前回に引き続き「初キャラメルボックスの友人と『鍵泥棒のメソッド』を観る」第二夜です。
第1週 5/11 ●
第2週 5/13 ○ 5/15 ○ 5/17 ●○
第3週 5/20 ● 5/23 ○
第4週 5/28 ● 5/29 ○ ←今ココ
これで5回目の【白版】観劇、実はちょっとした不安がありました。
今から2週間前の13日、【白】キャストの初日を「これこそ私のキャラメルボックス!」「ディープ・インパクト!」と評した私ですが、その後の3回が今ひとつそこから「越えられない壁」を感じていて、モヤモヤしていたのです。むしろ数回の観劇を経てお芝居として完成されてきているのは【黒】じゃないのか?実際「お見事!」と毎回唸らされるわけで。
翻って【白】を観る時は、いつも隣に誰か連れがいたり、最前列と言うちょっと異次元空間だったり…自分の中で「【白】のお芝居も好きなんだけど、【黒】のように冷静に観れていない」そわそわと落ち着かない気分にさせられていたのです。いや、最初のインパクトが私には大きすぎて、結果自分の中の【白】は何度観ても、あの痺れるような快感、思考停止に近い興奮と感動を越えられないのではないか、という恐怖すらありました。
しかも昨夜の【黒版】は前にも増して魅力的で「あ~、やっぱりチームBlack大好きだ~!」と叫びたくなるような終演後の気分。
あの途方もない幸福感を、はたして今日の【白版】は超えられるのか?
私自身が「さすが!あの初日を超えるお芝居だ!」と心から納得できるのか?
そして今回同行した友人は、【白版】を観てどう思うのだろうか?
前方上手の席に座り、言いようのない期待と不安でいっぱいになりながら、幕開けを待ちました。
☆★ ☆★
いつものように開演の曲(u.s.o /IVORY7 CHORD)がフェイドアウトしていき…
暗闇の中に人影が浮かび、カーステレオからはお馴染みのベートーヴェン「月光」(第3楽章)が…。
続く2時間は、あっという間でした!!!何度も観ているはずなのに、ぐっとテンポが良くなっている台詞や演技の応酬。笑いの仕掛けもハラハラヒヤヒヤの展開も、同じはずなのに全然違う!1シーン、1シーンがものすごい緊張感。それを上回るハイテンション、スピード感、笑い、大袈裟なほどの勢いで舞台全体がバーン!と迫ってくる?!
何なんだ、これ?!
これが最終週の「チームWhite、怒涛の攻撃」?!
コンドウが、桜井が、という個々の存在ではなくて、Whiteキャスト全員の畳み掛けるような芝居が、あの初日の「衝撃波」の記憶を呼び起こし、「これはキャラメルボックスの総力戦だ!」と感じたあの熱さをさらに越えて、こちらの予想を軽々と飛び越えていくように思えて、半ば茫然として私は舞台を見守っていました。
(これは初日、超えたな…) ←心の声
初日がとんでもないロケットスタートダッシュだったとしたら、今日の舞台は「最終コーナー回って全力で追い鞭入れてる」くらいの勢い!上質なこなれ感というよりは、むしろ本能的なパワーとエネルギー。でも、私の語彙ではその「状態」をどうしてもうまく説明できないのです。もっと直接的な、もっと根本的な「揺さぶられ感」やや混乱した状態でグルグル思いを巡らしているうちに、ふとあることに気づきました。
似た感覚知ってる!
あれだ、そう・・・酩酊感!
酒を飲んだら人は酔う。
それと同じく理屈は要らない、当たり前のこと。
この【白版】は問答無用で私を酔わせるお芝居!!!
だって私の思い描いてた「キャラメルボックス」が、そこにあるんだから。
初日に感じたあのディープ・インパクトこそが極上の美酒。←時間を重ねてさらにアルコール度数上がってるに違いない。頭がクラっとするくらい、揺さぶられました。
↑
結局、あの初日の衝撃がパワーアップして私の屁理屈を怒涛の如く飲みこんだ典型。
四の五の言わずに黙って観てろ!と言う感じですなw(^^;
ザ・グレート敗北感。(笑)
例えば【黒】を上質な演劇時間として理性で楽しんでいるとしたら、【白】を観ながらあの「色気」に理屈抜きでウットリ酔いしれてる。そして…やはりと言いましょうか、当然と言いましょうかw…この夜私を一番酔わせたのは、岡田達也さんの「黒いけどWhiteな」コンドウでした!!!
前回の「どこか物足りない印象」が嘘のように、初日に感じた「危険な匂いと母性をくすぐるヤンチャ感」の進化がたまらない!ナニ?35に見えない?…大丈夫、それはネタとして使っていいんです!覚醒前の頼りなさは好みじゃない?…いえいえ、そう言う問題じゃないんです!
