ようやく ようやく「石岡瑛子Iデザイン」が兵庫県立美術館にやってきました。
美術館という、特別で閉ざした静謐な空間の中でジュリーを鑑賞、まさにジュリーさまは美術品でございます!!
早朝から激しい雨が降ったあと、雨上がりの午後の美術館の入り口
安藤忠雄建築の四方に重なりあい、
目くらましのような階段を登って
会場へ行くのは、
ジュリーという神を崇め祀る
- 神殿へのアプローチ・・
ちょっと大袈裟でした~(^^;
ジュリーさまを鑑賞する前に、石岡さんの業績順にポスターや広告を展示。
まず名前を高めた資生堂での仕事群の紹介。残念ながら、大きな話題を集めたという、前田美波里さんの化粧品ポスターに限り写メはNGでした。私が当時はまだ子供だったせいか、田舎だったせいか、このCMやポスターは知りません。都会の人なら見た記憶はあるんでしょうけど。
そんな中で、ホネケーキの展示が懐かしくって、懐かしくって
若い母が赤い透き通ったホネケーキを愛用していたから。普通の白い石鹸とはまるで違う、とても目に鮮やかな赤い色、なんで透き通っているのか子供心にとても不思議でした。もちろん、石鹸は母専用です。田舎で売っていたのか?汽車に乗って姫路の街まで行って買っていたんだろうか。ホネケーキはずっと若かった母の、数少ない贅沢だったんだろうと思います。
映画「土を喰らう十二ヵ月」では山菜で、年老いた母の手料理と娘への愛情を思い出しました。いつも脳裏に浮かぶ母は、白髪で老いている。
ところが石岡瑛子展では、まだ30代のオシャレと美容に気を遣う若い母を思い出して、胸がキュっとなりました。文章を打ちながら胸がいっぱいで、思わず涙ぐみ鼻水をかんでいます まさか、石岡瑛子展で泣かされるとは。
一般人に石岡瑛子の名前はどれだけ知られているのか、来るのはデザイン関係の人や若い学生かな、と思っていました。名前は知らなくとも、どれだけ石岡瑛子作品をそれと知らずに見ていたのかと思う、ジュリーだけではない本当に幅の広い展示で、ゆ~っくり長居をして鑑賞してきました。
思わず長くなったので、続きます~
2021年に、規模は小さいですが京都の大日本印刷のdddギャラリーで「石岡瑛子デザインはサバイブできるか」がありました。その時は資生堂のポスターは写メできました。ジュリーの展示は今回よりは少なめでした。