史書から読み解く日本史

歴史に謎なんてない。全て史書に書いてある。

後漢書と東観漢記

2019-02-11 | 有史以前の倭国
倭人の国が初めて史書に記された例は、『後漢書』の東夷伝になります。著者の范曄は南北朝期の人物で、もともと范家は晋朝以来の名門の家柄とあって、范曄自身も父子二代に渡って劉氏の宋に仕えて重職を歴任し、『後漢書』の執筆を始めた時には太守の地位にありました。つまり彼は史家としての顔を持ちつつも、日頃から文士として生活していた訳ではなく、あくまで本職は南朝の官僚であり、職務の合間を縫って著述を行っていたので . . . 本文を読む