人生が舞台ならば、どこかに必ず
バックステージがあるはずだ。
欲望という名のパートナーは、思い
のほか名優で、日常という舞台裏の
上で所狭しと動き廻り、泣いたり
笑ったり忙しい。
ある日は、やさしさごっこに明け暮れ、
ある日は、嫉妬を偽善にすり変え、
スーパーマンよろしく正義の味方を
装う。
そのため、仮装舞踏会さながらに、
その日その日、様々な衣装に身を
固め、化粧に工夫を凝らす。
彼らは、めったに人前で素顔を晒す
ことはしない。そして、彼らの演技
は完璧に近い。何故なら彼ら自信で
さえ、演じていることを忘れるぐら
いだから。
役名も、愛子だの、夢男だのという、
多少インチキ臭いけれど、もっとも
らしいのに変えて、本名の“欲望”
などという野暮ったい名前はどこか
に置き去ってしまう。
女はいくつになっても、女でありた
い。当たり前のことだ。しかし、い
つの間にか、妻だの母だのという役
の方が身について、
女という本体は、妻と母の重い衣装
の中に奥深く隠されてしまう。
ある日、そのドレスを突然脱ぐ。
舞台裏でだ。そしてその心地よ
さに酔う。
女に戻る一瞬だ。
女の舞台裏、飛び出した先が、光
輝くオリンポスの丘なら良いが、
アフタヌーンショウでは、あまり
に肌寒い。
多分、免疫が少ないから、妻と母
の衣装を脱いだ女達は風邪ひきや
すいのだ。
女が靴と衣装を脱ぐ時は、それなり
にご用心、ご用心。
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