連日連夜の舞台漬け3月の締めくくり、『オトナの銀英伝ナイト』に行ってきました(笑)
今更ですが『銀英伝』=田中芳樹先生の小説『銀河英雄伝説』(および付随するメディアミックス作品群)です。
卿にはこの会に参加する資格があるか。
この煽り文句に、俄然戦闘意欲が炎上!
当たり前だ!オトナ度にはかなり自信があるぞ!(←失笑w)
詳細はこちら ↓
http://www.ginei-night.com/
≪イベント概要≫
■ オトナの銀英伝ナイト Part1
ヴァーチャル・ヒストリー『銀河英雄伝説』の世界
■ 2014年3月25日(火)Open 19:00 / Start 19:30
■ リーディングシアター(朗読:陰山泰氏)
~ヤン・ウェンリー~ 銀河英雄伝説1 黎明篇より
■ トークショー 田中芳樹先生×鈴木勝秀氏(MC:安達裕章氏)
鈴木勝秀さん(以下、スズカツさん)の演出は、ちょうど一年前のサラヴァ東京リーディング上演が出会いでした。このときに膝詰めの距離で演じられる「リーディング」の奥深さに慄き、素晴らしい時間を共有させていただいたので、今回は私の好きな作品を取り上げていただいたこともあって、大変楽しみにしておりました。
あ、誤解のないよう申し上げますが、公演タイトルこそ『オトナの~』ですが、来ていたのは大半が『オタクの~』でした。想定の範囲内?(笑)しかも、濃いぃ~ファンの方。でも、これがシナリオや演出に既に条件として盛り込み済みであったと後のトークショーで聞いてある意味、すごく納得できました。
内容や感想は後ほどもう少し詳しく書かせていただきますが、舞台好きとしてはスズカツさんの「いま世の中は分かりやすいものばかりが好まれる傾向にあるけれど…」というお話や、原作ファンとしては3年ぶりにお目にかかった田中芳樹先生のお元気そうな姿と飄々とした爆笑トークに大喜びしておりました。
そして、朗読という形態ならではの「原作の持つ台詞力」――20数年前の出会いから今まで、この作品は何という多くの言葉を私の心に刻み込んでくれたのでしょうか。シンプルにヤン・ウェンリーだけを取り上げてもこの質量。この数倍の、いやすべての台詞が、未だに私の記憶の書庫にはちゃーんと整理され大切にしまわれていることに気づいたのも、うれしいことでした。あの台詞たちと向き合うことで、当時と今の自分にも向き合う、素敵な時間でもありました。
演出と構成そのものは好みの分かれるところでしたが、こういうのもありか、と面白かったです。
第2回の内容によっては、また都合をつけて行ってみたいと思います。←一応、次回は秋あたりどうでしょうかね?という話が出てましたw
でも、その前にハッキリ宣言しておかねばなりません。
私は20数年変わらず 帝 国 派 です!(笑)
(3/27追記)
≪企画のきっかけ≫ ※スズカツさんトークよりメモ
・世の中には「親切な」銀英伝(アニメやコミックス?)が溢れていて、それ以上に一人一人のファンが自分だけの作品世界を持っている。
・台詞だけで作品世界が浮かぶような人たちを相手にしたかった。
・企画が持ち上がった→本が送られてきて、仕事がスタート。作品の感想よりもまずは「形にせねば」。
・30年の歴史とたくさんの熱心なファンを持つ作品を扱う事へのものすごいプレッシャー。短期間で何をやっても無駄だと思った。
・それでも「聴いてもらえる、観てもらえる」舞台にしたいと思った。
・10巻を読み終えて、やるべきことが多すぎて…まず「全体をコンパクトに」とか「10巻を2時間くらいで」というのは到底無理だと(ここで観客の「当たり前じゃん」というような笑い声)だったらいっそ今回はトライアルということで、第1回と銘打って、もしこれで次があるなら第2回を実施して…と言うのを考えた。
・そうして一巻目の『黎明編』しかもヤンだけに絞っていった。読んで、自分はひたすら作品の台詞やト書きをサンプリングしていく作業。もちろんそのままの形ではなくて、色々な場面の台詞をつなぎ合わせたり、再構成したり。
・もちろん脚本はあったわけだが、今回自分自身で書いたのは10行ほど。あとはすべて本の中にある(台詞やト書き)。
・(全巻通して読んでいく過程で)最初は時間がかかった。登場人物や背景を覚えたり、確認したり、理解しないといけないから。でもそれが一旦頭の中に入ると、後半は読むのが早くなった。そうなると今度は「(読み進めるのが)勿体なくなる。でも、どんどん読めていった」
≪スズカツさんに聞く、演出家と作家の違いについて≫ ※メモより
・演出家は基本的に何もしないんです。自分がこういうのやりたいな、観たいな、というものがあって、それを作っていくんだけど、演じるのは俳優さんで、音楽演奏するのはミュージシャンで、照明とかは専門のスタッフが担当する。「こういうの」というイメージはあるけど、他人にそれをやってもらって初めて作品が成り立つ。それを「自分の作品」と言えるか、どうか、ね…。
・ホン(脚本)を書く、ということについては、これは自分でやらなきゃいけない。実は作家さんという職業の日常をとても知りたくて(笑)朝型なのか、夜型なのか、原稿いつ書いてるのか、作家同士のグループ、集まりみたいなものはあるのか、とか。
≪田中先生が語る小説家の一日≫ ※メモより
・典型的な一日、というのはないです。その日、その日で。飼っている猫が自分のところに来たら好物のちくわをやって、少し遊んで、ほとんど家から出ないで、時々遠出をするとしたら新宿の本屋さんに行ったり…という具合です。
・原稿を書くということについてよく、表現は違いますが他の作家さんにもあるらしいです…自分の頭で考えて書いている、というのではなく、何かが乗り移ってる、という瞬間。こうしたものはあるようです。勝手にキャラが動き出すというか、そうなると自分はベテラン俳優を使う新人監督のような気分になりまして。彼らに言うんです、「じゃあ、そこで死んでみて」とか(爆笑)。
田中先生のトークをあまり詳しく書くと、某所よりツッコミが入りそうなので、少しだけ。
≪告知≫
★『アルスラーン戦記』最新刊が5/11に出版されます!!!(歓喜!)
