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頑固になった、キレやすくなった……。そのとき「年寄りはそういうものだ」とあきらめてはいけません。対処が遅くなれば、事態はより悪化します。3つのテーマに応じて、専門家にアドバイスをもとめました。「老親にありがちな事例」について――。
【第1位】都合が悪くて、聞こえないふり
「忘れず薬を飲んでね」「部屋を片付けて」と言ったのに、親が聞こえないふりをしたり、返事はしたものの、実際は頼んだことをやってくれないことがよくあります。
これは性格が頑固になったわけではなく、聴力が低下し、本当に聞こえていないことがほとんどです。なかでも聞こえにくくなるのが、「高い音」です。特に若い女性の声は聞き取りづらくなります。
ただし本人は、「聞こえない」とは言ってくれません。「聞き返したら悪い」と気を使ったり、確認が面倒になったりして、わかったふりをすることが多いです。ところが肝心の内容が聞こえていないので、頼んだ通りには行動してくれないわけです。
難聴が原因なら、家族が「ちゃんと聞いてよ!」と怒鳴っても問題は解決しません。まずは試しに、いつもより低い声でゆっくりと話しかけてみてください。早口になりやすい人は、親が話すスピードに合わせるよう心掛けてください。また、難聴の予防改善にはマグネシウムが効果的なので、海藻やアーモンドなどを食生活に取り入れるのもよいでしょう。すでに難聴が進んでいるなら、補聴器の使用も検討してください。日本では補聴器に抵抗を感じる人が多いのですが、最近のものは非常に小さく、耳に装着してもほとんど目立ちません。
【第2位】運転・散歩中に、赤信号を渡る
運転中に赤信号を見逃したり、信号が赤なのにゆっくりと横断歩道を渡ったりと、高齢になると交通に関する困った行動も多くなります。特に運転については、高齢者による事故が大きく報じられることが増えたため、少し車をこすっただけで、若い人でもこするのに、家族も「運転をやめさせようか」と考えがちです。しかし認知機能に問題があれば、免許は更新できないはずですし、それだけで運転をやめさせると、かえって認知症を発症しやすくなることがわかっているので、安易に免許を取り上げないほうがよいでしょう。
では、運転中にしろ横断歩道を渡るときにしろ、なぜ赤信号を無視するかといえば、最大の原因は目の機能低下にあります。高齢になると、視力は悪くなくても、視野が狭くなります。しかも年齢とともにまぶたが下がるため、特に上のほうが見にくくなります。だから、高い位置にある赤信号が目に入らないのです。
まぶたが下がるのを予防するには、ホットタオルなどで目の周りを温めて、血流をよくすること。また、コンタクトレンズは長時間の使用を控えるか、眼鏡を勧めてください。特にハードタイプは、まぶたが下がりやすいので要注意です。
根本的な解決策としては、眼科で手術を受ける方法もあります。まぶたの皮膚を切って上を見やすくするもので、30分から1時間程度で終了し、1週間ほどで抜糸できるので、体への負担は少なくリスクもほとんどありません。
【第3位】止まらない、ネガティブ発言
高齢になると、「私のことが邪魔なんでしょ」などとネガティブな発言が増える傾向にあります。聞かされる家族は気が滅入りますが、「そんなこと言わないで!」と注意しても効果はさほどありません。人間の脳は、昔のことはポジティブに捉え、最近のことはネガティブに捉える構造になっています。だから高齢者は、「昔はよかった」という話はしても、最近のことはどうしても悪く言いがちなのです。
家族は親を気遣うつもりで、「料理は私がやるから、お母さんはゆっくりして」「庭の木の手入れは危ないから、親父はやらなくていいよ」などと言いますが、親は自分が役に立たない人間のように感じます。すると、ますます発言がネガティブになるのです。
この場合の適切な対応は、むしろ親に家事や仕事をお願いすることです。植物の世話や安全な場所の掃除などを頼むとよいでしょう。さらに「お手伝い、ありがとう」といったポジティブな反応を忘れないこと。高齢になるほど感情を伴う記憶は残りやすくなるので、少し大げさなくらいに表現すれば、親も満足感や充実感を得た記憶が定着しやすくなり、ネガティブな発言は自然と減っていきます。
▼老親にありがちな事例とやってはいけない対応策
(1)言うことを聞かないとき
×:親に怒る
○:低い声で話す
