小春日のかすかな風に波光り穏やかな午後有明の海
昭和前期の風情ただよう民家飲食店舗の解体を見ての一首
またひとつ昭和の姿消えてゆく名残惜しくも諸行は無常
佐賀城付近の旧武家地を散策したときの一首
いにしえの面影求め街歩く古地図の場所に寺は残りぬ
夕暮れの散歩の時に川面に光る夕日を眺めての一首
世を覆うやまいの憂い焼き尽くせ川面に燃えるきらめく入り日よ
八月三十一日、台風を前にしての一首
台風が来るのは覚悟の月なれど葉月つごもり残暑は酷暑
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