まにあっく懐パチ・懐スロ

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コメット(藤商事、アレパチ)

2013-05-17 17:00:18 | アレパチ、電役、普通機

1989年(平成元年)に藤商事から登場したアレパチ「コメット」

 

当時流行ったアレパチタイプの一発台。同社の「シャトル21」や太陽電子「ワイワイワイ」のような超・メジャー機種ではない為、知名度はイマイチである(検索でも、ほとんど出て来ない)。ただ、愛知などでは設置の多いエリアもあったようだ。

一発タイプではあるが、大当り獲得の手段が「2パターン」あるという、特徴的なゲーム性になっていた。都内では、巣鴨「ニュー花壇」、調布「ダイヤ」、上野「ジャンボ」などに設置されていた。なお、ノーマルの釘調整だとパンクするが、あえてパンク調整で「普通機」的に営業する店も存在した。

 

(本機のゲーム性について)

★大当りパターン(1)…上部メインデジタルが揃った場合

・盤面上部(天下)には、3ケタのメインデジタル(7セグ)がある。

・メインデジタル下には、一発台「アルファローズ」タイプの3つ穴クルーン役物がある。但し、役物入賞率で見れば、アルファーローズよりも遥かに飛び込みやすい。

・デジタル下の命釘を抜けて役物に入賞した玉は、3つ穴クルーンの何れかの穴に入る。

・3つ穴のうち、奥の二つの穴がスタートチャッカーになっていて、入賞すると上部メインデジタルが回転する。一方、手前穴はハズレで、入賞した玉はそのまま役物外に出る。

・各デジタルには「0~9」の数字があり、ここに「333」又は「777」が出ると大当りとなる。

・「333」「777」の出る確率は、表面上と同じで、2/(10×10×10)=2/1000=1/500」と低い。

・大当りすると、盤面右サイドのチューリップが開放する。この右チューリップに入賞すると、下段ポケットの「12番」「13番」「15番」が点灯するが、チューリップは閉じてしまう。

・ただし、本機を一発台として使っている場合、右チューリップに再入賞しない釘調整になっており、チューリップが閉じることはない。右打ち(ゴム打ち)すると、右チューリップの左先端に玉がぶつかり、通常は入賞しにくい「9番」「10番」のポケットに玉が流れやすくなる。

・1ゲーム16発の打ち出しで、「9番」「10番」「11番」「12番」のポケットが全て点灯すると、「ジャックポット」で160発の賞球が得られる。「11番」12番」のポケットは普段から入賞し易いので、大当りで右チューリップが開放すれば、予定の打ち止め個数までジャックポット=160発を繰り返して、出玉を増やしていく。

 

★大当りパターン(2)…クルーン下の小デジタルが当選した場合

・本機のメインデジタル確率は1/500と低いが、実は、それ以外にも大当りを獲得できるケースがあった。

・三つ穴クルーン役物の下には、「GO」と書かれた電動チューリップがある。この電チューに入賞すると、電チューに仕込まれた一ケタデジタル(小デジタル)が回転する。

・電チューは通常閉鎖しており、メインデジタルが停止した時に開放する仕組み。停止出目によって開放時間に違いがあるのが特徴だが、いかなる出目であっても電チューは開く。

⇒左・中デジタルが「3・3」又は「7・7」のゾロ目の場合(確率1/50)…約3秒開放

⇒左デジタルに「3」又は「7」が停止した場合(確率1/5)…約1.2秒開放

⇒その他の出目の場合…約0.4秒開放

・ただし、電チューへの入賞パターンは、かなり限定されている。何故なら、本機の構造上、3つ穴クルーンの手前穴(ハズレ穴)から役物外に落下した玉のみ、電チュー入賞のチャンスがあったからだ。役物内の玉が手前穴に入り、役物外に落下した瞬間に電チューが開放していれば、入賞のチャンスとなる。この辺り、同社の一発台「メガトロン」の大当りパターンに通じるものがあった。

・小デジタルは0~9までで、ここに「7」が出れば大当りとなる。小デジタル確率は、表面上と同じで1/10。確率的に見ると、メインデジタルよりも大きなチャンスとなる。

・但し、電チュー入賞はアナログ的な要素も強く、メガトロン同様、タイミングが合わないとイライラが募る。また、クルーンのハズレ穴から落下した玉が、電チューに拾われにくい釘調整になっているケースもあった。いずれにせよ、役物内に玉が多く飛び込む台でなければ、入賞のチャンスは少ない。

・小デジタルが当選すると、盤面左サイドのチューリップが開く。この左チューリップに入賞すると、「2番」「4番」「6番」のポケットが点灯するが、チューリップは閉じてしまう。

・但し、一発台調整の場合、チューリップが閉じる心配はない。後は、通常打ちのまま消化すればOK。左チューリップの右先端に玉がぶつかり、通常は入賞しにくい「7番」「8番」のポケットに玉が流れやすくなる。

・1ゲーム16発の打ち出しで、「5番」「6番」「7番」「8番」の全てが点灯すると、ジャックポットとなり160発の賞球が得られる。「5番」「6番」は普段から入賞しやすいので、大当りで左チューリップが開いた後は、予定終了までジャックポットを繰り返して出玉を稼ぐ事が出来る。

 

 

★なお、左右どちらのチューリップを大当りとするかは、ホールにより異なっていた。左右のいずれかのみを有効とする店と、どちらのチューリップが開いてもOKの店があった訳だ。本機のゲーム性を生かすには、左チューリップを当りとする方が面白いともいえる。両サイドを有効とする場合、当然ながら釘調整も渋くなりがちであった。因みに、ホール側が釘調整を失敗して、大当りでもないのに玉減りしない「お宝調整」の台なども、まれに存在した。