三蟠鉄道研究会

今はなき岡山の三蟠軽便鉄道の歴史を探り、後世に伝承していくための活動をしています。

鉄道用地関係帳簿

2018-08-11 06:03:55 | 支配人だった吉田茂が保管していた帳簿
鉄道用地関係帳簿

三蟠軽便鉄道が敷設認可を経て、開業する間はとても多忙な時期だったと思われます。
路線は始発三蟠駅から、最初は桜橋駅までですが、線路用地が長く、
また当時は三蟠村、平井村そして岡山市と村々を跨り、線路を敷設しなければなりません。
線路用地とする土地は、殆ど農地ではありましたが、ごく短期間で線路敷とする用地買収
を済ませ、開業にこぎつけることが至上命題だったと思われます。
線路用地だけではありません。
敷設作業には倉安川や農業用水路などへの鉄橋架設工事があります。
道床整備には、両脇への石積み、盛り土と合わせ、道床の両サイドに排水路を配し
造営には困難を極めたはずです。
加えて駅舎や乗降場の建設も同時並行的に進められた事と思います。
その苦労の跡が、用地台帳や地籍形状図面と言う形で残されています。
用地台帳は行政区画単位に別冊で残されています。
ここでは、用地台帳の表紙、そして地籍・地籍形状図面の一部を紹介します。

用地台帳平井村之部




用地台帳岡山市の之部と三蟠村之部



地籍・地籍形状図面
地籍・形状図面には鉄道用地として提供される部分が赤枠表示されています。



地籍・地籍形状図面




三蟠村耕地切図から六番字八割



三蟠村耕地切図