鑑定書偽造144通、違法手続き61回…土地家屋調査士に実刑判決
無資格で不動産鑑定業、土地家屋調査士業、司法書士業を行ったとして、不動産鑑定評価法違反や詐欺などの罪に問われた土地家屋調査士、藤井洋被告(60)の判決公判が10日、大阪地裁で開かれ、末弘陽一裁判長は懲役4年(求刑懲役6年)を言い渡した。藤井被告が代表を務める不動産鑑定会社「都市鑑定」(堺市堺区)は求刑通り罰金50万円とした。
末弘裁判長は量刑理由で、藤井被告が不動産の鑑定評価書144通を偽造し、土地家屋調査士でなければ行えない登記の申請手続きを、資格が取り消されていた間に61回行ったなどと指摘。こうした行為での売り上げは藤井被告が認める分だけでも計約1240万円に上り、「利欲目的による職業的犯行。無軌道ぶりは著しい」と断じた。
判決ではほかにも、国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金など計940万円をだまし取った詐欺罪なども認定された。
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