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(2)運転・歩行が危ないとき
×:外出を禁止する
○:目を温める
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(3)ネガティブ発言が多いとき
×:やめてと言う
○:役割をつくる
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「出戻り」という言葉があるように、昔から離婚後は実家に戻るイメージがあります。しかし、誰もが実家に頼れるわけではありません。両親と折り合いが悪かったり、行き来はするものの苦手意識を抱えていたり、病気がちや高齢だったり…。既に亡くしているという人もいるでしょう。
小さな子どもを抱えて離婚を考えるときには、「実家に頼れないかも」と思い悩む人もいます。実際には、意外にも実家に戻らないシングルマザーは約7割でした。
昭和のガンコおやじと距離を取ることに
離婚後、実家に戻らない選択をした筆者。周囲のシンママ(シングルマザー)にも、実家に戻らない選択をした人、一度は戻ったもののその後自分でアパートを借りた人がいます。
友人のAさんは、離婚前の別居で実家に戻りました。当時を振り返って「お金もなかったし、離婚の話し合いに揉めて疲れ切っていたので、実家に帰らせてもらって助かりました。いつでも相談できたし、母は何かと気にかけてくれ、家の中に人がいるだけでその頃はとても心強く思いました」と語ります。
そんなAさんも、離婚して1年後は実家を出ます。「父親がいわゆる昭和のガンコおやじ。何でも自分の言うことを押し通し、急に怒り出すので、私自身子どもの頃から苦手でした。段々と私の子どもたちにも同じようにするので、子どもたちも苦手意識を持つようになって」。
昔と今は違うと説明しても、怒って話し合いにならないAさんの父。「子どもたちの反応はもちろん、私にも自分の意見を押し付ける父に、これでは自立できないなと。母親ひとりしかいないのに、子どもたちに親との関係で悩んでいるところも見せたくありませんでした。今は子どもたちとアパートに住み、月1回程度会っています」。
周囲に話を聞くと、実家の両親と折り合わず、実家を出るシングルマザーは少なくありません。時代の流れも変わり、親世代には理解しがたいこともあるのでしょう。「孫疲れ」という言葉もあるように、両親にとっても時々会うくらいがちょうどいいのかもしれません。
田舎暮らしに老後の不安を感じて
思いきって地方から首都圏に出てきたのがシングルマザーのTさん。「地元に戻るべきか悩みました。地元は過疎地域で医療体制も不十分。子どもの望む進学先に出してやれる可能性は低く、選択肢がかなり狭まります。
加えて不安になったのが、自分の老後。老後は2000万円必要といわれていますが、田舎だと車がかかせないんです。ガソリン代や保険料だけでなく、車検、修理代、車の買い替え…と大金がかかり、車を保有し続ける自信がありませんでした。子どもが小さい時期さえ乗り切れば、都市部で暮らした方がいいだろうと引っ越しを決めました」。
誰にも頼らない生活は大変でしたが、「会社の先輩が勧めてくれたベビーシッターを利用しています。都市部はシングルマザーでなくても、実家に頼れない人が少なくないんですよね」。頼れるサービスを総動員し、ママ友の力も借り、子どもが小学校にあがると生活が落ち着いてきたと言います。
筆者も同じような不安を抱え、地元に戻りませんでした。その代わりに決めたのが「住む地域に溶け込むこと」。地域の集まりや習い事に顔を出し、役員も経験。少しずつ知り合いを増やしていくことで、「遠くの親戚より近くの他人」の良さを感じています。
実家に戻らないシングルマザーは7割
厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によると、親と同居するシングルマザーは27.7%(平成23年は28.5%)。約7割の母子家庭は、親と同居せずに暮らしています。一方で、親と同居する父子家庭は44.2%(平成23年度は50.3%)。実際は父子家庭の方が親との同居が多いのです。
シングルマザーの場合、もともと主に母親が子育てをしていたため、子育てと仕事や家事などの両立に慣れていることが考えられるでしょう。また、現在は一時保育やファミリーサポートセンター、ベビーシッターなど頼れるサービスも増えてきているという利点もあります。
