まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

平成4年の名作「パチンコグラフィティ」ファンに贈る…

2013-09-02 15:14:23 | 懐かしのパチンコ・パチスロ映画

マイナーネタ好きな当ブログが、全国約175人(推計)の「パチンコグラフィティ」(にっかつビデオ、1992年公開、主演:布川敏和、監督:佐藤健光)ファンに贈るネタ…

 


(C)にっかつ


(C)にっかつ

一流商社マンから場末のパチ屋店員に左遷された一人の若者が、ホールで起こる様々なアクシデントや人間模様に触れながら、次第にパチンコの持つ独特な「魅力」に引き込まれていく様を描いた、平成初期の名作。

※作品を紹介した過去記事はコチラ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/da3addff39c2e7ec146af118f863c29e

 

今般、本作のメインロケ地となった千葉県のパチ屋「船橋センター」(船橋市市場4丁目、閉店)の、ロケ当時(1991年秋)における設置機種を示した「シマ配置図」を作成した。


営業当時の「船橋センター」(1991年)

(C)Google
同じ場所をグーグルマップで調べると、既にマンションと立体駐車場に変わっている。ただ、店の背後にあった茶色いマンションは、今も健在。

 

(C)にっかつ
店の所在地を割り出す上で、一番手がかりになったワンカット。パチ屋の店員である事がバレてしまい、フィアンセの京子(伊藤真美)にフラれた浩平が、京子の乗った車を茫然と見つめるシーン。右上に、赤くて丸い看板があるが、よく見ると「創造 下川家具」と書いてある。これが、船橋センターの場所を突き止める「決め手」となった。

(C)Google
現在も、同じ位置に「下川家具」の同じ看板がある。画像の右奥が、「船橋センター」のあった場所。

 

私自身、大昔にテレ東の映画番組で出会って以来、本作の大ファンである。しかし、ロケ地の「船橋センター」には、実際に足を踏み入れた経験がない(千歳船橋の「船橋センター」なら、良く知っているが…)。さすがに「勝手知ったるホール」という訳には行かず、当時のシマ構成や位置関係を把握する為に、映像を繰り返し観察した。

盤面で容易に把握できる機種も多い反面、「チラッ」としか映らないシマもあったりして、機種判別には結構な苦労を要した。本編とまったく絡まないシマもあり、設置された全ての機種を割り出すことは出来なかったが、作品中に映っている機種に限って言えば、ほぼ網羅できたはずだ。

(C)にっかつ
例えば、この場面。一番手前(左)にある機種は、いったい何かお判りだろうか?映画では、このシマの機種は、このワンカットで判別するしかなかった。で、盤面はもちろん、ランプや台枠、上皿、ハンドルなどから、「三洋」の1990年頃の機種ではないかと推測。そして、同社の機種を徹底的に洗った結果、旧要件ハネモノの「ノックアウトII」にたどり着いた訳だ。判ってしまえば何てことはないのだが、ここに行きつくまでが、実に大変だった…。ちなみに、右側で玉拾いをしているのは、若きホンジャマカの石ちゃん。


(三洋、ノックアウトII、1990年登場)

 

 

という訳で、これから紹介する「シマ見取図」さえ頭に入っていれば、作品中の各シーンがいったいどのシマで撮影されたものかが、一目で判るはずだ。ただ「ボーッ」と作品を見るよりも、新たな発見が幾つもあって面白いと思う。

 

残念ながら、本作は「ゴト師株式会社」のようなメジャー作品とは言えず、今や「隠れた名作」となってしまった。だが、個人的な意見では、数あるパチンコ映画・Vシネマの中でも、一、二を争うほどの素晴らしい出来だと思っている(あまりに不出来で、見ていて腹の立つ作品も多かった)。

今回、初めてこの映画を知った方は、この機会に中古ビデオを購入して、パチンコ史における貴重な「資料映像」を、一度ご覧になっては如何だろうか。

 

  「パチンコ・グラフィティ」ロケ地、「船橋センター」のシマ配置図(1991年9月現在)