こればっかりは理屈抜き。そこに絡む周囲のキャストのお芝居の勢いや濃さも、前回とはまた全然違います。【白】はむしろ「くっそ、悔しいけど、ヤラレタ…!」的な悔しさにまみれてお芝居に酔ったほうが、ずっと気分が良いのです。←ようやく負けを認める気になったらしいw
「今日最高!観れて良かった!」(//∀//)ポゥ
あれ?私、初日と同じこと言ってます?!正直な感想なんですけどね。(笑)
☆★ ☆★
最終週の盛り上がりは客席サイドも同様だったようで、「キャー」とか「ひえぇ」とか、上演中無意識に?誰かの上げる声が時折聞こえておりましたw ←どうも今週は客席の雰囲気が違うんですよね…何だか、初めて見に来ました!って10代~20代前半くらいのお客さんグループがすごく楽しそうにキャッキャしてるのです。映画から来たのか、口コミなのか、アイドルの出演してる舞台か何かのような、ちょっと見かけない光景でした(^^;
鳴り止まぬ拍手でカーテンコールは4回!岡内さんがバラした「岡田さんがいるからBlackだと思われたお客さんがいた(→岡田さんからお詫びw)」というエピソードに客席もキャストも大爆笑。西川さんや大内さんがボケてるのは相変わらずだし、岡内さんが喋ってる時に岡田さんと大内さんがつつきあって何か内緒話してるのもカワイイし(コラ)【黒版】キャストの「Blackも観てね~~~!」のアピールは力入りすぎて安理ちゃんコケてるし、あの劇場空間が巨大なお祭り騒ぎのようでした。これで千秋楽とか、いったいどうなっちゃうのか…想像もつきません。
友人も(人のこと「何度も観てるのに笑うか?」とツッコんでいたくせに!)2時間しっかり笑ってましたwクロスキャストの所なんか、もう咳き込む位にウケてましたからね!「何だか全然別物みたいで!3人が入れ替わるだけで、全然違う作品を観に来たと思うくらい印象が違って、ホントに新鮮だった!こうなると【黒版】がまた見たくなるよね~」と喜んでいる姿を見て、「フフフ…キミもハマったね?!」と控えめにドヤ顔をする私でした。 ←するなw
☆★ ☆★
この日も恒例の「終演後旨いビール&トーク」!昨夜とは打って変わって、私が興奮を隠せない様子で語り倒し、友人は感想を反芻しつつ間の手を入れる状態。
友人「この公演タイトル、誰が付けたんだろう?黒と白とは上手くつけたものだよねー」
私「なんで?」
友人「Black or White、って言うじゃん。人の心も、例えば善悪で黒白、っていう時もあるし、心や振る舞いの表裏を指す時もある。昨日の余韻がまだ自分の中には残ってるけど、今日の直球のお芝居を観て、自分の内部の何かが『引きずり出される』感覚があって…あるいは舞台上の人格が真っ直ぐすぎるくらい迫ってくるから、何かに憑依されたんじゃないかと思うほど、気持ちや感覚がゾクゾクする。ひとつひとつの台詞がリアル。二回観ただけでも覚えて自分の口からふっと出て(飲みながら私たちは役者さんの口真似やキメ台詞を言って遊んでいたw)それが全然不思議じゃないくらい、舞台と自分との距離が近かった」
私「観てる側にも、【白】と【黒】と両方居るってことかもねw」
友人「Sallyさんだって昨日はどっちかっていうとこっちの話を冷静に聴いてる風だったけど、今日は人が変わったようにしゃべりまくってるじゃん。しかも目がハートマーク」
私「えっ(苦笑)それは…何かね、【白】の舞台を観ると、理屈抜きで感覚が酔わされるんだよね。あの色気の相乗効果にヤられちゃうというか…」
友人「あははははwすごい正直な感想!」
私「だって、やっぱり私にとってはあの二人が並んでるのを生で観るのが夢だったもんね~(ウットリ」
友人「恋する乙女?!www」
私「ま・さ・か!(失笑」
友人「でも、気持ちは分かるよ。あの人たち、男から見ても(変な意味じゃなくて)本当にカッコいいし、何よりセクシーだと思うからさー」
私「そう!!そこなの!!それ!!」
友人「だからSallyさんがBlackが好きっていうのは理解できるけど、語りの熱さを見てると、Whiteに惚れてるね、って思うw」
私「………(沈黙」
でも「Blackが好き、でもWhiteに惚れてる」これは言い得て妙かも。
そんなわけで、思わぬところから客観的ご意見を頂戴しまして、結論。
【白版】を見ている私は、観客というより「ただの恋する乙女」だそうです。
↑
それでいいのか!!!
せっかくここまで一生懸命毎回マジメに?振り返りを書いてきたのに、オチがそれで!!!
…という、山盛りテンコ盛りのツッコミが来そうですが、「それで良い」ということにしましょうw
観劇にマナーはあっても、ルールなんてないんですから!(笑)
そして「鍵メソの歴史が、また1ページ」…次は、いよいよ最終公演です!
≪追記1≫
多田さん桜井の「殺され演技のメソッド」で、まさかの「倍返しだ!」が来た時は、一瞬アゴが外れるかと思うほど「ポカーン」…半瞬の後、大爆笑と拍手がwそしてあの場面で吹き出さずに堪えきった岡田コンドウさんを全力で褒めてあげたい…!!!この日、結構舞台上で笑っちゃいそうな気配があってヤバかった人、いたような気がするw
≪追記2≫
結局東京公演には間に合わなかった!公演サントラCDは神戸での発売が正式決定。
この日、ちゃんと予約はしてきました!送料が200円ってかなり良心的だな、と思った次第。
≪追記3≫
舞台の話に夢中になって+浮かれていたので、酔っぱらうほど飲んでないのにwほよよ~んと無意識に有楽町線の反対方向に乗ってしまい、某駅まで行って慌てて折り返す。幸い、終電の2本手前でセーーーフ!
≪追記4≫
以前こんなものを作ったわけですが。
引き続いて(一部リクエストにお応えして)こんなものを作ってみました。
※西川さんの岩城と香苗父も入れるかどうか迷いましたが、今回はメンバー固定で!
ハイ、スーツ男子も好きですwもちろん今回のイチオシは(ry ←ヤメナサイw