ただし、出るということはたくさん死ぬのでご覚悟のほどを。田中先生「それが作風と認識されてしまいました」(観客爆笑)
★荒川弘先生コミカライズの『アルスラーン戦記』田中先生曰く「原作者の『あたりまえ』で見過ごした部分や、あえて細かな描写をしなかった所を本当に丁寧にすくいあげてくださっています」
≪一番濃いぃファンは、あの方!≫
・(秘書の安達さん)『銀英伝』で驚くのは、あの数多い登場人物の中で、自分が誰それ?と思うようなマイナーキャラにもファンがいること。「私、誰それのファンなんです!」と言われて、心の中で「え…誰それ?!」と思うことも。でも、今まで会った中で最高に濃いファンだったのは、舞台でヤンを演じて下さった河村隆一さん。彼が今まで会った中で一番濃い銀英ファンだった。
・(田中先生)(河村さんが銀英のコアファンだったことについて)本当にありがたいことでしたねえ…。(しみじみ)
≪次回以降のプランについて≫
会場の条件などが変われば、コーラスだけでなく楽器を入れたり、複数の俳優が(役を演じるというよりは)交互に朗読するような劇のスタイルもできるかもしれない。パート10くらいまでできそうなボリュームはある原作だし。(笑)
今更ですが『銀英伝』=田中芳樹先生の小説『銀河英雄伝説』(および付随するメディアミックス作品群)です。
卿にはこの会に参加する資格があるか。
この煽り文句に、俄然戦闘意欲が炎上!
当たり前だ!オトナ度にはかなり自信があるぞ!(←失笑w)
詳細はこちら ↓
http://www.ginei-night.com/
≪イベント概要≫
■ オトナの銀英伝ナイト Part1
ヴァーチャル・ヒストリー『銀河英雄伝説』の世界
■ 2014年3月25日(火)Open 19:00 / Start 19:30
■ リーディングシアター(朗読:陰山泰氏)
~ヤン・ウェンリー~ 銀河英雄伝説1 黎明篇より
■ トークショー 田中芳樹先生×鈴木勝秀氏(MC:安達裕章氏)
鈴木勝秀さん(以下、スズカツさん)の演出は、ちょうど一年前のサラヴァ東京リーディング上演が出会いでした。このときに膝詰めの距離で演じられる「リーディング」の奥深さに慄き、素晴らしい時間を共有させていただいたので、今回は私の好きな作品を取り上げていただいたこともあって、大変楽しみにしておりました。
あ、誤解のないよう申し上げますが、公演タイトルこそ『オトナの~』ですが、来ていたのは大半が『オタクの~』でした。想定の範囲内?(笑)しかも、濃いぃ~ファンの方。でも、これがシナリオや演出に既に条件として盛り込み済みであったと後のトークショーで聞いてある意味、すごく納得できました。
内容や感想は後ほどもう少し詳しく書かせていただきますが、舞台好きとしてはスズカツさんの「いま世の中は分かりやすいものばかりが好まれる傾向にあるけれど…」というお話や、原作ファンとしては3年ぶりにお目にかかった田中芳樹先生のお元気そうな姿と飄々とした爆笑トークに大喜びしておりました。
そして、朗読という形態ならではの「原作の持つ台詞力」――20数年前の出会いから今まで、この作品は何という多くの言葉を私の心に刻み込んでくれたのでしょうか。シンプルにヤン・ウェンリーだけを取り上げてもこの質量。この数倍の、いやすべての台詞が、未だに私の記憶の書庫にはちゃーんと整理され大切にしまわれていることに気づいたのも、うれしいことでした。あの台詞たちと向き合うことで、当時と今の自分にも向き合う、素敵な時間でもありました。
演出と構成そのものは好みの分かれるところでしたが、こういうのもありか、と面白かったです。
第2回の内容によっては、また都合をつけて行ってみたいと思います。←一応、次回は秋あたりどうでしょうかね?という話が出てましたw
でも、その前にハッキリ宣言しておかねばなりません。
私は20数年変わらず 帝 国 派 です!(笑)
(3/27追記)
≪企画のきっかけ≫ ※スズカツさんトークよりメモ
・世の中には「親切な」銀英伝(アニメやコミックス?)が溢れていて、それ以上に一人一人のファンが自分だけの作品世界を持っている。
・台詞だけで作品世界が浮かぶような人たちを相手にしたかった。