 

(「両」は両替機、「メ貸」はメダル貸し機、「JC」はジェットカウンター、「休」は休憩スペース)

(「?」となっている箇所は、映像から機種が判別できなかったシマ)

 

★当時の設置機種一覧

デジパチ…パールセブン(マルホン)、キャスター(マルホン)、ラスベガス(西陣)、フィーバーボルテックスII(三共)、ビッグスターP1(豊丸)など

ハネモノ…魔界組(西陣)、ラリーダッシュ(平和)、たぬき丼(平和)、プラトーンII(平和)、ビッグシューター(平和)、ノックアウトI(三洋)など

一発台…ミュージック(マルホン)

パチスロ…コンチネンタルI(瑞穂)


 

時期的には、初期・新要件機が徐々に増え始めた1991年秋だが、「船橋センター」のロケでは、新要件機のシマが全く出て来ない。まぁ、この時期は「旧台」オンリーで粘るホールも割と多かったので、違和感は全くない。なお、作品の随所に新要件のデジパチやハネモノの「大当り映像」が挟まれているが、これらはいずれも船橋センターの設置台ではないと思われる。

本作で頻繁に登場するシマは、(1)デジパチ「キャスター」と「ラスベガス」が向かい合う2シマ、(2)一発台「ミュージック」の2シマ、(3)デジパチ「パールセブン」の1シマ、(4)ハネモノ「魔界組」の1シマ、(5)デジパチ「FボルテックスII」の1シマ、などである。

なお、本作ではバブリーな雰囲気の漂う、二人の若い「女性常連客」が活躍する。長田江身子演ずるクラブのママ・百合子と、井上彩名演ずる男っ気の無い女性刑事・祥子だ。この二人、いつも喧嘩ばかりしている「犬猿の仲」なのだが、そのシーンのほとんどが、自動ドア(左)のすぐ前にある「キャスター」と「ラスベガス」のシマで撮影されている。一応、登場する常連には「お気に入りのシマ」がある、という設定があったようだ。

ちなみに、スロのシマには、「コンチネンタルI」がズラッと4シマ並んでいるが、作品中ではほとんど絡む事がない(4枚掛けセットのネタなどを絡めれば、結構面白かったと思うが…)。

 

★本作で、個人的に「ツボ」なシーン(いくつか抜粋)

・布川演ずる新米店員・浩平(エリート商社マンからパチ屋の店員に左遷)が、一発台「ミュージック」のシマに行き、藤田敏八演ずるパチプロ・五郎が打つ台の釘に引っかかった玉を取る。パチンコ経験がほぼゼロの浩平は、そのままガラスを閉めようとするが、五郎は「サービスで一発くらいチャッカーに入れろ」と要求する。すると、浩平は、あろうことか「大当り穴」に玉を入れてしまう。ザクザク玉が出て来て、大喜びする五郎。それを見た店長・野沢(河原さぶ)は、目を丸くしてビックリする…。

 

・淡路恵子演ずる常連女性(原の婆さん)が、デジパチ「キャスター」のシマで大当りを出した若いパチプロ(上田雄太)に、「そうやって、運使い果たすわよ、若いうちに…」と嫌味を言うシーン。何だか、学生時代にパチ屋へ入り浸っていた自分が怒られているようで、妙に心に残る場面。

 

・ホンジャマカの石塚英彦演ずる店員・河野と、松澤一之演ずるサラリーマンがグルになり、不正改造したパールセブンやFボルテックスIIで、「タコ出し」する場面。普段は一発台でボロ負けのサラリーマンだったが、河野から「出る台」を教えて貰うと、連日のように箱を積み上げてウハウハ。「コンピューター(ROM)を狂わせれば、玉を出すのは簡単」という河野だったが、最後に深夜の「仕込み作業」が店長にバレて、逃げるように店を立ち去る。ちなみに、相方の恵俊彰も、同じく店員・豊田役で出演。こちらは勤務態度も真面目で、店長から信頼されている。

