まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ドラマ「最後の恋」(1997年)でのパチンコ店ロケ

2011-12-29 00:14:28 | 90年代ドラマとパチンコ

徐々にシリーズ化している、90年代ドラマとパチンコの考察(ネタ切れ間近…)。

第8回目は、TBS系で1997年に放映された金曜ドラマ「最後の恋」(中居正広、常盤貴子)でのパチンコロケーションについて。

★脚本:北川悦吏子

★出演:中居正広(SMAP)、常盤貴子、袴田吉彦、細川直美、鈴木一真、川岡大次郎、西尾まり、神保美喜、伊東四朗ほか

★放映時期:1997年(平成9年)7月11日~9月19日(金曜ドラマ枠、全11回)

★主題歌:小田和正「伝えたいことがあるんだ」

★平均視聴率:16.8%


医師を目指し一流医大で学ぶ学生・夏目(中居正広)と、病気の弟の為に風俗に身を染めた女性・アキ(常盤貴子)との、切なくピュアな恋愛を描いた90年代の「隠れた名作」。

非常にストーリーが秀逸で、出来れば全話のあらすじを紹介したい程だ。しかし、当ブログ本来の趣旨に鑑み、あくまでも「パチンコ」に関する部分を取り上げる。

一つだけ、パチンコ絡みでない話をさせて貰うと、ドラマの中で夏目とアキが初めてデートする場面がある。高いワンピースを着てオシャレなデートを期待するアキ。しかし、オヤジ趣味の夏目は、彼女を競馬場や赤ちょうちんに連れて行く。あまりに期待はずれなデートにアキは怒って帰る…。この場面を見ると、自分の大学生時代を思い出してしまう。当時付き合い始めた彼女とクリスマスイブにデートしたのだが、連れて行った場所が、場末のビリヤード場⇒養老乃瀧⇒ソファが破れまくりのオンボロ喫茶店、であった。彼女は嫌な顔一つせずに付き合ってくれたが、初デートのコースとしては、正直最悪である。19年前の自分と夏目が重なって見えた…。

さて、本題に戻ろう。

                ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

病気で入院中の弟・潤(川岡大次郎)の高額な治療費を稼ぐ為、実入りの良い「ホテトル嬢」のバイトを始めたアキ(常盤)。

医大の臨床実習(ポリクリ)で潤を担当する夏目(中居)は、偶然その事実を知ってしまう。

アキが体を売る事に反対する夏目。悪い事とは知りながらも、お金の為に足を洗えず葛藤するアキ…そんな2人の間に、やがて恋愛感情が生まれていく。

そんなアキだが、ホテトル嬢は、あくまでも「裏の顔」。普段は、都内のパチンコ店でカウンター業務やコーヒーの販売などをしている。

(常盤の黄色い制服姿(当時のカレイドの制服を使用)が印象深い。そういえば、「理想の結婚」でのアンナミラーズ制服姿も、当時大きな話題になった…。)

 

本作では、全話を通じてアキの勤めるパチンコ店でのロケが行われた。パチ屋が多く登場する90年代ドラマといえば、何といってもパチンコ店を舞台にした1996年「グッドラック」(松本明子)が有名だが、この「最後の恋」でも、ホール内での撮影シーンは非常に多い。

 

★ロケ地となったホール…東京都新宿区「パチンコアベニュー カレイド」(新宿駅西口)

(新宿カレイドの現在)90年代後半、個人的に良く通ったホールだ。※2011.12.7撮影

 

(カレイド・正面入口)左手の小滝橋通り側にも、綺麗な入口がある。※2011.12.7撮影

 

★ドラマで登場する主な機種

CRFビッグパワフルFX(SANKYO、1996年)

大当り確率1/331、出玉2300個。確変突入&ループ率1/4(2回ループ、リミッター9回)。

私自身、新宿カレイドで97年当時ビッグパワフルを良く打っており、結構思い入れがある。

 

CRヤジキタ(奥村、1996年)

大当り確率1/398.5、出玉2400個。確変突入率&ループ率1/3(フルスペック)

絵柄に関係なく、中央ラインで揃うと確変突入。現金機は好きだがCRは相性が悪かった…。

ドラマでは、オープニングテーマが流れる時に本機がデカデカと映った。 

 

★印象的なシーン(カレイド店内の場面)

