Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

BCJのメンデルスゾーン「エリアス」は歴史的コンサート

2021-01-17 22:14:00 | バッハコレギウムジャパン
今日はバッハコレギウムジャパンのメンデルスゾーン「エリアス」でオペラシティ。
なんという演奏会だったろう。
加耒さんの歌で1部が始まるや直ぐに胸が熱くなり、大編成オケの音に心揺さぶられ、旧約聖書のドラマの世界に突き落とされた。ステージと客席が一体化して、尋常でない空間となっていた。

加耒さん、中江さん、西村さん、清水さんの歌で迫真のドラマが展開し、エリアスがバアルの司祭たちを殺戮して1部は終わり。息もつけない65分だった。

2部は形勢逆転してエリアスは逃亡。長い苦闘の末にやっと神と対面。
再び力を得て神に仕え、やがて天に登るまでの60分。
素晴らしい合唱の場面がいくつもあった。松井さんたちの美しい重唱。迫真の大オーケストラ。加耒さんは偉大な歌手だった。鈴木マエストロの全霊を感じた。

でもそうしたことよりも、非常事態宣言下の今日、東京で、BCJがエリアスを演奏したことが偶然ではなく、運命的なことに思えた。

かれらは今日コロナ禍の東京で、エリアスを歌わなければならなかったのだ。
そしてぼくらは聴かねばならなかった。
そのように神がお決めになったのだろう。
日本、いや人類はパンデミックで苦しめられているが、エリアスは来たると言われたのではないか。

素晴らしいという表現より、歴史的な、偉大な、というのがふさわしいコンサートだった。

















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