頼れるサービス・ヒト・相談先を探して
実家に頼らない子育てをするとき、「頼れるサービス・ヒト・相談先」を決めることで筆者は安心できました。子育ては家にこもってしまうと行き詰りやすいので、できるだけ広く、多くのものに頼ると決めたのです。
頼れるサービスは「保育園、一時保育、病児保育、病後児保育、ベビーシッター、ファミリーサポートセンター」など。自治体が独自に行っているサービスもあります。いざというときのために、土日や夜でも預けることができる一時保育やベビーシッター探しをすることでさらに安心。まずは登録するだけでも「困ったときにはこのサービスがある」と心強いものです。
頼れるヒトはママ友を作ったり、近所のおじいちゃんおばあちゃんと仲良くなったりと、少しずつ築いていきます。園の役員、PTA、育成会役員、地域の集まりや公民館の習い事などで知り合いを増やすことも可能です。
こうして、「育児相談は園の先生や保健師」「健康相談はこの小児科、耳鼻科、眼科、歯科、整形外科、内科」「世間話はこのママ友や隣のおばあちゃん」など、相談相手や話し相手も少しずつできるようになりました。
特に小児科や内科では不安ごとを丁寧に説明し、「この先生なら頼れる」と思える病院へ通っています。悩みがあればすぐに相談し、具体的な解決策へと動くことができるのです。
離婚を経験した女性は、我慢が続いたからこそ子どもの選択肢を増やしてあげたり、自分らしい人生について考えることが多いでしょう。現実には親と同居しない選択している女性も多いので、不安になるより前に、まずは自分の人生設計や頼れるサービスを探してみてください。
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氷河期世代の38歳無職の男性は、年金暮らしの70代の両親と同居し、すねをかじっている。大卒後に不動産会社に就職したが営業の厳しさについていけず、1年で退職。その後に入った企業も「ブラック」ばかり。ここ数年は一切働いていないが、コンビニなどには毎日行けるマイルドなひきこもり状態。倹約を重ね、自分たちの死後に息子が生きていけるか心配する両親にファイナンシャル・プランナーがかけた言葉とは——。
氷河期世代の就職難に加え、やっと入った会社はみな「ブラック」
相談者から家計の状況を伺い、将来のシミュレーションや改善策をアドバイスするのがファイナンシャル・プランナーの仕事です。最近はコロナ禍で、オンラインでの相談が多くなってきました。
しかし、高齢の相談者の場合はそうはいかず、直接お会いすることになります。特にひきこもりのお子さんを心配する親御さんは70代、80代の方が多く、3密を避けながらの面談となります。今回、30代後半のお子さんの将来を心配される、70代の夫婦の相談も、感染対策に配慮しながら行いました。
【家族構成】
・父親:72歳(年金生活) 年収180万円
・母親:70歳(年金生活) 年収85万円
・長男:38歳(無職)
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【資産】
・預貯金:1500万円
・自宅:戸建て持ち家
お話を伺うと、お子さんは息子さん1人ですが、今は無職で親の年金収入で暮らしています。いわゆる氷河期世代で、大学卒業後になんとか不動産会社に就職できたものの、営業の厳しさについていけず、1年で退職してしまいました。それだけでしたらまだやり直しがきくのですが、その後の就職先がブラック企業ばかりで、短期間のうちに転職を繰り返すことになってしまいました。何度目かの転職先を退職した後には就職活動に慎重になり、無職の期間が長くなってしまいました。
ブラック企業が続けば、就職に慎重になる気持ちもわかります。しかし無職の期間が長引くと就職はますます厳しくなり、面接に応じてくれるのはブラックの気配がする会社ばかりになってしまいました。すっかり転職の悪循環にはまり込み、本人は就職活動に嫌気がさしてしまったようです。
「コンビニには毎日のように行ける」マイルドなひきこもり38歳の肖像
けっして、部屋にひきこもっているわけではなく、普通に会話はできますし、近くのコンビニなど外出もよくするそうです。ただ、こと就職となると腰が重くなってしまうようでした。今ではすっかり無職の生活が長くなってしまいました。こうなると、正社員での就職は簡単ではありません。
