のほほん書斎(日高茂和)

人生の四時(しじ、または、しいじ)

吉田松陰は、人生を春夏秋冬の四時に例えた。

安政の大獄で、刑場に落命するに際して書かれた「留魂録」にて、三十歳になったばかりで死ぬ自分には、

すでに四時が巡り終わり、なすべきことを為したと語っている。

志半ばで大きな力に命を奪われる者の悲痛な叫びが聞こえてくるようである。

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自分について語るのに、松陰先生を持ち出したのは、恐れ多かったが、「四時」の言葉を思い出して、今の自分は

どの季節にいるのかと考えた。

答えは夏だ。

太陽燃え盛る夏だ。

まだまだ十年・二十年と夏を続けたい。

そうして、秋をいくらか楽しんで、冬は短いほうがよい。

男四十八歳。

今は、そう思っている。




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