初日散々なことを書いておりましたが(すみません)2回目の土曜日、この日はネ申席!
芝居云々よりもキャストとの距離感を存分に堪能する日!!!
も の す ご い 心 待 ち に し て お り ま し たw
公演2日目(金曜日)に観た友人からは「良かった」と聞いていたので、ある意味腹を括って参戦。
何せ今日の最大目的は「ネ申席でがっつりガン見!」 ――ほかの事はどうでもよいのですw
というわけで。
真田十勇士 2015(2回目)
2列目センター(まさしく舞台の中心・真正面)という素晴らしい席☆
思わず「近い!」とため息が漏れます。
そして肝心のお芝居も格段の進化が!初見より随所の芝居や演出の冗長さが「キュッ」と締まって、とても楽しく観ることができました。テンポもよく、アクションや殺陣のスピードも上がり、全く別の芝居を観ているようでした。
これは気持ちいい舞台!と爽快感すら覚えながらウットリ見とれる3時間15分。この高揚感、きっとキャストも同じだったのではないでしょうか。カテコの座長&全キャストの笑顔にもそれはあらわれていたかと思います。
☆
第一幕の「冬の陣」のシーン・・・舞台最前(客席のすぐ2~3m先)で上川幸村の振るう刀が雑兵を切り伏せるその瞬間、リアルに剣圧が風になって私の頬と髪を叩きました!!ものすごい臨場感!!呼吸すら、瞬きすら忘れて、ただただ目の前の華麗な太刀捌きに心を奪われていました。
そしてこの日は忘れられないハプニングが。
この場面。思い切りよく刀を薙ぎ払った幸村様がふっと膝を付いた瞬間、額の鉢巻がハラリと解けて…スローモーションのように私の目の前で舞台に落ちました。さながら緋牡丹の花びらのごとき華麗さ。戦場の風を錯覚するような偶然の作り出した美しいシーン、思わず息を呑みました。
(多分、このあたり目が完全にハートマークになっていたこと、疑いなし)
終演後に「すごいの観ちゃったv」「ステキな偶然v」と友人とキャッキャと騒いでおりましたが、友人が「あれモブ兵士がすぐ拾って走り去っちゃったから勿体無かったなあ・・・」と言うので「え?」と聞き返すと・・・
友人「あれを才蔵が拾って『殿、お気をつけ下さりませ』なんて言いながら結びなおしてあげてたら激萌えじゃん!」
私 「はああ~~?!」
友人「っていうか落ちた鉢巻をめぐって争奪戦になる真田軍とかw」
私 「そんな真田軍ヤダ!…でも才蔵がちょうちょ結びしたら縦結びになっちゃったりしてw」
友人「憮然とした顔で『意外とお前は手先が不器用なのだな…』とか殿が言ったら萌え死ぬw」
私 「才蔵、そんなこと言われたら、一晩くらい落ち込んでそうだよね。それか必死でちょうちょ結びの練習するかw」
ダメです。
こいつら末期です。
いや、廃人です。
だから3列以内は「観劇には適していません」なんですってば!!!(爆)
(幸村様「呆れてものも言えぬわ・・・」才蔵「はあ・・・」)
☆
舞台との距離の近さは、そのまま心の距離の近さでもあり。もちろん初演を何度も観ているのですが、あの距離だから観られる繊細な所作やお芝居に心が揺さぶられる、あるいはもっとミーハー的な意味でキュンキュンするwことばかり。こんなにも細やかに演じられているんだ、と改めて気づくことも。
なにせ目の前に立つ幸村の瞳が、炎のように光(スポットライト)を反射してきらめくだけで、こちらもテンションMAX!(笑)なんて絵になるんだ!なんてカッコいいんだ!これこそ舞台マジック!!!一年半前これに惚れたの思い出した!(爆笑)
衣装や小道具の作りこみもよく見えます。特に衣装の数々にはため息が。織りの地紋や刺繍のキラキラ輝く様子も、あの派手な鬘(人呼んで「栗色ポニーテール」w)や元結の赤い紐が乱れて頬にかかる色っぽさ、袖や裾が翻る際に描くカーブも、羽織の裾が(錘が入っているので)床に当たる微かな音、刀のこじりや柄、鞘にあしらわれた金具の輝き。まさしく全感覚を揺さぶる美しさ。
