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呼吸法健康術

2015年07月04日 | 夏ネタ

生まれてから死ぬまで、休むことなく、しかも無意識のうちに行っている“呼吸”。じつはこの無意識の行為を、意識して行うことで、さまざまな健康効果が得られるという。誰でも簡単にできて、お金も場所も取らない「呼吸法健康術」。どんなものなのだろう…。

 一口に「呼吸」といっても、その種類は意外に多い。鼻呼吸、口呼吸、深呼吸もあれば人工呼吸などというものもある。嫌なことがあったときに思わずつく“ためいき”だって呼吸の一つだ。

 そもそも呼吸とは、生きていく上で不可欠な行為。酸素を取り込んで二酸化炭素を排出することが目的のはず。しかし、近年多くの研究により、さまざまな体の不調を取り除き、体調を正常な状態に向けて整える作用が呼吸にあることが分かってきているという。

 「できる! 体と心が楽になる 呼吸法健康術入門」(宝島社TJMOOK)は、呼吸法によって健康効果を高めるテクニックを紹介した1冊。医師やメンタルトレーナー、曹洞宗の住職など、12人の呼吸の専門家たちが、それぞれの専門分野から、健康に役立つ呼吸法を解説している。

 本書の最大の特色は、呼吸法を実践する目的を「不調の改善」「魅力アップ」「体力向上」「心の健康」など10のテーマに分け、さらにそれぞれのテーマの中でも細分化している点だ。

 たとえば「不調の改善」の中でも「不眠」に悩んでいるときは、正しい姿勢で深く吐く「ZEN呼吸法」や、吐くときだけ意識して腹筋を使う「セロトニン呼吸法」を-。

あるいは「心の健康」の中でも「ストレス解消」を目的とするときは、鼻で4吸って口から8吐く呼吸を、朝5分間行う「朝の呼吸」や、5秒吸って10秒かけて吐く呼吸を1分間、1日3回行うことで自律神経のバランスを理想的な状態に整える呼吸法などが効果的だ。

 どの呼吸法も、高度な技術や専用の道具などを必要とせず、読みながら、場所を選ばずにできるものばかり。

 何しろ空気は、身の回りに無尽蔵にある。お得感満載の健康法だ。

 自分にあった呼吸法を日常生活に上手に取り入れることで得られるのは、健康な体を手に入れるだけでない。禅の効果からもわかるように、呼吸を整えることで意識が研ぎ澄まされるので、集中力が高まり仕事の能率もよくなる。まさに科学(医学)と魂の接点が“呼吸”にあるというわけだ。

 本書の編集を担当した宝島社の柳順一氏は言う。

 「ふだん私たちが意識することなくしている “呼吸”と、本書のテーマである“呼吸法”は違います。呼吸法で肩こり、頭痛、冷え性、イライラ、無気力も改善します。超豪華な執筆陣が、やさしく解説しています」

 業績が良くて鼻息の荒い社長さんも、景気が悪くて青息吐息の部長さんも、人生の最後に「息を引き取る」までは呼吸を続けなければならない。どうせ続けるなら、体と心を健康にする呼吸を心掛けたいもの。

 本書を1回通して読めば、まずはその意識が身につき、2回読めば自分が求める呼吸法が分かるはず。試してみてはどうだろう。 (竹中秀二)

 ■一つでも当てはまれば呼吸法が必要
(1)冷え性、肩こり、腰痛、頭痛持ち
(2)寝つきが悪い
(3)朝すっきり目覚めない
(4)落ち着きがない
(5)気分が落ち込む
(6)思わずムッとすることがある
(7)ストレスを感じている
(8)人間関係に悩んでいる
(9)仕事でミスが多い
(10)人前に出ると緊張する