「アジアの屋台でごちそうさま」 浜井幸子著
いつかラオスの旅エッセーを書きたいと思っているが、滝や洞窟には関心がなく、「象さん」にも関心がない、トレッキングや
カヌーなどの水上スポーツにも興味がない、料理となれば「美味しい」以上の言葉は浮かばず、おまけにラオスの宗教となると
サッパリわからない、まるで達磨さん状態(手も足も出ない)でエッセーなど書きようがない。
ところがこの本は「食うことだけに」限定して書かれている。「あ~、喰べまくりだけでエッセーがかけるのか」と妙に納得して
しまう。おいしい旅エッセーである。
ベトナム、ラオス、ミャンマーの喰いまくりの記録で、3つの国の料理の違いが微妙に詳細に表現されている。
屋台料理を軽妙なイラストと料理図鑑のような写真付きで「これでもか~、これでもか~」と説明している。
こと細かく料理の素材から作り方まで解説されていて食に対する表現力の豊かさに驚かされる。読んでいて食べた気分になるのが
不思議である。
出版は1998年と今から22年前で、為替レートなど実情に合わないこともあり、「あれ、メオ族ではなくモン族ではないの?」
と言ったところもあるが、内容的には新鮮で22年後の今でも充分通用する。
見知らぬ土地で、現地に溶け込み、地元の人たちと積極的に交流する様子が描かれている。このバイタリティと開放的な性格は、
自閉症的な旅をする我が身と比べて、うらやましい限りである。
何よりも、エッセーの内容に「嘘」が書かれていないのがよい。
「アジアの屋台でごちそうさま」 浜井幸子著
発行所 情報センター出版局 1500円+税
いつかラオスの旅エッセーを書きたいと思っているが、滝や洞窟には関心がなく、「象さん」にも関心がない、トレッキングや
カヌーなどの水上スポーツにも興味がない、料理となれば「美味しい」以上の言葉は浮かばず、おまけにラオスの宗教となると
サッパリわからない、まるで達磨さん状態(手も足も出ない)でエッセーなど書きようがない。
ところがこの本は「食うことだけに」限定して書かれている。「あ~、喰べまくりだけでエッセーがかけるのか」と妙に納得して
しまう。おいしい旅エッセーである。
ベトナム、ラオス、ミャンマーの喰いまくりの記録で、3つの国の料理の違いが微妙に詳細に表現されている。
屋台料理を軽妙なイラストと料理図鑑のような写真付きで「これでもか~、これでもか~」と説明している。
こと細かく料理の素材から作り方まで解説されていて食に対する表現力の豊かさに驚かされる。読んでいて食べた気分になるのが
不思議である。
出版は1998年と今から22年前で、為替レートなど実情に合わないこともあり、「あれ、メオ族ではなくモン族ではないの?」
と言ったところもあるが、内容的には新鮮で22年後の今でも充分通用する。
見知らぬ土地で、現地に溶け込み、地元の人たちと積極的に交流する様子が描かれている。このバイタリティと開放的な性格は、
自閉症的な旅をする我が身と比べて、うらやましい限りである。
何よりも、エッセーの内容に「嘘」が書かれていないのがよい。
「アジアの屋台でごちそうさま」 浜井幸子著
発行所 情報センター出版局 1500円+税