徒然草庵 (別館)

人、木石にあらねば時にとりて物に感ずる事無きに非ず。
旅・舞台・ドラマ・映画・コンサート等の記録と感想がメインです。

真田十勇士 (2015年再演) 4回目 ネタバレあり 

2015年01月18日 | 舞台



東京公演も折り返し地点!真田舞台4回目です。
今日は6列目通路脇すぐという、これまた良席。

この中毒性・・・真田シート怖いよ・・・。 ←


 ☆


恒例、殿のアドリブ@めしや。センター試験ネタで来るかな?と思いきや・・・

「あやつらのごつい手で作ったかと思うと腹も立つが、それ以上に!江戸公演中日と言うのに、あの小さい方がもう声をなくしておるのが何より腹が立つわ!もう、何とかせいっ!」

場内大爆笑!私も爆笑。
そして「殿、淀の方様も結構危ないです・・・」と心の中でツッコミしましたw


 ☆


1月17日(土)昼公演 Sally事件簿

今日は冬の陣でまさかの 大 ア ク シ デ ン ト が。

十勇士の個々の見せ場。清海・伊佐、十蔵、小介、甚八、大助、六郎、才蔵の見せ場が無事終わり、次は佐助(柳下くん)。

と思ったら!出てきてすぐにモブ兵士とやりあう場面でなんと・・・

舞台上手から転落!!!

一瞬のことで、視界から消えて「え?」と思った私には槍を持ったまま呆然と立ち尽くすモブ兵士しか見えず・・・数秒後に佐助が舞台の下から這い上がってきて「あ!落ちたのか!」どうするかな、と思っていたのですが、そのまま上手の袖に飛び込んでしまい・・・明らかに足を引きずっていたので、これは落ちた時「やっちゃった」んだな・・・とすぐに分かりました。

そして、続くシーンは・・・消えてなくなってしまいました。
ホントに劇場中が戦慄した一瞬でした。




ここも、ここも、全部なし。

モブ兵士も(佐助に斬られる役だったのに)出番がなくなったので一瞬「どうしよう?」という感じでしたがすぐに舞台上方へ駆けて行ってハケ。次に佐助を追っかけていくはずだった雑兵たちも相手がいない状態でとりあえず舞台を上手から下手へ突進。

その後は鎌之助の殺陣があって、殿が出てきて、最後十勇士勢ぞろいで勝鬨をあげる・・・「やっぱり佐助いない!」

幕間に友人とも「出れるかな」「めしやの場面でも、かなりダメそうな気配が・・・痛そうだった」と話してばかり。心配ですっかり芝居どころではなくなってしまいました・・・orz

第二幕は開始が遅れ、始まるのかどうか・・・最悪、上演中止もあると思って不安で仕方ない状態。何とか10分押しで始まったものの、佐助こと柳下くんは足を引きずり痛々しく、もちろん動きは鈍く、殺陣は全てカット&出ハケも変更。
負傷レベルが足を引きずるだけでなく「走れない」「座れない」「舞台のスロープや段差を上がれ/降りられない(ソロソロとつたい歩きのような)」…見せ場はまだいくつかありますので、もう心配で心配で。

とりあえず今日の昼第二幕の変更点はこんな感じでした。
今日だけ観た人は何が何だか分からなかったかも…(-_-;


・西芳寺へも走って行けない&ハナとの殺陣がまともに絡めない。←上がって行けない
・本丸への潜入も床から出るのではなく下手から出現。←息が上がり、立っているのもやっとといった風情。
・鎌之助と夕日を見るシーンは一応上段まで上がっていくものの、足取りは・・・。
・紀州山地での伊賀忍軍との戦いも「立ったまま」←そもそも舞台を駆け下りることがムリ。
・斬られたハナを見て激高して切りかかるシーンはカット。甚八のそばで小介・才蔵vs半蔵の戦いを見ている。
・半蔵と斬りあうのは小介。台詞も変更。
・才蔵が「小介やめろ!」のあとに半蔵に直接「行け!」の流れに。←小介大活躍!!!
・ラスト、十勇士勢ぞろいシーンでは舞台上段からおりてくるが、本当に足を引きずっていて見ているほうが辛い!!


なんとか下まできたところで幸村様が抱きとめるようにぐっと肩に手を回していたの見て、やっと終わった!と安堵で涙してしまいました・・・。柳下くん、最後まで気力と意地と責任感だけで演じていた印象です。カンパニーもそれぞれのポジションで必死で変更点に対応しながら支えあって乗りきっていました。

あの第二幕、何とか芝居のテンションを上げようとする皆の鬼気迫る感・・・パパ鎌之助ももちろんですが、特筆すべきは大野修理治長(小須田さん)の殺陣と死にっぷり!!あんな這いずって退場とか今までやってなかったし!!!何があった!! ←

しかし。観ている方はホントに「お芝居どころではない」心境だったのですよ!!!
もちろんお芝居としても「あれが『真田十勇士』じゃないから!今日は事故だから!」と叫びたいほど。

カーテンコールでも柳下くんは蒼白な顔&いたたまれない様子で唇をキュッと結んで何度も頭を下げていました。カテコで十蔵が(最初はこらえていたのに)決壊して号泣していました。(同じDの子だし、舞台上で何とか助けてあげたかったんだろうけど、残念ながら十蔵と佐助の絡みは少ないのです・・・大阪城へ乗り込むの追っかけるときに下手ハケに変わったのを上段からダッシュ&ジャンプして追いかけることくらいしか。いい子だ、三津谷くん・・・)

正直、カテコで呼び出すのもかわいそうなほど痛々しく憔悴しきった様子でしたので「もう無理しないでいいからー!」「早くちゃんと手当てしてあげて!」と心の中で叫んでました。それもあってか?通常は最後まで3人で出て来るカテコ、今日は2回だけで佐助はおしまいで、ラストはハナちゃん(黒川さん)と幸村様だけでした。ハナちゃんも目元をぬぐって(泣いて)ました。上川幸村様も硬い表情でしたが、最後に少しだけ笑顔を見せてくれたので、良かったです。

気になって食事後劇場を覗いたら、夜公演は普通に上演していました。 ←信じられなかった。
日曜日マチネも予定通り上演するそうです。(マジか・・・?)


 ☆


佐助はあのアクロバットな動きが見せ所。そして今回は初演からぐっとお芝居もスケールアップしたし、役柄の説得力が出てきたな、と思って見守っていただけに、何とも心配でたまりません・・・!

まだ江戸公演は中日ですし、名古屋・大阪・博多の民が待っています!
無事動けるようになってほしい!!!と心から祈っています。


がんばれ!佐助!!!



<了>