先日、宮城県石巻市へ行って参りました。
昨年定年退職し、翌月から一年近く被災地でボランティアをされているOさん。そして地元の方お二人の案内で、北上川の周辺を見せて頂きました。
きょうは、その中で、河口近くに立つ吉浜小学校の状況を少しご紹介したいと思います。
あの日、東北沿岸部に大きな被害をもたらした津波は、北上川にも溯上し、両岸の町を次々に襲って行きました。
吉浜小学校の校舎は鉄筋の三階建てです。 はじめ、津波は6メートルと予想されました。
けれども、実際の津波は、3階の天井まで達したそうです。
幸い、校内にいた児童と教職員は、屋上に避難し全員無事でした。
みるみる間に津波が階下から迫る中、屋上に出ようとしましたが、屋上出口は、
施錠され扉が開きません。鍵は水没した一階職員室に・・・。
若い事務職員がガラスを蹴破り屋上へと脱出に成功しました。
教室の黒板には、あの日の日付がそのまま残され・・・・。
窓枠がスッポリ抜け、天井もはがれ、
床には教材や教具の残骸、そして砂が分厚く積り、建物の中のように思えません。
音楽室にあったはずのピアノは流されて、
何処にも見当たりません。
ステンレス製の流しは、飴のように折れ曲がり、津波の威力が想像できます。
屋上に避難し難を逃れたものの、水が引くまでは身動きできません。
結局、雪が降りしきり凍てつく中を、救助を待ちながら屋上で一晩を過ごすことに。
職員の中でたまたま一人の方がライターを持ち合わせ、
そして、たまたま屋上に古い机の倉庫があったので、
、
ここで火を焚いて暖を取ることができたそうです。
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