両親も、初めの頃は何かと就職活動をするように声をかけていましたが、当面の生活費に困っているわけではなく、いつしかこの状態に慣れてしまったようです。
「重いものの買い物に付き合ってくれるし、車で病院に送ってくれるので、家にいてくれて助かることもあって……」
と、母親は現状に満足してしまっているようです。父親は父親で、
「実は私もかつては、わりと転職を繰り返していたこともあって、あまり強くは言えなかったんですよ」
と苦笑いです。
「年1回温泉ももやめなければいけませんね……」
お話を伺う限りでは、お子さんは他人とコミュニケーションが取れないわけではありませんので、何かのきっかけがあれば、正社員は無理でも仕事に就くことができるように感じました。ただ、私は就業支援の専門家ではありませんので、安易なアドバイスはできません。
「わかっています。今回相談させていただきたいのは、もし、このままの状態が続いて、息子が生活していけるかどうかということです」
との父親の希望ですので、さっそく私は、家計状況を詳しく伺って、将来の状況をシミュレーションしました。
「う~ん。ご両親がお元気の間は問題ないのですが、ご長男お一人になるといずれは生活費が足りなくなる可能性が高いでしょう」
と私は、分析結果を見ながら答えます。
「そうですか。ではもっと節約をしなければなりませんね」
と母親は肩を落とします。父親は残念そうにつぶやきました。
「年に1回は、夫婦で温泉に行っていたのですが、それもやめなければいけませんね」
「最悪、貯金が底をついても、それはそれでご長男の人生ですよ」
聞けば、長男の将来が心配で、リタイア後も大きな旅行はせずに、倹約に努めてきたそうです。それを聞いて私は言いました。
「確かにシミュレーションではそうなのですが……。いいじゃないですか、温泉ぐらい行きましょうよ。いままで一生懸命働いて、一生懸命倹約してきたんですから!」
「息子はどうなるんですか?」
「貯金が乏しくなってきたら支出を抑えるでしょうし、それでも足りなくなれば自宅を売ることもできますから、何とかするでしょう。最悪、貯金が底をついて生活保護申請することになったとしても、それはそれでご長男の人生ですから」
ファイナンシャル・プランナーとして、こんな答えはほめられたものではありません。それでも私は言わずにはいられませんでした。両親は、懸命に働いて貯蓄をし、長男のためにできるだけ使わずに貯めてきました。老後に多少使っても罰は当たらないでしょう。
普段、働けないお子さんがいる家族からの相談では、お子さんの平均寿命まで貯蓄が維持できるように改善策を考えます。節約を勧め、できる限り多くの財産をお子さんに遺すこともお勧めしています。
無理して財産を遺すことはない。まずは親の老後の生活が優先
しかし、無理をしてまで財産を遺さなければならないとは考えていません。まずは親の老後の生活が優先です。介護に費用がかかることもあります。たまには楽しみがあってもよいでしょう。その上でお子さんの家計維持を考えたのでよいのではないでしょうか。
実際、貯蓄がかなり少なくなれば、自然と支出を抑えるようにもなります。状況によっては働き始めるかもしれません。はじめからアテにしてはいけませんが、どうしても生活していけないようであれば、公的な支援を頼ることもできます。
このような動きによる変化はシミュレーションに反映できませんが、本人の自覚を期待して、ある程度は突き放すことがあってもよいのではないでしょうか。できれば子供が安心して生活していけるように環境を整えてあげたいものですが、子供の老後の生活保障までが親の義務とは言えないでしょう。
そう思うからこそ、私はご両親に「お子様のことも心配ですが、ご自身の生活を優先してください」と申し上げています。ファイナンシャル・プランナーとしては、改善策をご提案して、お子さんが生涯生活に困らないような資金計画をご提案したいと考えていますが、それがすべてではないとも思っています。ときには生活費が不足するシミュレーションのままで相談を完了とすることもあるのです。
「そうですね。息子の生活は心配なのですが、このぐらいの楽しみは許されますよね」
「もちろんです」
シミュレーションの結果を見たつい先ほどとは違って、夫婦には笑顔がありました。
追記・息子さんのこと。就職して自分の考えに合わせてくれる会社はありません。息子さん自身が会社に合わせないとどこの会社行っても同じです。息子さん自身が変わることです。自己改革を促進するグループの助けを借りてはどうでしょうか。