「目に見えないものが目に見える世界を支えている・・・」 博士が語る言葉が魅力的だ。 記憶障害を持つ、心優しい数学の博士と家政婦とその息子の交流。 息子は大人になって数学の教師となる。 初めて担当する教室の最初の授業で、生徒たちになぜ自分に「ルート」というニックネームがついたか、なぜ数学が好きになったか、なぜ数学の教師になったかという「自分」を語る。 生徒達への素晴らしいアプローチに唸る。