://www.ruriden.jp/
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★2.ルリ http://p.tl/HUUQ
【瑠璃】 鳥綱スズメ目ヒタキ科に属するオオルリまたはコルリの略称。飼育家が使うことが多い名称である。ともに背面は美しい青色をしている。鳥の羽色の青色は色素によるものではなく、微細な羽毛の中の反射と干渉により生じ、同時に光沢があることが多いので、青い鳥のことを「ルリ――」という。これに対し、緑色の鳥を「アオ――」という。なお、中国や台湾にはコルリに近縁のルリチョウ属Myiophoneusが分布している。
3.コルリ http://p.tl/IC_Z
【小瑠璃】、 Siberian blue robin、[学名:Erithacus cyane]
鳥綱スズメ目ヒタキ科ツグミ亜科の鳥。鉱物の瑠璃(ラピスラズリ)を連想させる青色の小形の鳥なのでこの名がある。同じ科であるがヒタキ亜科に属するオオルリとは、やや縁が遠い。また、単にルリというと、姿と声の美しさから飼い鳥として賞用されたオオルリをさす。コルリはエニセイ川より東のシベリア南部、中国東北部、樺太(からふと)(サハリン)、日本で繁殖し、中国南部、インドシナ半島からボルネオ島に渡り、越冬する。日本では九州から北海道までの、よく茂った落葉広葉樹林にすむ。南千島ではミズバショウの生えるヤナギなどの河畔林で繁殖する。巣は地上の物陰につくり、3~5個の卵を産む。ホトトギス科のジュウイチに托卵(たくらん)されることがある。地上を跳ね歩きながら、昆虫をとる。全長約14センチメートル。雄は上面が暗青色で下面は白い。雌は上面がオリーブ褐色。さえずりはコマドリによく似ているが、チッチッチッとしだいに速く大きくなる前奏がかならず入る。
4.サワルリソウ http://p.tl/B20f
【沢瑠璃草】、[学名:Ancystrocarya japonica Maxim.]
ムラサキ科の多年草。日本固有種で、1属1種。茎は高さ50~80センチメートル。葉は茎の中部付近に集まって互生し、長楕円(ちょうだえん)形ないし卵状長楕円形。5~6月、茎の上部に渦巻形の花序をつけ、瑠璃(るり)色の小さな花を開く。花冠は5裂し、短い花筒がある。萼片(がくへん)は5枚で線状披針(ひしん)形。分果は灰白色で光沢があり、角状である。丘陵帯から山地帯の林内の水はけのよい所に生え、東北地方南部以西の本州のおもに太平洋側、および四国、九州に分布する。名は、沢に多く生え、花が瑠璃色であるからいう。
5.ルリアリ http://p.tl/I57X
【瑠璃蟻】、[学名:Iridomyrmex glaber]
昆虫綱膜翅(まくし)目アリ科に属する昆虫。本州南部、四国、九州に分布する。小形のアリで、体長は働きアリで2~3ミリメートル、女王で5~6ミリメートル。黒色で腹部は瑠璃(るり)色の光沢がある。樹木の腐朽部や木の枝やススキの茎などの空洞部に営巣する。
6.ルリカケス http://p.tl/Ncv9
【瑠璃懸巣】、 Lidth's jay、[学名:Garrulus lidthi]
鳥綱スズメ目カラス科の鳥。日本の奄美(あまみ)大島と徳之島にだけ分布する。全長約35センチ。頭部と翼と尾が光沢のある濃い瑠璃(るり)色で、他の部分は栗(くり)色。ギャーギャーと鳴き、森林から人里まで広く生息する。天然記念物。
7.ルリシジミ http://p.tl/hDCS
【瑠璃小灰蝶】、 holly blue azure blue hedge blue、[学名:Celastrina argiolus]
昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。北海道より九州にわたり各地に普通にみられ、日本ではシジミチョウ科のもっとも普通の種。しかし、吐喇(とから)列島以南の南西諸島には分布しない。国外では極東アジアからヨーロッパまでのユーラシア大陸、および北アメリカに広く分布する。はねの開張は27~33ミリ程度。雄のはねの表は淡い瑠璃(るり)色で、黒い縁どりは細く線状であるが、雌は黒色の縁どりが拡大し、黒化の強い夏生の雌では後ろばねは一様に黒褐色となる。はねの裏は雌雄同様で、白色ないし灰白色の地に黒褐色の小斑点(はんてん)がある。春季もっとも早くから現れる種の一つで、日本西南部では第一化の春型は3月中・下旬から、第二化は5月下旬から6月上旬より、以後引き続き発生を繰り返して秋季に及ぶ。幼虫のおもな食草は各種のマメ科植物の花蕾(からい)・新葉であるが、ときにバラ科、タデ科、ミズキ科、ミツバウツギ科、ヒルガオ科、ブナ科、ミカン科、シソ科などでも幼虫が成育することが知られている。蛹(さなぎ)の状態で冬を越す。
8.ルリタテハ http://p.tl/pQxJ
【瑠璃〓蝶】、 blue admiral、[学名:Kaniska canace]
昆虫綱鱗翅(りんし)目タテハチョウ科に属するチョウ。日本では北海道より八重山(やえやま)列島にわたって分布は広いが、とくに普通のチョウというわけではない。国外では朝鮮半島、中国、台湾よりインドにかけて分布、またスマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島、フィリピンなどのマレー諸島の山地にも産する。はねの開張は63ミリ内外。中形のチョウではねの表は黒色、瑠璃(るり)色を帯びた白帯が外側を走り、きわめて特徴があってこれに紛らわしい種は日本およびその近隣地域には存在しない。はねの裏面は枯れ葉状。敏感なチョウで飛び方も速く、これをとらえることは容易ではない。腐果や樹液に集まるが、普通は花にこない。日本西南部の暖地では普通年3回(6~7月、8月、10月)の発生であるが、北海道あたりの寒冷地では年1回の発生となる。幼虫の食草はユリ科のサルトリイバラ、シオデ、ヤマガシュウ、ホトトギス、各種のユリ類など。近縁のキタテハ、ヒオドシチョウなどと同じく成虫の状態で冬を越す。
9.ルリハコベ http://p.tl/NxW8
【瑠璃繁縷】、[学名:Anagallis arvensis L.]
サクラソウ科の一年草。茎は四角形で細く、多数分枝してはい、広がる。葉は無柄で対生し、長さ1~2センチで先はとがる。茎葉ともに毛はなく、緑白色である。春、各葉腋(ようえき)に花柄を出し、約1センチの花を上向きに開く。花冠は五裂して先端は丸く、初め青紫色で、のちに赤く変わる。花期後、花柄は下向きになり、小果ができる。海岸に沿った日当りのよい道端に生え、西日本から熱帯地方に分布する。名は、花色を瑠璃(るり)に例え、草姿がハコベに似ていることによる。花が初めから赤色の品種をアカバナルリハコベといい、小笠原(おがさわら)では、これが普通である。
10.オオルリ http://p.tl/2twj
【大瑠璃】、 blue-and-white flycatcher、[学名:Cyanoptila cyanomelana]
鳥綱スズメ目ヒタキ科ヒタキ亜科の鳥。ロシア連邦のアムール地域およびウスリー地方、中国東北部、朝鮮半島、日本で繁殖し、インドシナから大スンダ列島に渡り越冬する。全長約16センチメートル。雌雄異色。雄は上面が濃いコバルト色で金属光沢があり、のどから胸にかけては黒く、腹は白い。雌は上面がオリーブ褐色で、下面は淡い黄褐色。日本では、九州より北の山地の渓流沿いにすみ、岩壁のすきまに巣をつくって、4~5個の卵を産む。ヒタキ類の典型的な昆虫のとり方をし、いくつかの決まった止まり場にいて、近くのカやゾウムシなどの小甲虫をみつけると、そこから飛び立って空中でつかまえ、止まり場に帰るという方法をとる。雄は渓谷の高木のこずえで美しい声でさえずり、縄張りを守る。美しい姿と声を楽しむために、かつては盛んに飼われ、ウグイス、コマドリとともに日本の三名鳥とされた。ルリと略称されることもある。