里の常連さん情報

横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

決着は異化に?

2014年04月21日 | 気になるネタ

新型万能細胞「STAP細胞」の論文不正問題は今週、一つの局面を迎える。理化学研究所(神戸市)が、小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の不服申し立てに対し再調査が必要かどうか結論を出すとみられる。小保方氏の不正行為の判断が覆るのは難しいと予想されているが、理研は論文改ざんをめぐって10年前に“苦い過去”があり、処分については「厳しいものにならない可能性がある」(関係者)と指摘する声もある。

 小保方氏が8日に行った不服申し立てに対し、理研は現在、再調査を行うかどうか検討している。今週中にも、再調査をするかどうか判断し、必要なしとなれば懲戒委員会が処分し、必要と判断すれば、再調査して約50日以内に結論を出す。

 再調査の結果、研究不正が改めて認定されれば、小保方氏には懲戒処分が下される可能性が高い。

 理研によると、小保方氏のような任期制職員の懲戒処分は、最も軽いものから、(1)譴責(けんせき)(2)減給(3)出勤停止(4)諭旨退職(5)懲戒解雇-があるという。

 理研の広報によれば、この10年間の任期制職員の処分は、譴責3件、減給1件、出勤停止2件、諭旨退職2件。

 懲戒解雇は定年制職員の1件で、2009年9月に主任研究員が背任容疑で警視庁に逮捕されたケースのみ。業者との架空取引で約1172万円の損害を与えたという不祥事だった。

 規程によると、諭旨退職や懲戒解雇のケースに「研究の不正行為(捏造、改ざん及び盗用)が認定されたとき」も含まれている。だが、ある科学ライターは「小保方氏は懲戒解雇になる可能性もあるが、前例を踏襲すると、カネの問題以外で懲戒解雇は厳しすぎる」と指摘する。

研究不正問題で、理研には苦い経験がある。04年12月に職員2人が論文を改ざんしたと発表。2人は理研の勧奨に従い退職したが、その後に1人が名誉毀損で提訴し、10年4月に理研がホームページの該当ページを削除することで和解が成立した。

 今回も、小保方氏は「悪意はなかった」と徹底抗戦の姿勢を示しており、法廷闘争も辞さない展開が予想され、理研側も処分は慎重に判断せざるを得ない。

 一方、今週にも会見を行う予定の小保方氏の上司で理研発生・再生科学総合研究センターの副センター長、笹井芳樹氏(52)の処遇も注目されている。

 同氏は監督責任などを問われる可能性があるが、「小保方氏が懲戒解雇とならない場合、笹井氏は減給以下の軽い処分になるだろう。小保方氏は懲戒解雇とならなくても、研究者生命は絶たれたようなもの。それに比べて、笹井氏は世間的なイメージは低下するが、研究者としては、経歴にちょっと傷がつく程度」(理研関係者)。

 日本の科学の信用を揺るがした大問題だが、その決着は灰色になる可能性も秘めている