Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

辻井伸行・三浦文彰・ARKシンフォニエッタのベートーヴェンナイト

2021-06-09 23:23:00 | 辻井伸行
今夜は辻井伸行・三浦文彰・ARKシンフォニエッタのベートーヴェンナイトでサントリーホール。
三浦さんはニ長調Op. 61で、辻井さんはOp. 73「皇帝」。
ただARKがレジデントオケで指揮が三浦さんだというのは、チケットをとったときは分かっていなかった。
 
この2人のドキュメンタリー「音で語らう」(2019)は若き天才の素顔がうかがえてとても興味深く、同世代ゆえの仲の良さ、楽しそうな交流ぶりは微笑ましかった。
 
それはともかくヴァイオリン協奏曲からはじまって、ARKはサイトウキネンやムーティの春祭オケのレベルではないと思った。
それから、こんな作品のソロを弾きかつ指揮をするのも無理だとも。指揮をしてないとき、強すぎるパートがあったり、意識が統一されてない。
 
この作品は昨年12月に諏訪内さんがN響とやったのを聴いた。導入部のあと諏訪内さんが弾き始めたら、しばらく身じろぎ、いや息さえつけなかったが。三浦さんにはそういう感じにならなかった。
中低音から超高音での様々な音色も、強烈な何かを表現する、って感じがない。物足らない。
ソロの合間にあまり機能してない指揮をしてるのもやや興醒め。もっと迫真のヴァイオリンを聴きたいのにと。
 
辻井さんは3月に読響とのチャイコフスキーを聴いたが、ダイナミックな速弾きへの驚愕や、胸が締め付けられるような柔らかく繊細な音色に、強烈な印象を受けた。
で、今日の皇帝は、といえば、そこまでの感動はなかった。
オケのせいもあるけど、ちょっとあまったるい、やわな皇帝に思えた。
 
というわけで、もちろんレベルの高い演奏ではあったのだけど。
とても期待が高かったので、そのぶんちょっと、って感じかな。
でもこの2人のコンサートにはこれからも行く。読響やN響など一流オケとの共演や独奏、聴きたいから。
 
 












 


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