四月から一日一時間程度読んで(眺めて)きた平家物語絵巻十二巻をひも解き終えた。巻末は「了」でも「完」でも「終」でもなく「畢」の一文字だったのが印象的だった。「了」もそうだが漢文ではおわんぬと読むのを見たことがあった。橋弁慶・船弁慶・熊野・俊寛・頼政・実盛・経正・忠度・安宅・大原御幸などの平家物語を題材とした謡曲を途中途中で読んだり動画で楽しんだりという寄り道も楽しんだ。掉尾に置かれた畢の一文字に遠寺の鐘の響きが静かに消えていくような余韻を感じた。諸行無常の響きを感じた。