●アキが、デジパチでフィーバーした客の頭上に、大当り札ではなく「花」を刺す(当時のカレイドで、実際に行われていたと記憶)。

●夏目に「自分はOL」と嘘をついていたアキが、パチ屋勤めを告白するシーン。

アキ「OLなんて嘘。本当はパチンコ屋に勤めているの。パチンコなんて、しないでしょ?」

夏目「やるよ~。CRヤジキタ。」 アキ「うそー!じゃあ、今度来てよ。出る台、教えるからさ。」

●先輩店員の正一(袴田)が、アキをデートに誘おうとした矢先、夏目がカレイドに来店。

「出る台、教えてくれるって言ったよね。どれが出んのかな…?タバコが溜まってる所が出るんだよね。」と、店内をうろつく夏目。程なく、デジパチ(CRFビッグパワフルFX)で大当り、景品と交換する。カウンターのアキに「洗剤ってある?サービスのいいパチンコ屋さんだね。」そして、夏目はアキに善意で10万を渡すが、それを受け取らないアキと押し問答になる。

●アキの施設時代の親友・幸子(西尾まり)が、カレイドにやって来た。釘調整をしていた店員の正一に「ダメダメ、そんな打ち方じゃ…。ココを狙って打たなきゃ!」とパチプロ気取りだ。

●夏目と同級の美人医大生・美紗子(細川直美)が、一人でカレイドに来店。「姫」と呼ばれるお嬢様育ちの彼女は、玉の打ち方が分からずにいる。そんな彼女を見かねた正一は、美紗子の手を取ってパチンコの指導をする。結局、大当りの来なかった美紗子、「これでおしまい?500円玉2枚も入れたのよ?」と文句をいうが、正一は「パチンコって、そんなもんっすよ」とそっけない。

「500円2枚」…お嬢様にしては、意外とセコイことをいう美紗子。ただ、彼女が打っていたのはCR機(CRFビッグパワフルFX)であり、500円硬貨で玉は買えない筈だ。この辺のセリフ回しは、設定にやや問題あり。「ロングバケーション」(木村拓哉、山口智子)でも似たような設定ミスがあった。

 

★ロケ地「カレイド」が出来る前に営業していたパチ屋について

本作のロケ地である「新宿カレイド」は、ドラマ放映の一年前、1996年7月に新規開店した。実は、この「カレイドビル」が建つ前、同じ場所で古いパチンコ店が営業していた。

「ニューミヤコセンター」という店である。

(新宿・ニューミヤコセンター、正面入口上の看板)

(ミヤコセンターの看板。この赤い看板は、確かJR線路側の入口だった。反対側(小滝橋通り側)にも小さな入口があり、入ると直ぐにパチスロのシマだった記憶が。)

 

このニューミヤコ、入口は狭いが店内は意外な程に広く、台数の多さでは新宿で指折りの存在だった。私は、1990~1994年にかけて、ハネモノ、デジパチなど色々な機種を打ちにニューミヤコに通っていたが、一番多く打ったのは平台(チューリップ台)だった。新規開店したカレイドの2Fにも平台が設置されており、私は「ニューミヤコの名残」と勝手に思っていた。

また、ニューミヤコは店員のチェックが非常に甘い店で、権利物の右打ち回転体狙い(地味に玉を増やす攻略法)を使って100円で下皿一杯にしても、何も言われなかった。

加えて、景品コーナーの充実ぶりが素晴らしく、嗜好品、生活用品、書籍や自転車など、豊富な品揃えはショッピングセンターの雰囲気が漂った。王様手帖の補給はこの店が基本だった。

それと、忘れてならないのは、ニューミヤコの換金所は異常に店から遠かった事だ。JRの線路側の入口を出て、線路脇の道を新大久保方面に暫く歩いて左折、そこを少し入った所にあるビル駐車場の奥が換金所になっていたが、、まぁ判りにくい場所であった。

ニューミヤコの隣には、「ワールドゲームミヤコ」という味のあるゲームセンターがあり、ファンからの熱烈な支持を受けていた。残念ながら、現在は営業していない。

(在りし日のワールドゲームミヤコ)

 

パチンコ「ニューミヤコ」は、1995年前後に閉店し、小滝橋通りに規模を縮小して移転した。「ニューミヤコパート2」として営業を続けたが閉店。その後、1996年6月に現在のカレイドビルが完成し、一月後の7月にビルのB1~2Fの3フロアで「パチンコアベニュー カレイド」が営業を開始した。小滝橋通りの「ニューミヤコ2」跡地は、ゲーセンに変わった後、現在は「カラオケ館」になっている。