そして十勇士たちが幸村に向ける信頼と敬愛のまなざし。台詞のところどころで、うなずいたり、怒ったり、目を見合わせて「やったぜ」と言わんばかりの笑顔だったり。随所に現れる幸村と才蔵のアイコンタクトや台詞のない場面での動きの連携は、まさしく殿と腹心!鏡合わせのよう。大助が見せる若々しい元気さと、幸村の父親としての情愛。佐助を手荒く見守る鎌之助の男前っぷり、半蔵の存在感の大きさ、どれも観ていてワクワク。
秀頼が佐助に「生きろ」と命じ、諭すシーン。「遠くを見てくれ、佐助。この城から出られない私に代わって。お前の目が、私の目だ。お前の命が、私の命だ。・・・お前の子が、私の子だ」まるで(弟でありながら)兄のように優しく語りかける秀頼の目は真っ赤。そして言葉を失う佐助の頬をキラリと光る涙が幾筋も伝って零れ落ちる・・・見守る淀の方でさえ声を震わせる感情のほとばしりがあり、静かに目を伏せ下手で控える幸村の頬には確固たる決意と力が漲ってくる・・・この緊張感。このエネルギー。
やっぱり前方席は「新しい気づき」に満ちています!!!(観劇には適していないのですけどね・・・w)
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ラスト夏の陣で、唯一人生き残った手負いの幸村が鬼神の如く戦うシーン。彼の眼はもう目の前に群がる兵を見ていないのです。何かに憑り付かれたように、あるいは何かを追いかけるように、眼差しは虚空の一点にありました。
朦朧とした意識の中、震える手を伸ばす先に何が見えていたのだろう。
最期の咆哮と、不思議なほど白く透明な一瞬の微笑は
生命の限り燃え尽き、ふさわしい死に場所を得た喜びだったのだろうか。
舞台の上に完全に「心を同調させていた」3時間15分。
気がつくと、右頬に涙が一筋、伝っていました。
われら真田十勇士、
時の流れに逆らい、義を貫くものなり!
思わず(声を出さず)唱和してしまうほど、私自身が舞台上で戦っていたような臨場感でした。
喉は渇ききり、全力疾走し終えたときのような動悸と高揚感。
カーテンコールでニッコリ客席に笑いかけ手を振る上川さん(至近距離!真ん前!)のカッコ良さに、またしても打ちのめされるおまけつき。4回とも全速で最上段まで駆け上がってってました。←初日は一瞬間違えたのか、上手にハケようとしたの見て驚いた私w
やっぱり、この舞台のエネルギーはすごい!!!
近くで見る=理屈じゃないんだなあ、と。この日はホント、芝居好きの名を返上して「凛々しく美しくカッコ良く、なおかつ中二病で悩めるアラフィフ武将、真田幸村」と魅力的な仲間たち、圧倒的な敵の迫力に酔いました!!!
舞台はエンターティンメント。
こんなのもたまにはいいですよねw ←言い訳w
胸がいっぱいで何も食べる気になりませんでしたが、終演後のビールがひときわ美味しかった~!
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以下は小ネタ集。
≪本日の殿アドリブ≫
@めしや「どんなに旨い飯でも、清海たちのごつい手で作ったと思うと・・・心に霜がおりてしまうわ!」
@佐助vs清海&伊佐「そこの大きいのも、そっちの声だけ大きい小っちゃいのも一緒にやれ」w
@とらわれた佐助解放場面「誰の所為だと思うておる!」ぺしぺしぺし!(扇で右左上、と目にも止まらぬ動きで三連発!)
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≪アフタートーク告知≫
1月20日(火)マチネ ※敬称略
ゲスト
柳下 大 (猿飛佐助)
渡部 秀 (真田大助)
相馬圭祐 (豊臣秀頼)
1月22日(木)マチネ ※敬称略
ゲスト
葛山信吾 (霧隠才蔵)
松田賢二 (由利鎌之助)
粟根まこと(根津甚八)
鈴木健介 (望月六郎)
吉田メタル(三好清海入道)
佐藤銀平 (三好伊佐入道)
玉置玲央 (穴山小介)
三津谷亮 (筧十蔵)
よく見ると告知、曜日が違ってるじゃないかw
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≪ACTシアターのお花≫
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次の参戦は・・・そう遠くないうちに!(笑)