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アトムII(三星、一発台)

2014-10-09 12:07:47 | 一発台



1989年(平成元年)に三星から登場した一発台(普通機)「アトムII」


★賞球…オール13
★大当り中のメロディ…モーツァルト「交響曲第40番 ト短調 第一楽章」
(セイヤなどと同じ)

当時、atom(原子力)の安全性には何の疑いもない風潮があり、こうした台のネーミングもアリだったとは思うが、今なら物議を醸すことは間違いないだろう…。

まぁ、それはこの際置いといて…

個人的な活動範囲では、新宿・歌舞伎町「日拓III」(等価、4000発終了)、新宿(旧)コマ劇前「ラスベガス」(2.5円、5000発終了)、南武線・登戸駅前「いろは」(2.2円、4000発終了)などに設置。

店により交換率や打ち止め個数はバラバラで、平均的な釘の状態も大きく違った。等価4000発なら16000円だが、2.2円の4000発では約9000円。命釘を抜けて、クルーンに飛び込むペースが店毎に異なるのも、当たり前の話である。もちろん、その中でも特に甘い台を見つける必要があったが…。



本機は、いわゆる「コンビクルーン」とは異なる形状・構造のクルーンが特色だった。

ヤクモノは上下二段構造で、命釘を抜けた玉は、まず上段の「二穴クルーン」に入り、左右何れかの穴を通って、下段クルーンに落下する。

一方、下段クルーンは手前が小穴1つ、奥が長穴1つで、長穴の中央には「仕切り」がある。

奥の穴は、コンビのように左右離れておらず、仕切りを挟んで「一体化」していた(左右がつながった状態)。

この独特な穴の形は様々に表現できるが、個人的には「タモリのサングラス」にも見えた。

同タイプのクルーン(手前が小穴、奥が長穴)を有する一発台には、竹屋「コスモ」、高尾「コメット」、大一「キャンプ」などがある。なお、竹屋のコスモは、右奥が大当りとなっていた。


一方、本機の場合、「手前穴」入賞で大当りとなる(コメットやキャンプも同様)。

クルーン両脇には、チューリップが縦に2段上下に並ぶ。上側が電チュー、下側が普通のチューリップだ。クルーンの手前穴に入ると、下側の左右チューリップが開放する。

「右打ち不要」調整の場合、開放した左チューリップの右先端に当った玉が、下段センターの「2回開きチューリップ」(2チューリップ)に飛び込むルートが出来上がる。一方、右打ち調整では、開放した右チューリップの左先端に当り、2チューリップへの入賞ルートが出来る。
(一発調整の場合、左右チューリップが閉じる事はない)

2チューリップに入賞すると、クルーン左右の電チューが一定時間開放する。その後は、2チューリップと電チューの連動で出玉を稼ぐ。
(なお、2チューリップの両サイドにもチューリップがあるが、出玉増とは無関係)


大当り中に流れる曲は、同社のセイヤ等と同じで、モーツァルト「交響曲第40番 ト短調 第一楽章」の優雅な旋律である。



(ネカセに関して)

本機のような「振り分け式クルーン」を持つ機種の場合、大当り穴への入賞率は、台の「ネカセ」(傾斜)で大きく左右された。

特に、本機は「手前」が大当りの為、同じく手前をV穴とするスーパーコンビ等の常識に従えば、「ネカセが小さいほど、手前穴に入り易い」という事になる。

しかし、先述したように、クルーンの構造や形状がコンビと大きく異なる為、コンビの常識がそのまま当てはまる訳ではない


この「ネカセ」に関して、某誌がリアルタイムで行った「実験」では、非常に面白い結果が出ている。

実験では、台のネカセを「0分(ぶ)※」「2分」「4分」「6分」の4段階に分けて、それぞれクルーンに「1000発」の玉を入賞させた。そして、1000発中、何発が手前のV穴に入賞したかを調べたのだ。

※「分(ぶ」)…「1分」は約3.03ミリ。「0分」は台が垂直な状態で、数値の分だけ台上部が奥に倒され、ネカセ(傾斜)もキツくなる。


そして、この実験の結果、以下の特徴が表れた。

0分…67/1000(6.7%)
2分…116/1000(11.6%)
4分…186/1000(18.6%)
6分…205/1000(20.5%)
(クルーンに入れた1000発中、何発が手前穴に入ったかを表す)


ご覧のように、ネカセをキツくする程、手前のV穴に入る確率も高くなったのだ。0分と6分では、実に3倍以上の差が出ている。

これは、コンビ型の三つ穴クルーンとは、明らかに「真逆」の特徴といえる。


また、同実験では、奥のハズレ穴に入る際の「外れ方」も検証。その特徴は、次の二点だ。

(1)ネカセがキツい程、玉がクルーンを回る「周回数」も少ない。
(2)ネカセがキツい程、クルーンを回った後、一旦手前穴に絡んで外れるパターンが増える。逆に、ネカセが小さい台ほど、クルーン回転後、直接奥の穴に落ちやすい。

上記(1)(2)より、ハズレ入賞時のクルーンの挙動を観察すれば、ネカセの大きさを判断できる事になる。即ち、V穴に入り易い「ネカセのキツい台」を見抜ける、という事だ。

因みに、ネカセの判別方法としては、台枠との「ズレ」を見たり、百円ライターをガラスに当ててオイルの角度をチェックしたりする、古典的な方法もあった。


まぁ、この実験が、本機の特徴を完全に表しているとは断言できないものの、非常に興味深いデータといえよう。



1 コメント

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Unknown ()
2014-10-10 14:54:48
ここのところ知らない機種が続いていて、全く分からないのですが、同じ知らない機種でも、旧要件機自体のものだと俄然興味が湧いてくるのが不思議です^^;

後ろ穴がつながったコンビクルーン、ありましたねぇ・・私が知っているのはたぶんキャンプかな?大当たり確率がよく分からない(かつ悪そうな)機種はほとんど打ちませんでしたが、やはり良くて20%くらいなんですか。コンビクルーンだと悪くて20%くらいだったと記憶しています。

傾きと大当たり穴入賞率が逆転しているということは、二つのハズレ穴の間を通って当たり穴に入るパターンが無くなっていることが関係しているのでしょうね、コンビクルーンでも、大当たり穴に入る主なパターンは、手前の穴に引っかかって玉の勢いが殺されて入賞するというものですから、寝かせるとこのパターンが増えるというのは納得が行きます。

一発台の役モノだけでも、持っていたら色々遊べるでしょうねぇ~・・
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