のほほん書斎(日高茂和)

中国のコロナ隠蔽について・メルマガ「週刊正論」より

12月26日発売の月刊「正論」2月号では、
「スクープ武漢ウイルス発生から1年、中国
の『隠滅』指示文書全文」を報じています。
中国湖北省武漢市で発生し、世界的大流行(パ
ンデミック)を引き起こしている新型コロナ
ウイルスについて、月刊「正論」編集部は中
国当局が2020年1月3日付で、重大事態が
起こっていることを察知しながら、大流行を
隠蔽するよう指示していた文書を全文入手し
ました。

この中国当局による指示については、中国国内
だけでなく米国などからも注目されてきまし
た。作家の門田隆将さんが著書『疫病2020』
(産経新聞出版)で紹介しています。

「今回の肺炎問題で果敢にスクープを放って
いる中国のニュースサイト『財新網』が2月
末に注目すべき報道をおこなったことを指摘
しておきたい。中国国家衛生健康委員会が1
月3日、ウイルスに関する情報が漏れださな
いように、そのサンプルの『破壊と移管を命
じていた』というニュースである。記事には、
実際に『サンプルを破壊するよう求められた』
という学者の証言も掲載されていた。即座に
財新網の記事はネット上から削除されたもの
の、5月になって記事がクローズアップされ、
ポンペオ米国務長官も、これを捉えて、記者
会見で国家衛生健康委員会を名指しで非難す
る事態に発展する」

文書は日本の厚生労働省にあたる国家衛生健
康委員会が、伝染病の防疫とコントロールを
強化するため、各省や自治区、直轄市などの
関係機関に出したものです。門田氏が紹介し
たようにニュースサイト「財新網」(財新ネッ
ト)が報じ、ポンペオ国務長官も文書を引き
合いに中国の対応を激しく批判しました。

これに対し、中国側は通知の存在自体は認め
たものの、隠蔽工作の一環だとするポンペオ
長官の主張については「人々をミスリードす
る目的で文脈を無視して事実をかいつまんだ
ものだ」(国家衛生健康委員会監察専門員の劉
登峰氏)と反論しました。

自分に都合のいい宣伝をする中国に対しては、
「証拠」を示すことで隠蔽は許されないことを
明確にすべきと、正論編集部では指示文書の全文
入手に努めてきました。もちろん中国国内の
話なので、簡単なことではありませんでした。
いろんなつてをたどって情報源にたどりつき、
この度これまで公表されてこなかった全文の
入手に成功し、全訳しました。

ポンペイ長官は会見で「破壊」と述べました
が、「隠滅」と訳しました。存在していた事物
を跡形もなく消してしまうことを示唆する色
彩が濃かったからです。

中国の隠蔽体質は2011年の浙江省温州市で
の鉄道脱線衝突事故で死者40人、負傷者約
200人を出したにも関わらず、事故車両を地
面に埋めてしまったように、いまに始まった
ことではありません。

隠蔽するだけでなく、ウイルスは輸入された
冷凍食品によって武漢に入ってきたなどの説
を流布しています。ウイルスの「武漢起源説」
否定に躍起になっている中国当局ですが、文
書では「武漢肺炎」と明記されています。

正論編集部ではあわせて、文書の存在を報じ
た中国のニュースサイト「財新網(財新ネッ
ト)」社長に対する元中国共産党政治局常務委
員からの恫喝文書も入手しましたので、掲載
しました。

本誌報道について、夕刊フジが取り上げまし
た。その中で中国事情に詳しい評論家の宮崎
正弘氏は「極めて重要な文書だ。これまでも、
『中国当局がウイルス情報を隠蔽した』とい
う記事が報じられたが、今回の指示文書の入
手・報道で、共産党の隠蔽体質、無責任体質
が改めて確認された。世界各国へのインパク
トも大きい。だが、中国は『何もなかった』
とウソをつき続けるのではないか」と語って
います。
以上は、
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メルマガ「週刊正論」令和2年12月29日号
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