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出張、個人旅行、帰省と、これまでに数百回を数える旅をしてきているが、旅の最終日の空港や港では、いつも同じ感懐にとらわれる。なんとも寂しいような、惜しいような、そういった感情だ。当然、家に帰りたくないわけではない。
しかし、どいうわけか帰りたくないような気持ちになるのは確かだ。
理由はいくつかあると思う。日常へ戻ることへの逃避的要素、旅から得られた学びや経験の持続の欲求、そして、ふだん接しない食べ物や言葉や風景への珍しさなどへの好奇心など。
さて、飛行機の遅れで家にも遅く着いたが、着いてみればこれまた我が家が一番としばらく前とは手のひらを返したような心持ちになるから人間というものは勝手なものである。
今日の画像は羽田空港の第二ターミナルから見た外の景色だ。発着を繰り返す空の便の向こうには、東京湾を行きかうさまざまな船が見える。その量も絶え間なく行きかうほど多い。羽田とその沖は、さながら交通網という血管の心臓に見えてくる。
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