・企画が持ち上がった→本が送られてきて、仕事がスタート。作品の感想よりもまずは「形にせねば」。
・30年の歴史とたくさんの熱心なファンを持つ作品を扱う事へのものすごいプレッシャー。短期間で何をやっても無駄だと思った。
・それでも「聴いてもらえる、観てもらえる」舞台にしたいと思った。
・10巻を読み終えて、やるべきことが多すぎて…まず「全体をコンパクトに」とか「10巻を2時間くらいで」というのは到底無理だと(ここで観客の「当たり前じゃん」というような笑い声)だったらいっそ今回はトライアルということで、第1回と銘打って、もしこれで次があるなら第2回を実施して…と言うのを考えた。
・そうして一巻目の『黎明編』しかもヤンだけに絞っていった。読んで、自分はひたすら作品の台詞やト書きをサンプリングしていく作業。もちろんそのままの形ではなくて、色々な場面の台詞をつなぎ合わせたり、再構成したり。
・もちろん脚本はあったわけだが、今回自分自身で書いたのは10行ほど。あとはすべて本の中にある(台詞やト書き)。
・(全巻通して読んでいく過程で)最初は時間がかかった。登場人物や背景を覚えたり、確認したり、理解しないといけないから。でもそれが一旦頭の中に入ると、後半は読むのが早くなった。そうなると今度は「(読み進めるのが)勿体なくなる。でも、どんどん読めていった」
≪スズカツさんに聞く、演出家と作家の違いについて≫ ※メモより
・演出家は基本的に何もしないんです。自分がこういうのやりたいな、観たいな、というものがあって、それを作っていくんだけど、演じるのは俳優さんで、音楽演奏するのはミュージシャンで、照明とかは専門のスタッフが担当する。「こういうの」というイメージはあるけど、他人にそれをやってもらって初めて作品が成り立つ。それを「自分の作品」と言えるか、どうか、ね…。
・ホン(脚本)を書く、ということについては、これは自分でやらなきゃいけない。実は作家さんという職業の日常をとても知りたくて(笑)朝型なのか、夜型なのか、原稿いつ書いてるのか、作家同士のグループ、集まりみたいなものはあるのか、とか。
≪田中先生が語る小説家の一日≫ ※メモより
・典型的な一日、というのはないです。その日、その日で。飼っている猫が自分のところに来たら好物のちくわをやって、少し遊んで、ほとんど家から出ないで、時々遠出をするとしたら新宿の本屋さんに行ったり…という具合です。
・原稿を書くということについてよく、表現は違いますが他の作家さんにもあるらしいです…自分の頭で考えて書いている、というのではなく、何かが乗り移ってる、という瞬間。こうしたものはあるようです。勝手にキャラが動き出すというか、そうなると自分はベテラン俳優を使う新人監督のような気分になりまして。彼らに言うんです、「じゃあ、そこで死んでみて」とか(爆笑)。
田中先生のトークをあまり詳しく書くと、某所よりツッコミが入りそうなので、少しだけ。
≪告知≫
★『アルスラーン戦記』最新刊が5/11に出版されます!!!(歓喜!)
ただし、出るということはたくさん死ぬのでご覚悟のほどを。田中先生「それが作風と認識されてしまいました」(観客爆笑)
★荒川弘先生コミカライズの『アルスラーン戦記』田中先生曰く「原作者の『あたりまえ』で見過ごした部分や、あえて細かな描写をしなかった所を本当に丁寧にすくいあげてくださっています」
≪一番濃いぃファンは、あの方!≫
・(秘書の安達さん)『銀英伝』で驚くのは、あの数多い登場人物の中で、自分が誰それ?と思うようなマイナーキャラにもファンがいること。「私、誰それのファンなんです!」と言われて、心の中で「え…誰それ?!」と思うことも。でも、今まで会った中で最高に濃いファンだったのは、舞台でヤンを演じて下さった河村隆一さん。彼が今まで会った中で一番濃い銀英ファンだった。
・(田中先生)(河村さんが銀英のコアファンだったことについて)本当にありがたいことでしたねえ…。(しみじみ)
≪次回以降のプランについて≫
会場の条件などが変われば、コーラスだけでなく楽器を入れたり、複数の俳優が(役を演じるというよりは)交互に朗読するような劇のスタイルもできるかもしれない。パート10くらいまでできそうなボリュームはある原作だし。(笑)