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これだけ大観の作品が一堂に集められる展示会もめったにあることではないのではないでしょうか。
一人の偉大な芸術家の足跡をたどる一大展観はとても見ごたえのあるものでした。
なかでも、古代中国の政治家にして詩人の屈原を描いたものには、屈原の当時の鬱屈した心情を見事に滲み出させていました。添景に描かれている鳥の鋭い目付きには、「おまえに屈原の憂国の志がわかるものか、おまえの憂鬱など屈原に比べればいかほどのものか、気取るんじゃないぞ」と威嚇しているようでした。
屈原既に放たれて江潬に遊び・・・顔色憔悴し形容枯槁す・・
絵をみて背筋がゾクゾクッとしたのはめったにないことでした。
絵を見て音楽が脳裏に浮かぶことがありますが、長巻の「生々流転」の、山中の景色を見ては穐吉敏子ビッグバンドの「すみ絵」が、下流に至っては板橋文夫の「渡良瀬」が頭のなかで鳴り響いたのでした。
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