あおぞら文化村便り =フォト俳句 エッセイ 野菜作りと今日の一品 縄文のこと=   

何でもありの文化村から発信します。野菜作りのこと、迷シェフの今日の一品、ネイチャから路地裏まで写真三昧、そしてフォト俳句

No.46 フォト俳句 中谷賞頂きました!

2024-02-21 07:02:07 | フォト×俳句

 

 辰年の幸先よろしく フォト俳句 トップ賞を頂きました。以前にも「初夢」を題にした句が同じく中谷賞を頂いたことがあり、何か相性のようなものがあるのでしょうかね?

 被写体は、採集してきた植物を使って自己流の撮影方法で撮影しています。このような写し方を始めたきっかけは、リーフアートとかいう葉っぱを使って繊細な切り絵を創作する作家さんの作品をみたときに、カメラを使って何らかの方法で同様の風景を作り出せないものかと思ったからです。

 背景には自然の空気感を出すために斜光線の強い朝夕、明るい雰囲気を出したいときには日中の白い雲や青空を選びます。

 自分自身、山岳写真の撮影に没頭していた時期がありました。その時々の光景は今でも忘れることはありません。そして朝夕の空のグラデーションは特別です。

 それまで星が輝いていた天空が、うっすらとバイオレットに変化していく様、岩山の山岳に映し出されるモルゲンロート、北アルプス涸沢では朝の穂高連邦、スイスゴルナグラードでは朝はマッターホルン、夕にはモンテローザの山塊、その荘厳な光景に魅了されたのを鮮明に覚えています。

 グリンデルワルトにある日本語案内所の安藤所長が、毎月インターネットで「グリンデルワルト便り」を発信しています。それによると、今年のアイガーやベッターホルンなどスイスを代表するスノーエリアでも雪が極めて少なくてウインタースポーツは大変とのこと。

 暖冬は、世界規模で起きているようです。やはり冬には白い世界が一番、雪国で生活する方にとっては大変な時期でしょうが。

春夏秋冬、季節を楽しめる日本。でも、最近は春と秋が随分と短くなってしまった感。巡る季節、このこと自体有限でありこの先いつまで続くのか。そんなことすら脳裏をよぎる大変な時代に我々は直面しているのだなと思いを新たにしました。 

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No.45 雪の奥日光を歩く

2024-02-06 11:16:33 | 

No.45 雪の奥日光を歩く

2024年1月31日、今季初の雪のエリアに踏み込みました。夜明け前に車を繰り出して奥日光へ。8時頃に戦場ヶ原着、シラカバなどの木々に付いた霧氷がひときわ輝いていました。

「冬の山に来たなあ」と、実感新たにしました。

9時過ぎ、湯ノ湖湖畔の駐車場に車を入れ、朝もやに包まれた湯ノ湖の光景を撮影すべくいそいそと準備をして湖畔に立ちました。ビンビンと肌を刺すような寒さですが、静寂の湖畔は清々しい空気に満たされていました。そのあと、自分にとって大事な撮影ポイントである源泉にむかいました。大地からふつふつと湧き出る源泉、立ち込める硫黄の臭い、不安を掻き立てる硫黄の黄色い色や何かの成分が変化した緑色、熱湯に浸って変色した葉っぱ。じっと眺めていると地球の奥底を覗いているようで不思議な感覚に陥ります。湯の湖畔を含めかれこれ2時間ほど撮影に夢中になっていました。

今日の目的のもう一つ、金精ルートのスノーシューを予定していたのですが、変更して光徳牧場に向かい、光徳沼付近に撮影ポイントを移しました。牧場付近は全面雪面なので、ここでスノーシューに履き替え、歩き始めました。平日ということもあってか、訪れる人も少なく、広い牧場や光徳沼付近は、まさに独り占め。最高の気分です。沼のほとりには腰を下ろすのにちょうどいい形の太い木の枝が横たわっていて、ここに来たときの定席にしています。

コンビニで仕入れた昆布と明太子のおにぎりを頬張りました。旨かったことは言うまでもありません。

少し離れたところに目を移すと、川に向かって大人のサルがゆっくりと歩いていました。少し間をおいて子ザルがちょこちょこと、あとから付いて出てきました。私がいることに気が付いてはいるようでしたが、無視されました。

今日の行動範囲は狭かったためか、時間を気にすることもなくゆっくりと撮影することができ、冬の陽ざしに照らし出されたササや、風が作った雪の紋様を眺め、頭上のミズナラの木々を仰いだり、姿は見えない冬鳥がのびのびと囀る声に耳を傾けたり、心底楽しむことができました。

自分ひとり、この幸せな空間に身を置いていると、ときどき頭に浮かんでくることがあります。

「この日常はいつまで続くのだろうか」 

国内外ともに自然環境や民族間の問題、格差社会、政治、経済などなど様々な分野で不安要素が増大する今日、そのことが頭の中をよぎります。私には終焉に向かって疾走しているようにも見えます。

人類史始まって以来、常にさらなる欲求を追及して成し遂げてきた人間。いまや生き物の世界の頂点に君臨するホモ・サピエンス。さて、その行きつく先は.....

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