“あなたからきたるはがきの
かきだしの「雨ですね」
さう、けふもさみだれ“
電話で、「雨ですね」と言いあ
うのとは違う、不思議な連帯感が
生まれる。電話ならまさにリアル
タイムで、今自分の見あげている
空を、
相手も見あげて相づちを打つわけ
で、それは単なるあいさつにすぎ
ない。
葉書に書く「雨ですね」は、そう
ではない。それは、あなたのこと
を思ってペンをとっていた時間に
雨が降っていました、といいう
一種のしるしのようなもの。
私はその時「・・・・ね?」と
あなたに話しかけたかった、
という気持ちの消印のようなもの。
リアルタイムでなく、時間の幅を
持って、その想いが届けられる。
「さう、けふもさみだれ」という
相づちも、同様に、気持ちの消印
である。
今あなたの文字を見つめながら、
心の中で返事をしました、と
いう。
正確な意味では時間はズレている
けれど、「さみだれの降る季節」と
いう視点から見れば、わたしたちは
時を共有しあっている。
そして一枚の葉書をとおして、
心を共有しあっている。
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