 

・電撃ネットワーク演ずる「鍵穴ゴト師グループ」が、マルホン一発台「ミュージック」のシマで、合鍵を使ってガラスを開け、不正に大当りさせる場面。店員の死角でゴトを働くので、なかなかシッポを掴ませないが、最後はガラスを開けた瞬間を「現行犯」で見つかり、大慌てで逃げ出す。だが、店員の見事な「連係プレー」でゴト師グループは一網打尽に。最後に、南部虎弾演ずるリーダーをポリ袋に入れて、消火器を噴射して粉塗れにする、お馴染みの「ネタ」も披露。

(C)にっかつ
(一発台の鍵穴ゴトで、次々と打止札が入る「ミュージック」のシマ。実に懐かしいプレートである。)

 

・鈴木清順演ずる年金生活者・曽根は、毎日「500円」だけデジパチ(パールセブン)を打つ、ささやかなパチンコ生活を送っていた。だが、そんな少額では勝てる訳もなく、来る日も来る日も500円分の玉を打ち切っては、ガックリ肩を落として店を出る曽根。それを気に掛けていたのが、淡路恵子演ずる常連「原の婆さん」であった。ある日、曽根は養老院(ホーム)への入所が決まり、明日からは店に行けなくなる、と浩平に告げる。それを知った原の婆さんは、「一度くらい、勝って帰りなよ」と一万円を手渡すが、他人からの施しを嫌う曽根は断る。だが、原は「勝って、返してくれればいい」と、強引に曽根を店に連れ戻す。そして、多くの常連客が見守る中、最後の「パールセブン」勝負が始まった。いつもと違い資金はタップリあるが、それでもなかなか当ってくれない。ついに最後の一発を打ち終えて、「ダメか…」と誰もが思った瞬間、ラストの玉がチャッカーに飛び込む。そして運命のリーチが掛かると、デジタルは「000」でビタッと止まり、ついに曽根に初めての大当りが来た。大喜びする曽根だが、なんと上皿に玉が一発も残っていない。「玉、玉が!」と大慌てする曽根。すると、常連が次々と自分の玉を持ち寄り、急いで上皿に補充する。無事「パンク」を回避した曽根は、「ありがとう、ありがとう」と、涙ながらに皆に感謝した…。

 

(C)にっかつ
左下に見える「まいった!!」の打止め札や、丸い「スタート!!」の札も、かつてパチ屋で良く見かけたアイテム。ちなみに、この場面は、百合子(一番左)と祥子(一番右)が台の奪い合いで喧嘩している隙に、女子大生の友美(国実百合)がその台(FボルテックスII)にサッと座り、速攻で大当りを出してしまう、コミカルなシーン。後ろの店員は、左が主役の浩平(布川)、友美の後ろでガッツポーズを決めているのが古本新之輔。なお、背後に映る台は、豊丸のマイナーデジパチ「ビッグスターP1」(1990年)。この台も、映像判別には大分苦労した…。

 

★★追記★★

「パチンコ秋チャン」に関するコメント(ハマショーさん)について

「秋チャン」については、以前の過去記事のロケ店一覧にて紹介しています。作品ファンの一人としては、この店の近所にお住まいだったとは、羨ましい限り…。ちなみに、あのシーンでフックンが入ったホール(内観)ですが、江戸川区・葛西の「カサイゲームセンター」(閉店)というパチンコ店です。おそらく、撮影許可の問題などが生じて、「秋チャン」とは別の店での撮影となったのではないでしょうか。ちなみに、エンディングシーンで、浩平と京子が「フィーバーフラッシュSP」を打って景品を取る店は、北小金駅南口の「ミナミ」(現・「パチンコエリア」)です。

(C)にっかつ
(パチンコ秋チャンの看板)


 

(C)Google
パチンコ「秋チャン」跡地(松戸市北小金413-2、跡地は弁当「きくや」)…パチ屋は既に存在しないが、「秋チャン」の看板が付いていたポール(支柱)は今も残っている。